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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2007)シンポジウム

セッション 1C  センサネットワーク1(UBI)
日時: 2007年7月4日(水) 13:10 - 14:50
部屋: 砂子〜磯笛
座長: 秡川 友宏 (静岡大学)

1C-1 (時間: 13:10 - 13:35)
題名無線センサネットワークにおけるモバイルエージェントの直接通信
著者*末永 俊一郎 (日本ユニシス/総合研究大学院大学), 本位田 真一 (国立情報学研究所/東京大学)
Pagepp. 53 - 59
Keyword無線センサーネットワーク, エージェント, 通信
Abstract1. 概要 無線センサネットワーク(Wireless Sensor Network :WSN) は,多量なノードで構成されるネットワークである.WSN を構成するノードは資源が限られている一方,複数のアプリケーションをWSN 上で実現したいというニーズがある.既存研究により,このニーズに対して,モバイルエージェントの適用可能性が示された.ただし,エージェント間の通信遅延と通信の信頼性は課題として残されており,WSN の規模が大きくなるにつれ,無視できない課題となる.本論文では,WSN 内で通信を行う複数のエージェントが通信相手とな るエージェントを物理的な距離が近い範囲から検索する手法を提供し,通信遅延の減少と通信の信頼性を向上することを目的とする. キーワード:無線センサネットワーク,モバイルエージェント,通信遅延,通信の信頼性 2. イントロダクション WSN (Wireless Sensor Network)にアプリケーションを配備するために,プログラマはプログラムを記述し,バイナリコードをセンサノードに焼き付ける必要がある.このとき,プログラマはセンサノード とパソコンを接続する必要がある.しかし,人手で保守することが難しい場所に敷設されるケースが多いWSN アプリケーションでは,常に,ノードと PC を物理的に接続できるとは限らない.そこで,無線波経由でプログラムを更新する研究が行われた.代表的な研究例にDelugeやMateがある.これらの研究事例は,全てのノード群に同じアプリケーションがインストールされていることを想定していた.そこで,異なるアプリケーションをノードに動的に配備する研究が行われた.SensorWareや Agillaはモバイルエージェントを実装技術として,エージェントで構成されるアプリケーション をノードに配備することを示した.両研究の最大の差は,極めて資源の少ないMOTEといわれるセンサノードでAgillaが稼動することである.本研究では,MOTEのような資源制約の厳しいセンサノードを用いて,複数のステークホルダによる複数のアプリケーションが一つのインフラを利用する環境を想定する. 3. 課題 WSN が大規模になると,WSN が空間的な広がりを持ち,距離の離れたノード間の通信が必要な場合がある.WSN はIP ネットワークと異なり,通信の信頼性と通信の遅延がノード間の距離に大きく依存する.そこで,距離が離れた通信を抑えられれば,通信遅延を減少し,通信の信頼性を向上できる.Agilla では移動する可能性をもつエージェント間の通信を,特定のノードのタプルを用いて行う.しかし,プログラマはこの座標をハードコードするため,空間的に分散した同じコードをもつエージェントは全て,特定のタプルで通信を行うことになる.しかし,この通信モデルでは,距離の離れたエージェント間で通信 を行う際の通信遅延が起こるだけでなく,通信の正確性の観点でも非効率である. そこで,本研究では,エージェント間の直接通信を実現する手法を提案する. 4.ソリューション 本研究のゴールは,エージェントがWSN 内で動的に最寄の通信相手を探す環境を提供することである.提案手法の概要は,次のとおりである.WSN のアプリケーションを実現できるエージェントを機能単位で分割し名称を定義する.これらの機能を持つエージェント 間のインタラクションのパターンを定型化し,アプリケーションを構成する複数のエージェントがお互いに名称で互いを検索できる機構を与える. 検索を行うために,一定範囲のエージェントの所在を管理するランドマークノードを儲ける.ランドマークは,自身がランドマークになった時点で,近隣のノード群にランドマークであることをブロードキャストする.メッセージを受信したノード群は,ランドマークの位置を登録する.モバイルエージェントが移動を行った際には,ランドマークノードに自身の位置と名称を登録,削除することでモバイルエージェントの位置の情報が最新に保たれる. モバイルエージェントは通信対象となるエージェントの位置をランドマークノードに問い合わせることによって取得することができる.

1C-2 (時間: 13:35 - 14:00)
題名センサに対する地理位置情報の自動設定手法
著者*山内 正人, 洞井 晋一, 松浦 知史, 砂原 秀樹 (奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科)
Pagepp. 60 - 65
Keywordセンサネットワーク, 位置情報, 自動設定
Abstract近年センサの小型化、低価格化が進み、センサが世の中に偏在するようになってきている。 また、ネットワーク環境の整備によって様々な情報を大量に流通させることが可能となってきた。 それにより、大規模なセンサネットワークが構築され、運用・管理、センサデータの利用がおこなわれてきている。 また、こうしたセンサネットワークではセンサにメタ情報を付与しサービスや運用・管理に活用している。 しかし多くのメタ情報は自動化されておらず手入力のため設定コストが高いといった問題がある。 また、設定コストが高いことによって設定者は精度の悪い情報を入力するといった問題もある。 そこで本論文では、センサの位置情報取得の自動化を目的とし、センサに対する地理位置情報の自動設定手法の検討を行う。 位置情報を取得する方法としてGPSやIPアドレスを用いた方法、無線LAN基地局情報を用いた方法が考えられる。 これらの位置情報取得方法を定性的に比較しセンサに対する地理位置情報を自動設定するための最適な方法を検討する。 またGPSと無線LAN基地局を利用して取得した位置情報を比較し、センサの位置情報の設定誤差が許容可能で 広範囲で設定可能であることを確認した。

1C-3 (時間: 14:00 - 14:25)
題名センサネットワークのための位置情報を用いた階層的省電力化手法の評価
著者*稲垣 徳也, 石原 進 (静岡大学)
Pagepp. 66 - 73
Keywordセンサネットワーク, 省電力化, 位置情報, 適応型トポロジ, 階層化
Abstract無線センサネットワークでは,無線センサノードを観測したい領域に配置し,それらノード間にお けるマルチホップ通信を用いて観測者へセンシングされたデータが送信される.その際,センサノー ドには電源容量の限られた小型端末が使用され,ネットワークの維持のために稼動端末の省電力化 が重要となる.そこで,筆者らはセンサネットワークにおける位置情報を利用した省電力手法である GAF(Geographical Adaptive Fidelity) に階層構造を導入し,必要最低限のノードを動的に利用するこ とでさらなる省電力化を図る電力制御手法HGAF(Hierarchical Geographical Adaptive Fidelity) を提案 している.本稿ではそのシミュレーション評価について述べる.シミュレーションの結果,HGAF は GAF と比べてノード寿命とパケット到達率の点で優れていることが確かめられた.

1C-4 (時間: 14:25 - 14:50)
題名連鎖型センサネットワークにおけるデータ集約の効果について
著者*岡村 大輔 (静岡大学大学院情報学研究科), 萬代 雅希 (静岡大学情報学部), 渡辺 尚 (静岡大学創造科学技術大学院インフォマティクス部門)
Pagepp. 74 - 81
Keywordセンサネットワーク