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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2010)シンポジウム

セッション 1H  モバイルセキュリティ
日時: 2010年7月7日(水) 12:45 - 14:50
部屋: 緑風の間2
座長: 石原 丈士 (東芝)

1H-1 (時間: 12:45 - 13:10)
題名ハイブリッドデータストア方式と間接発着信方式とを組み合わせた高セキュリティ携帯電話システムの提案
著者*佐々木 靖彦, 矢野 正 (日立製作所/中央研究所), 杉浦 紀之, 宗廣 秀雄, 石川 徹 (日立製作所/情報・通信グループ)
Pagepp. 258 - 265
Keyword携帯電話, 情報セキュリティ, シンクライアント, ハイブリッドデータストア, 間接発着信
Abstractデータセンタを活用してセキュリティ,携帯性,利便性を向上させた携帯電話システムアークテクチャを提案する.本システムでは,ハイブリッドデータストア方式と間接発着信方式とを組み合わせることにより,ビジネス目的とプライベート目的とを区別した上で,高いセキュリティが求められるビジネスデータだけを選択的に電話端末に残さないようにすることが可能となる。また,SMSを活用することにより,従来同様の着信情報に関する視認性を得ることも可能となる。センタサーバ,センタPBX,携帯電話端末の3者が連携するためのシーケンスを定義し,これをシステム実装した上で,操作感上の性能ボトルネックとなりうるSMS送信数制限に依存したシステム応答性能の評価を行った。

1H-2 (時間: 13:10 - 13:35)
題名携帯端末のセンサ及び画像を用いたコンテンツ紐付け手法に関する提案
著者*藤本 数矢, 寺西 良太 (電気通信大学大学院 情報システム学研究科 情報ネットワークシステム学専攻 吉永研究室), 吉永 努, 入江 英嗣, 三好 健文 (電気通信大学大学院 情報システム学研究科 情報ネットワークシステム学専攻), 鈴木 良宏 (船井電機株式会社)
Pagepp. 266 - 273
Keywordスマートフォン, GPS, 加速度センサ, カメラ, インターフェイス
Abstract近年,iPhoneやAndroidといったスマートフォンの普及が進んできた.このような端末には速度センサやGPS,カメラといったデバイスを備えている.現在,これらのデバイスを用いたサービスや研究開発は盛んに行われており,今後ますます発展すると考えられる.そこで,本論文では携帯端末に搭載されたセンサとカメラの画像の情報を組み合わせることで,現実に存在する物とコンテンツ等を紐づけるための手法を提案する.今回は評価用のシステムを作成し,センサ情報及びカメラ画像から得られる色相を用いて実験環境における最適な許容幅を検討する.

1H-3 (時間: 13:35 - 14:00)
題名代理認証サーバを用いた携帯電話向けIMS認証方式の提案
著者*村越 一輝 (公立はこだて未来大学大学院), 南 裕也 (日本電信電話株式会社NTTサービスインテグレーション基盤研究所), 白石 陽, 高橋 修 (公立はこだて未来大学)
Pagepp. 274 - 280
KeywordIMS, 携帯電話, USIM, 認証, SSL
Abstract次世代ネットワーク(NGN)の中核技術であるIMS(IP Multimedia Subsystem)では,ISIMやIMS-AKAなどを用いたIMS-security方式により,耐タンパ性が高く一般的な認証方式と比較して高いセキュリティが提供される.しかし,ISIMやIMS-security方式に対応した端末は普及しておらず,IMS-security方式を個々の端末やアプリケーションに実装しなければならない.3GPPでは,携帯電話で利用されるUSIMを用いたIMS早期実現のための認証方式を規定しているが,IMSや既存の装置に修正を加える点や,本来公開しない情報を用いるため,いくつかの制限がある.そこで本研究では,携帯電話用の公開鍵認証局と,携帯電話の代わりにIMSと認証を行う代理認証サーバを用いた代理認証方式を提案する.また,提案方式がIMS-security方式と同程度のセキュリティレベルを提供することを示す.

1H-4 (時間: 14:00 - 14:25)
題名NATを跨る移動透過性を実現するMobile PPCの提案
著者*水谷 智大 (名城大学大学院理工学研究科), 鈴木 秀和 (名城大学理工学部), 渡邊 晃 (名城大学大学院理工学研究科)
Pagepp. 281 - 287
Keyword移動透過性, Mobile PPC, NAT越え, トンネリング, カプセル化
AbstractIPv4は今後も使用され続けることが想定されるため,IPv4においても移動透過性を実現することは重要である.しかし,IPv4ではグローバルアドレス空間とプライベートアドレス空間があり,これらの空間を跨って移動することが想定される.この場合,通信経路上にNATが介在するため,NAT越えを解決しなければならないなど実現は容易ではない.本論文では,通信経路上にNATが介在するあらゆる通信パターンにおいて,Mobile PPC(Mobile Peer To Peer Communication)による移動透過性を実現する方式を検討した.

1H-5 (時間: 14:25 - 14:50)
題名NAT越え技術を応用したリモートアクセス方式の提案と設計
著者*鈴木 健太 (名城大学大学院理工学研究科), 鈴木 秀和, 渡邊 晃 (名城大学理工学部)
Pagepp. 288 - 294
Keywordリモートアクセス, NAT越え, VPN
Abstractモバイル端末の高性能化やモバイルブロードバンドの普及が著しい昨今,移動中や出張先等の遠隔地から自宅や社内のPCにアクセスできるリモートアクセス技術の需要が高まってきている. リモートアクセスでよく利用されるIPsec-VPNは複雑な設定が必要であり,NATとの相性が悪いなどの課題がある.SSL-VPNは手軽に利用できるが,使用するアプリケーションが限定されるという課題がある. 本稿では,NAT-fと呼ぶNAT越え技術に暗号化機能やアクセス制御機能等を追加することによりリモートアクセスを実現する方式を提案する.提案方式では,NATの存在を気にすること無く,安全なリモートアクセスを実現できる.