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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2011)シンポジウム
プログラム

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セッション表

表内のセッション名はそのセッション情報にリンクしています.

2011年7月6日(水)

サファイアトパーズエメラルドパールルビーダイヤモンドオパールアメジスト
開会式 (クリスタルホール)
13:00 - 13:20
SS  (クリスタルホール)
基調講演

13:20 - 13:50
1A  統一テーマセッション-WEBシステム-
13:55 - 15:40
1B  コンテクストアウェアネス
13:55 - 14:45
1C  MANET
13:55 - 15:10
1D  宇宙通信
13:55 - 14:45
1E  行動認識(1)
13:55 - 15:35
1F  P2P
13:55 - 15:35
1G  セキュリティ教育
13:55 - 15:35
1H  無線LAN
13:55 - 15:35
2A  統一テーマセッション-センサネットワーク-
15:55 - 17:40
2B  情報システム
15:55 - 17:35
2C  アドホックネットワーク
15:55 - 17:35
2D  ネットワークプロトコル
15:55 - 16:45
2E  行動認識(2)
15:55 - 17:35
2F  ネットワーク管理
15:55 - 17:10
2G  認証
15:55 - 17:35
2H  インターネット
15:55 - 17:10
3A  統一テーマセッション-ライフログ-
17:55 - 19:40
3B  情報家電と放送通信融合
17:55 - 19:10

3D  位置推定技術
17:55 - 19:10
3E  センサネットワーク
17:55 - 19:35
3F  ストリーミングと経路制御
17:55 - 19:10
3G  プライバシー保護
17:55 - 19:10
3H  クラウドコンピューティング(1)
17:55 - 18:45
夕食 (ロイヤルホール)
19:50 - 21:30



2011年7月7日(木)

サファイアトパーズエメラルドパールルビーダイヤモンドオパールアメジスト
朝食 (ロイヤルホール)
7:00 - 8:00
4A  統一テーマセッション-モバイルコンピューティング-
8:00 - 9:45
4B  車車間通信(1)
8:00 - 9:40
4C  会議支援
8:00 - 9:40
4D  ユビキタス
8:00 - 9:40
4E  見守り支援
8:00 - 9:15
4F  屋内位置推定(1)
8:00 - 9:15
4G  ユビキタスコンピューティング(1)
8:00 - 9:40
4H  分散処理
8:00 - 9:15
5A  統一テーマセッション-P2P-
10:00 - 11:20
5B  車車間通信(2)
10:00 - 11:40
5C  コミュニケーション支援
10:00 - 11:40
5D  センサネットワーク・データ収集
10:00 - 11:15
5E  モバイルコンピューティング
10:00 - 11:40
5F  屋内位置推定(2)
10:00 - 11:15
5G  ユビキタスコンピューティング(2)
10:00 - 11:40
5H  ディジタルフォレンジック
10:00 - 11:40
昼食・アウトドアセッション (セッション会場他)
11:45 - 14:50
SP  (クリスタルホール)
特別講演

14:50 - 15:50
6A  統一テーマセッション-セキュリティ-
16:00 - 17:20
6B  マルチメディアシステム
16:00 - 17:40
6C  ナビゲーションシステム
16:00 - 17:40
6D  eラーニング
16:00 - 17:40
6E  モバイルネットワーク(1)
16:00 - 17:40
6F  センサネットワーク・ルーティング
16:00 - 17:40
6G  位置情報システム(1)
16:00 - 17:15
6H  仮想環境
16:00 - 17:40
DS  (グランドホール)
デモセッション/企業展示

17:45 - 19:20
夕食 (ロイヤルホール)
19:30 - 20:50
NS  (橋立)
ナイトテクニカルセッション

21:00 - 23:00



2011年7月8日(金)

サファイアトパーズエメラルドパールルビーダイヤモンドオパールアメジスト
朝食 (ロイヤルホール)
7:00 - 8:30
7A  統一テーマセッション-コンシューマ・デバイス&システム-
8:30 - 10:15
7B  ユビキタス情報処理(1)
8:30 - 9:20
7C  セキュリティ
8:30 - 10:10

7E  Webマイニング
8:30 - 10:10
7F  モバイルネットワーク(2)
8:30 - 10:10
7G  センサネットワーク・省電力化
8:30 - 9:45
7H  組み込みOS
8:30 - 9:45
8A  統一テーマセッション-ITS-
10:30 - 12:15
8B  ユビキタス情報処理(2)
10:30 - 11:45
8C  トラストとヒューマンインタフェース
10:30 - 12:10

8E  WEBサービス
10:30 - 12:10
8F  位置依存情報
10:30 - 12:10
8G  位置情報システム(2)
10:30 - 12:10
8H  クラウドコンピューティング(2)
10:30 - 11:45
昼食 (セッション会場)
12:15 - 13:30
閉会式・表彰式 (クリスタルホール)
13:30 - 14:00



論文一覧

(「*」印は講演予定者を表す)

2011年7月6日(水)

セッション 1A  統一テーマセッション-WEBシステム-
日時: 2011年7月6日(水) 13:55 - 15:40
部屋: サファイア
座長: 松本 直人 (さくらインターネット研究所)

1A-1 (時間: 13:55 - 14:25)
題名(招待講演) 東日本大震災における筑波大学の情報インフラの被災状況と対応
著者*佐藤 聡 (筑波大学 学術情報メディアセンター)
Pagep. 1
Abstract平成23年3月11日に起きた東日本大震災にて筑波大学も被災し、大学周辺地域とともに停電を体験した。その時の様々な対応、その後の復旧作業を振り返りることにより、今後の防災対策などを考える。

1A-2 (時間: 14:25 - 14:50)
題名ふ*らいふ:フィードバックをかわいく可視化するインターフェースを持つtwitterクライアントアプリケーション
著者*岩熊 美希子, 太田 智美, 吉牟田 陽平, 奥出 直人, 稲蔭 正彦, 砂原 秀樹 (慶應義塾大学大学院 メディアデザイン研究科)
Pagepp. 2 - 8
Keywordtwitter, かわいい, インターフェース, ソーシャルメディア
Abstractフィードバックをかわいく可視化するインターフェースの、twitterクライアントアプリケーション「ふ*らいふ」を提案する。日本の若年層女性は twitter に対し、感覚的な面で利用障壁を抱える傾向にある。そこで筆者らは、若年層女性の文化における“かわいい”を題材にした、twitter クライアントの制作を行った。本アプリケーションのインターフェースは、“ 花 ”をモチーフにしたガーデニングの世界観を持つ。その上で、「ユーザーの行動に紐づいた花の成長とエフェクト」という形で、ツイート時のフィードバックを可視化し、かわいさと楽しさを齎す。本稿では、研究の背景、提案の概要を述べたのち、使用想定ユーザー5名を対象に行った、ユーザースタディの報告を行う。

1A-3 (時間: 14:50 - 15:15)
題名Webシステム操作ログ保存・閲覧のための汎用的システムの開発
著者*吉村 大佑, 田岡 智志, 渡邉 敏正 (広島大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagepp. 9 - 14
Keyword操作ログ, JavaScript, システムの開発の効率化, PHP
Abstract現在の情報化社会のインフラとして、Webシステムは必要不可欠な役割を果たしており、様々なWebシステ存在して可欠いる。Webシステムにおいて、システム上でユーザが行なった操作やシステムの動作をログ(動作記録)として保存しておくことは様々な点で有用である.例えば,システム管理者はログからユーザの行動を分析することによって,システムのユーザビリティの向上に資することができる.また,ユーザからの問い合わせに対しては,ログによって当該ユーザの操作,行動が把握でき,問い合わせの経緯なども分かるため,迅速に,的確に対応できる.さらに,不正アクセスの監視をすることも可能である.Webシステムのログは,ApacheなどのWebサーバプログラム(httpdなど)により保存できるが,その使用に際して情報が必ずしも十分ではない,あるいは分かりにくく分析に手数がかかる,などの指摘が多い.そのため、Webシステムを作成する際に、事細かにログを保存する機能を実装することが行なわれる.しかしながら,Webシステムは様々な形態が存在し,Webシステムそれぞれの環境ごとにログ保存機能の実装方法が異なることから,ログ保存機能を実装するために大きな労力・費用がかかる.我々は,これらを軽減するために,システムに容易に組込むことが可能で,汎用的性を有する操作ログ保存・閲覧システムの開発を行なっ ており,本稿はその報告である.

1A-4 (時間: 15:15 - 15:40)
題名地域に関する知識ベース充実へ向けた作問支援システムの開発
著者*菅原 遼介, 奥津 翔太, 古舘 昌伸, 高木 正則, 山田 敬三, 佐々木 淳 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
Pagepp. 15 - 21
Keywordご当地検定, 地域活性化, eラーニング, ジオメディア, ソーシャル
Abstract近年地域活性化対策事業として多くの地方自治体が取り組みを行っているご当 地検定は,検定の数は増えているものの開催にあたる負担の大きさから打ち切り となる検定も多くなってきている.本稿ではご当地検定主催者の負担の中で大き な要因である作問の手間の軽減を目的としたシステムと手法についての提案と 開発について紹介する.


セッション 1B  コンテクストアウェアネス
日時: 2011年7月6日(水) 13:55 - 14:45
部屋: トパーズ
座長: 小林 稔 (NTT)

1B-2 (時間: 13:55 - 14:20)
題名情報要求の言語化支援のためのコンテキスト提示型クエリ拡張法の提案と評価
著者*大塚 淳史, 関 洋平 (筑波大学大学院図書館情報メディア研究科), 神門 典子 (国立情報学研究所), 佐藤 哲司 (筑波大学大学院図書館情報メディア研究科)
Pagepp. 22 - 29
KeywordWeb検索, クエリ拡張, コンテキスト, コミュニティQA
Abstract膨大なWeb 情報空間から所望の情報を検索する手段としてWeb 検索エンジンは幅広く普及している.Web 検索を利用する場面も多岐に渡り,検索ユーザは曖昧な情報要求によって検索を行うことも多くなった.曖昧なクエリでは,的確な検索結果を得ることは難しいが,クエリを拡張しながら検索を繰り返すことで,所望の結果を得られることから,クエリ拡張法に関する研究が盛んに行われている.本論文では,コミュニティQA に投稿された質問記事を使用して,クエリ拡張の候補となる関連キーワードを提示する際に,拡張の根拠となる質問記事を提示するコンテキスト提示型のクエリ拡張法を提案する.ユーザは,コミュニティQA のカテゴリや質問記事を切り替えていくことにより,様々なコンテキストから発生した拡張クエリを選択することができる.潜在的トピックモデルと単語の出現確率を用いて,入力されたクエリに関連するカテゴリから関連キーワードを検索する手法を実現したので報告する.

1B-3 (時間: 14:20 - 14:45)
題名Wikipediaを用いた文化差検出手法の提案
著者*吉野 孝 (和歌山大学), 宮部 真衣 (東京大学知の構造化センター)
Pagepp. 30 - 36
Keyword異文化間コミュニケーション, Wikipedia, 機械翻訳, 文化差
Abstract多言語間コミュニケーションにおいて,同一の単語を用いて会話をしている場合でも,相手の文化について十分に理解していないために,誤解が生じる可能性がある.現在,文化差の有無の判断は,人が行う必要があるが,その判断には相手の文化に関する十分な知識が必要なため,容易ではない.今回は,文化差の検出手法として,Wikipediaの各記事の内容に含まれる国名・言語名の数を利用を検討した.実験の結果,提案手法を用いることにより,文化差を判定できる可能性を示した.


セッション 1C  MANET
日時: 2011年7月6日(水) 13:55 - 15:10
部屋: エメラルド
座長: 安本慶一 (奈良先端科学技術大学院大学)

1C-1 (時間: 13:55 - 14:20)
題名アドホックネットワークにおける P2P型SIP_VoIPサービス提供のためのアーキテクチャとエミュレータの検討
著者*神子島 俊昭, 笠松 大佑, 高見 一正 (創価大学/工学部)
Pagepp. 37 - 43
KeywordSIP, MANET, エミュレータ, マルチパス, P2P
Abstractアドホックネットワークにおいて,SIPベースでのコネクションオリエンテッドなサービスを提供することにより,アプリケーションの拡充が期待できる.様々な既存研究が提案されているが,SIPサービスの十分な評価は行われていない.本稿では,SIPサービスのためのMANETエミュレータアーキテクチャおよびローカルマルチパスルーティングを提案した.SIP_MANETエミュレータを試作し,SIP_VoIPの動作確認を行った.また,提案したルーティング手法が高い経路保持確率を持つことを確認した.

1C-2 (時間: 14:20 - 14:45)
題名MANETにおける経路近傍ノードによる確率的再送制御方式
著者*中村 亮滋, 北須賀 輝明 (熊本大学大学院自然科学研究科), 糸川 剛 (熊本県立技術短期大学校), 有次 正義 (熊本大学大学院自然科学研究科)
Pagepp. 44 - 51
Keywordアドホックネットワーク, 再送制御, 確率的再送, 経路近傍ノード
Abstractアドホックネットワークの技術的な課題の1つに,既存の再送制御方式におけるパケット通信の非効率性がある.IEEE.802.11 における再送制御方式では,あるリンクで通信が失敗した場合,その送信ノードが再送する.このため経路上のノードが移動して通信範囲を出ることでパケットを中継できなくなった場合などに対応できない.そこで本研究では,リンクの送信ノードのみならず,経路近傍ノードを用いた確率的再送制御方式を提案する.提案方式の有用性を確認するために,ネットワークシミュレータns-2 を用いて従来方式との比較を行った.シミュレーションの結果,パケット到達率を改善することができた.

1C-3 (時間: 14:45 - 15:10)
題名MANETにおける動的メトリックを用いた通信安定化に関する一検討
著者*冨士 克也 (和歌山大学システム工学研究科), 吉廣 卓哉 (和歌山大学システム工学部)
Pagepp. 52 - 57
KeywordMANET, 経路制御, 電波強度, 経路ループ, 通信安定性
Abstract近年,無線通信を用いて周囲のノードを接続し自律的にネットワークを構成する技術としてMANETが注目されている.MANETではノードの移動等により無線リンクが切断されることがあるが,リンクが切れる前に通信を他のリンクに誘導し,リンク切断により通信も切断されることのない高信頼通信を実現できることが望ましい.このために,OLSRのようなリンク状態型経路制御プロトコルを対象として,リンクが不安定になるとリンクコストを上げることで通信経路を絶えず安定リンクに誘導する動的メトリックが提案されている.しかし,動的メトリックを用いると,メトリックの伝播遅延により経路ループが生じ,ループにより輻輳が生じることで通信が切れ信頼性を損なうことが問題となる.本研究では,ノードの移動による通信切断を防ぎつつ,同時にメトリックの変動により発生するループを削減することを目的とした動的メトリックを設計し,シミュレーションによる評価結果を報告する.


セッション 1D  宇宙通信
日時: 2011年7月6日(水) 13:55 - 14:45
部屋: パール
座長: 野一色 裕人 (KDDI研究所)

1D-1 (時間: 13:55 - 14:20)
題名TCP-Cherry: 宇宙通信のための新しい輻輳制御方式
著者*内海 哲史 (鶴岡工業高等専門学校/制御情報工学科), 横山 徹也 (鶴岡工業高等専門学校/専攻科機械電気システム工学専攻), S. M. Salim Zabir (フランステレコム株式会社)
Pagepp. 58 - 61
KeywordTCP, 輻輳制御, 宇宙通信, 衛星インターネット
Abstract本論文では,宇宙通信のための新しいTCP 輻輳制御方式であるTCP-Cherryについて述べる.TCP-Cherryは,サプリメントセグメントと呼ばれる,低優先度セグメントを用いる.サプリメントセグメントは,従来のセグメントでまだ送信していないデータを持つと同時に,ネットワークの利用可能な容量を測定する.新しい輻輳制御アルゴリズムであるFast-Foward StartとFirst-Aid Recoveryは,サプリメントセグメントを用いる.TCP-Cherryの独自の特徴は,サプリメントセグメントによる重複した送信によるオーバーヘッドを最小化するところにある.シミュレーションに よる結果,TCP-Cherryは,既存の輻輳制御方式と比べ,最大で150%以上高い性能を示した.

1D-2 (時間: 14:20 - 14:45)
題名TCP-Cherry+: 継続的なエラーが発生する衛星IPネットワークのためのTCP-Cherryの改良
著者*内海 哲史 (鶴岡工業高等専門学校/制御情報工学科), 冨樫 洸 (鶴岡工業高等専門学校/専攻科機械電気システム工学専攻), S. M. Salim Zabir (フランステレコム株式会社)
Pagepp. 62 - 68
KeywordTCP, 輻輳制御, 衛星インターネット
Abstract有線ネットワークと異なる特性をもつ衛星IPネットワークにおけるTCPの改良技術として,TCP-Cherryが提案されている.TCP-Cherryではリンクエラー率の高い衛星ネットワークの輻輳制御のアルゴリズムとしてFast-Forward Start,First-Aid Recoveryを持つ.これらのアルゴリズムではサプリメントセグメントと呼ばれる低優先度セグメントを用いた.これによってデータを送りながら、利用可能なリンク容量を素早く把握することができ,従来のTCP 輻輳制御に比べウインドウサイズを素早く最適なサイズに調整できることを可能とした.しかし,シャドーイングが発生する都市環境下でTCP-Cherryを用いてモバイル衛星通信を行った場合は,なお性能低下が起こる.そこで本論文では,シャドーイング発生する環境下においても活用できる新たな通信方式TCP-Cherry+の提案を行う.また,本提案方式による性能向上を示すために,TCP-CherryとTCP-Cherry+をシミュレータ上に実装し評価する.


セッション 1E  行動認識(1)
日時: 2011年7月6日(水) 13:55 - 15:35
部屋: ルビー
座長: 川原 圭博 (東京大学)

1E-1 (時間: 13:55 - 14:20)
題名HASC Challenge2010 :人間行動理解のための装着型加速度センサデータコーパスの構築
著者*河口 信夫, 小川 延宏, 岩崎 陽平, 梶 克彦 (名古屋大学大学院工学研究科), 寺田 努, 村尾 和哉 (神戸大学大学院工学研究科), 井上 創造 (九州工業大学工学研究院基礎科学研究系), 川原 圭博 (東京大学大学院情報理工学系研究科), 角 康之 (公立はこだて未来大学システム情報科学部), 西尾 信彦 (立命館大学総合理工学院・情報理工学部)
Pagepp. 69 - 75
Keyword行動認識, 行動理解, 行動コーパス, HASC, 認識
Abstract人間行動の理解は,情報システムの究極の目標の一つである. 大規模なコーパスは,行動認識の研究には大変重要であるにも関わらず, これまで研究者が利用できるパブリックなコーパスは存在しなかった. 我々は装着型センサを用いた人間行動の大規模コーパスの構築を 行うために,HASC Challenge2010を開催し, 20組を超える参加者からのべ540名,6700を超える加速度 センサデータを収集することができた.このコーパスをHASC2010corpusと 呼び,多様な目的で利用できる.

1E-2 (時間: 14:20 - 14:45)
題名HASC2010corpusを用いた被験者数と人間行動認識率の相関分析
著者*小川 延宏, 梶 克彦, 河口 信夫 (名古屋大学大学院工学研究科計算理工学専攻)
Pagepp. 76 - 82
Keyword人間行動認識, 大規模行動データ, コンテキストアウェア, 信号処理, データマイニング
Abstract近年,人間行動認識に関する研究は多くの研究者によって取り組まれている.これらの研究の多くでは,各研究で提案された行動認識アルゴリズムを評価する際に,少数の被験者のみを対象とした実験を行っており,評価用データの大きさが十分であるとはいえない.本論文では,被験者数と人間行動認識率の相関に関する知見を得ることを目的とし,のべ13000回を超える評価を通じて,被験者数を変化させた場合の認識率について評価を行った.評価の際には,行動認識分野の多くの研究で用いられている基本的な認識手法を参照し,特徴量の数と被験者数を変化させながらユーザ依存/ユーザ独立認識を行った.評価実験の結果から,特にユーザ独立認識において,大規模行動データが重要であることを確認することができた.また,より高度な認識アルゴリズムとより大規模な被験者データを用いれば,実環境における行動認識率の向上が期待されることが分かった.

1E-3 (時間: 14:45 - 15:10)
題名手に装着した磁気センサによる電化製品の利用の認識
著者*前川 卓也, 岸野 泰恵, 櫻井 保志, 須山 敬之 (NTT コミュニケーション科学基礎研究所)
Pagepp. 83 - 90
Keyword行動認識, ウェアラブルセンサ, 磁気センサ, 電化製品, 教師あり学習
Abstract本稿では,デジタルカメラや携帯電話,電動髭剃り,電動歯ブラシといった携帯型電化製品から発せられる磁場を,手に装着した磁気センサにより計測することで,ユーザが使用している電化製品を認識する手法の提案を行う.現代社会では,われわれは数多くの電化製品に囲まれて暮らしているため,それらの利用を検知することで,ユーザの高度な行動の認識を行うことができると考えられる.そのため,電化製品に添付したユビキタスセンサによるモニタリングや,家庭内の電気系統のモニタリングなどのアプローチを用いて電化製品の利用を検知・認識する研究がこれまでに数多く行われている.本稿で提案する手法は,家庭の電気系統に接続していない携帯型電化製品の利用を,電化製品に直接添付したユビキタスセンサなしに認識することを特徴とする.本稿では,実家庭環境において提案手法の認識精度の評価を行い,手に装着した少ない数の磁気センサで高い精度の認識を達成した.

1E-4 (時間: 15:10 - 15:35)
題名行動情報共有システムにおける行動認識と可視化
著者*服部 祐一, 井上 創造 (九州工業大学), 平川 剛 (株式会社ネットワーク応用技術研究所)
Pagepp. 91 - 98
Keyword行動解析, 加速度センサ, 携帯情報端末
Abstract本稿では,行動解析のための行動情報を収集する目的として開発した行動情報共有システム「ALKAN2」について述べる.ALKAN2 では,ユーザが行った行動のセンサデータと動画像を収集し,それらを閲覧できる環境をユーザに提供する.また,ユーザは他のユーザが行った行動をまねすることができ,まねした際のデータをサーバに 送信することにより,どの程度似ているかなどを判定することができる.また,他のユーザが行ったデータに対して評価することができる.また本稿では,ALKAN2 で収集されたセンサデータの行動認識と可視化について述べる.


セッション 1F  P2P
日時: 2011年7月6日(水) 13:55 - 15:35
部屋: ダイヤモンド
座長: 義久 智樹 (大阪大学大学院 情報科学研究科)

1F-1 (時間: 13:55 - 14:20)
題名P2Pを用いたビデオストリーミング配信システムの効率化に関する検討
著者*池田 匡視 (宮崎大学大学院), 岡崎 直宣 (宮崎大学), 朴 美娘 (神奈川工科大学)
Pagepp. 99 - 106
KeywordP2P, ビデオストリーミング配信
Abstract近年,インターネットの広帯域化に伴い,ビデオストリーミング配信の需要が高まっている.クライアント・サーバ型ストリーミング配信では,配信サーバに負荷が集中してしまうという問題がある.そこで,P2P ネットワーク上でストリーミング配信を行うP2P 型ストリーミング配信が注目されている.P2P 型ストリーミング配信では,負荷をピア間に分散できる.しかし,P2P 型では配信サーバほど送信帯域を持っていないピアが配信を行うため,ユーザの待ち時間が問題となる.そこで本論文では,ユーザが次に再生する動画を予測し,あらかじめバッファリングしておくことで,次の動画の待ち時間を減少させる手法を提案する.本手法では,各スーパーノードがユーザの再生履歴を記憶しておき,その情報を元にユーザが次に再生する動画の予測を行う.また,シミュレーションを行い,提案手法の有用性を示す.

1F-2 (時間: 14:20 - 14:45)
題名通信帯域を考慮したオーバレイマルチキャスト上でのライブストリーミング配信
著者*大谷 晋一郎 (同志社大学大学院工学研究科情報工学専攻), 島田 秀輝 (同志社大学理工学部), 佐藤 健哉 (同志社大学大学院工学研究科)
Pagepp. 107 - 112
KeywordP2P, ストリーミング配信, 通信帯域
Abstract近年,インターネット上で利用できる様々な動画配信サービスが普及しているが,その中でもオーバレイマルチキャスト上でリアルタイムな動画コンテンツを配信するライブストリーミング配信システムが注目されている. これらの配信システムではP2Pネットワークを利用しているため,配信元の負荷を軽減しつつ,大規模な配信を行うことができる. 一方で,スマートフォンなどの高機能な携帯端末の登場により,視聴者がこれらのサービスを利用する端末の通信環境が多様化してきている. しかし,従来の配信システムでは,単一品質の動画コンテンツの配信しか考慮されていないため,通信環境によってはこれらのサービスを利用できないことが問題となっている. 本研究では,この問題を解決するため,視聴者の通信環境に合わせて異なる品質の動画コンテンツを配信できるオーバレイマルチキャスト上でのライブストリーミング配信システムの提案を行う. また,提案システムに対してシミュレーションによる評価を行い,システムの有効性を示す.

1F-3 (時間: 14:45 - 15:10)
題名Peer to Peer上の安全なコンテンツ流通システムの提案
著者*油田 健太郎 (大分工業高等専門学校), 岡崎 直宣 (宮崎大学), 朴 美娘 (神奈川工科大学)
Pagepp. 113 - 120
KeywordPeer to Peer networks, secure contents access
AbstractP2Pコンテンツ流通システムは接続ホスト数の拡張性の高さや,耐障害性の高いシステムの構築が可能であるため注目が集まっている.しかし,中央管理サーバを持たないPeer to Peer(P2P)ファイル共有システムにおける匿名性の高いファイルでは,流通するコンテンツの信頼性に問題が生じる.例えば,悪意のあるユーザが悪意あるプログラムを正規ファイルに似せて流通させることが可能である.本論文では,評判値を用いた(k, n)閾値秘密分散法による鍵の供託手法を提案する.また,匿名性の高いP2P環境下において,信頼ノードの選択基準を生成するために信頼評価手法を導入する.さらに,コンテンツへのアクセスに必要な鍵情報を秘密分散法を用いて分散化することで,コンテンツへのアクセス可用性を確保する.本手法により安全で実用的なコンテンツ流通システムを実現する.

1F-4 (時間: 15:10 - 15:35)
題名固定・モバイル混在環境を考慮した非対称型P2Pネットワークの設計と実装
著者*田上 敦士, 阿野 茂浩 (KDDI研究所)
Pagepp. 121 - 126
KeywordP2P, モバイル端末, オーバーレイ, FMC
Abstract近年,移動網の広帯域化やモバイル端末の高性能化により,固定網・移動網が混在した環境が広く利用されている.ユーザは,固定網・移動網を意識せずに利用する事を求めるが,混在環境において peer-to-peer (P2P) 技術を利用した場合いくつかの問題が生じる.これらの問題は主に,伝送遅延の増大やIPアドレスの不安定性等の移動網の特性に起因する.これらの問題に対して,検索をサーバで行うハイブリッド型P2P技術や,スーパーノードを用いた階層型P2P技術が提案されている.しかしながら,これらはサーバやスーパーノードなど負荷が集中するピアが存在するという課題がある.筆者らは,これらの問題を解決するため,非対称型P2Pネットワークの設計と実装を行った.本アプリケーションは各ピアがそれぞれ異なる最適なトポロジを形成する事により、モバイル端末が混在したネットワークにおいても、効率的な検索を実現するものである。本稿ではその設計と実装について述べる。


セッション 1G  セキュリティ教育
日時: 2011年7月6日(水) 13:55 - 15:35
部屋: オパール
座長: 渡辺 龍 (KDDI研究所)

1G-1 (時間: 13:55 - 14:20)
題名国際標準の参照関係に基づくセキュリティ評価方式における非専門家への対応策提示機能の検討
著者*盒 雄志, 勅使河原 可海 (創価大学大学院工学研科)
Pagepp. 127 - 134
Keywordセキュリティマネージメント, セキュリティ評価システム, ISMS, ISO27000シリーズ
Abstractセキュリティ認証取得に対し,国際標準等を基準として対象を評価する.組織では,認証取得に向け,基準達成を確認するセキュリティ評価システムが活用されている.本研究ではこれまで,標準の変化に対応するため,個別の評価ツールではなく,評価基準とする標準の変更のみで標準内容や評価対象の変化に対応した評価ツールを実現するプラットフォームの検討を行ってきた.本稿では,これまでの実験結果で課題として挙げている評価値計算に関して改善を行い,より専門家の体感値に近い値を算出することができるようになったことが確認できた.また,前述の課題に対して,本プラットフォームの特性を活かし,担当者に適切な情報提示を行う機能の追加を行うことで解決を目指す.過去事例のデータから,セキュリティ認証を意識した対応策と標準の項目の関係性のデータを作成し,セキュリティの知識がそれほど多くない担当者に提示し,的確な対応策の選定をサポートする機能の追加を行った.その有効性の検討の為に,認証に関する知識がそれほど深くない被験者に対してシステムの利用実験を行った.

1G-2 (時間: 14:20 - 14:45)
題名教育効果を考慮したセキュリティ対策選定手法の検討
著者*加藤 岳久, 山本 匠, 西垣 正勝 (静岡大学創造科学大学院)
Pagepp. 135 - 140
Keyword情報セキュリティ, ISMS, 対策, コスト, 教育
Abstract中村らは,情報セキュリティ対策を効率よく選択する具体的な方法論として,資産・脅威・対策の関係をモデル化することによってセキュリティ対策選択問題として定式化する方法を提案した.本稿では,企業等の組織で導入されているセキュリティ対策の効果が従業員の教育レベルによって左右されることに鑑み,中村らが提案したモデルにセキュリティ教育による対策効果およびそれに要するコストの項を追加することによって,セキュリティ対策選定に関する定式化を拡張する.

1G-3 (時間: 14:45 - 15:10)
題名PC用フィルタリングサービス導入の為のサポートツールの開発とソーシャル学習システムEduSECの提案
著者*本間 祐太 (東京電機大学), 川上 昌俊 (株式会社ラック), 佐々木 良一 (東京電機大学)
Pagepp. 141 - 150
Keyword情報セキュリティ教育, eラーニング, サポートツール, 情報フィルタリング, ソーシャルラーニング
Abstract近年,パソコン(以下PC)等の情報機器が普及し,各家庭に一台,そして青少年が自分のPCを持つようになってきた.また,インターネット回線も高速になり,様々なコンテンツを各家庭で簡単に得ることが出来るようになった.しかし,インターネットには有益な情報だけではなく,有害な情報も含まれており,青少年が一人で自由に使用するのは危険な場合がある.情報フィルタリングツールを導入することにより有害な情報の閲覧を避けることができるが,フィルタリングサービスを導入している割合は非常に少なく,導入が難しいのではないかと考えた.フィルタリングツールを導入する為に,フィルタリングに関する教育が必要であると考えられるが,情報セキュリティ教育には限界があり,教育をしてかつ支援していく仕組みが必要であると考えた.そこで本稿では,フィルタリングに関する教育を行いかつフィルタリングサービスを導入するためのサポートツールの開発を行った.また,このようなeラーニングを一般の人に学習してもらう為の仕組みとして,ソーシャルラーニングを取り入れた学習システムEduSECの提案を行う.

1G-4 (時間: 15:10 - 15:35)
題名情報セキュリティに関する知識のないユーザを対象とした安心感の要因抽出のためのWeb調査の実施
著者*西岡 大, 藤原 康宏, 村山 優子 (岩手県立大学大学院 ソフトウェア情報学研究科)
Pagepp. 151 - 160
Keyword安心感, 因子分析, 質問紙調査
Abstract従来の情報セキュリティ技術では,安全性を高めたシステムを提供することがユーザに安心感を与えると考えられてきた.しかし,情報セキュリティ技術において,安全性を高めるだけでなく,安心を提供する事が可能なシステムを検討することが必要である.本稿では,因子分析を用いて情報セキュリティに関する知識がないユーザの情報セキュリティ技術に関する安心感の要因の抽出を行った本稿では,一般的なユーザのオンラインショッピング時における情報セキュリティに関する安心感の要因を明らかにするために,情報セキュリティに関する知識の無いユーザの意見を反映した34問からなる質問紙を利用し,998人を対象に行ったWebアンケート調査について述べる.因子分析を行った結果,“認知的トラストにおけるCompetence”,“親切さ”,“親しみ”,“知名度”の4因子を抽出した.また,安心してオンラインショッピングを利用しているユーザと安心せずにオンラインショッピングを利用しているユーザの違いといった属性による差で安心感の要因に違いがあるか因子分析を用いて考察を行い,その結果について報告する.


セッション 1H  無線LAN
日時: 2011年7月6日(水) 13:55 - 15:35
部屋: アメジスト
座長: 神崎 映光 (大阪大学)

1H-1 (時間: 13:55 - 14:20)
題名無線LAN環境における移動端末同士の干渉の影響とQoS-TCPの振舞の評価
著者*安藤 玲未 (お茶の水女子大学 人間文化創成科学研究科 理学専攻 情報科学コース), 村瀬 勉 (NEC), 小口 正人 (お茶の水女子大学)
Pagepp. 161 - 167
Keyword無線LAN, TCP, QoS
Abstract無線LANの普及,マルチメディア通信の需要の増加という背景から,無線LAN環境におけるQoS制御が必要となってきた.無線LAN環境におけるQoS制御については各プロトコルレイヤにて各種制御が既に提案されている.我々はトランスポート層でのQoS制御(QoS-TCP)を検討しているが,QoS-TCPについては,固定網での無線LAN環境,ハンドオーバを伴う移動網での無線LAN環境での評価が実機環境にて既に行われており,ある一定の条件下において,帯域確保が可能であることが示されている. 一方,昨今のモバイルWiMAXルータ等の普及から,今後はアクセスポイントと個人のPCや携帯端末等が併せて移動する環境が想定される. そこで,本研究では,無線LAN環境における固定網及び移動網で有効性が確認されたQoS-TCPを,このような環境に利用することを検討する.アクセスポイントと端末が併せて移動する環境では様々な検討課題があるが,本稿では,QoS-TCPが複数台近付いた際の振舞,及び干渉の影響について調査する.

1H-2 (時間: 14:20 - 14:45)
題名マルチ伝送レート無線LAN環境におけるチャネル占有時間公平化のための受信機会制御方式
著者*山下 豊, 渡部 公介, 小室 信喜, 阪田 史郎 (千葉大学大学院 融合科学研究科), 塩田 茂雄 (千葉大学大学院 工学研究科), 村瀬 勉 (NECシステムプラットフォーム研究所)
Pagepp. 168 - 173
Keyword無線LAN, DCF, QoS, マルチ伝送レート
Abstractマルチ伝送レート無線LAN(Local Area Network) 環境では,高伝送レート端末のスループットが低伝送レート端末のスループット以下になるPerformance Anomaly問題が存在する.これは,低伝送レート端末が,チャネルを長く占有するために発生する.本研究では,マルチ伝送レート無線LAN 環境におけるPerformance Anomaly問題解決のためのチャネル占有時間を公平にする受信機会制御を提案する. 提案方式では,低伝送レート端末へACK フレームを返さない制御を用いることによって,低伝送レート端末の送信機会を減らし,高伝送レート端末の送信機会を増加させることにより,異なる伝送レートの端末間のチャネル占有時間を公平化する.シミュレーション評価により,提案方式の有効性を示した.

1H-3 (時間: 14:45 - 15:10)
題名IEEE 802.11e端末とDCF端末の混在環境における受信機会制御による動的QoS制御
著者*渡部 公介, 小室 信喜, 阪田 史郎, 塩田 茂雄 (千葉大学), 村瀬 勉 (NEC)
Pagepp. 174 - 179
KeywordIEEE802.11e, 動的制御, QoS, 受信機会制御, 異制御端末混在環境
AbstractIEEE 802.11e EDCAでは,最大4つの優先度でフレームを区別し,優先的に送信することによりQoS制御を実現する. しかし,DCF端末が混在する場合,QoS制御機能が低下する問題や,トラフィック負荷が高い場合にQoS制御機能が不足する,という問題がある. 本稿では,IEEE 802.11e EDCA端末とDCF端末が混在する環境かつトラフィック負荷が高い場合において,IEEE 802.11e EDCA優先端末に対して要求されるスループットを保証する方式を提案する. 本方式では,受信機会制御方式 Receiving-Opportunity Control in MAC Frame (ROC) をフロー数に応じて適切な受信拒否確率を動的に設定し非優先端末に対して制御をかけることにより,APの変更のみでこれを実現する. シミュレーション評価によりIEEE 802.11e EDCAのみによる制御と提案方式による制御を比較し、その有効性を示す.

1H-4 (時間: 15:10 - 15:35)
題名無線マルチホップネットワークにおけるレートに基づく受信機会制御方式によるQoS保証
著者*高瀬 琢磨, 小室 信喜, 阪田 史郎, 塩田 茂雄 (千葉大学), 村瀬 勉 (NEC)
Pagepp. 180 - 188
Keyword無線LAN, QoS, トークン, マルチホップネットワーク
Abstract無線LANによる通信がますます普及し,多様なサービスが提供されている.その中で,音声や動画配信等のマルチメディア通信において安定した通信を提供するためのQoS制御が重要性を増している. これまでシングルホップネットワークにおいて,QoS制御は数多くの研究が行われた.また,QoS制御が可能なMACプロトコルとしてIEEE 802.11eが標準化された.しかし,無線マルチホップネットワークにおける研究は十分にされておらず,IEEE 802.11eも マルチホップネットワークにおける動作について十分な評価はされていない.そこで本論文では,マルチホップネットワークでもQoS制御可能なMAC層で動作する方式を提案する.提案方式では,以前筆者らが提案したシングルホップにおけるQoS制御方式をマルチホップ環境に応用し,優先フローの要求スループットを確保する.シミュレーションにより,提案方式の有効性を確認する.また,パラメータの変化における提案方式の動作について評価を行う.


セッション 2A  統一テーマセッション-センサネットワーク-
日時: 2011年7月6日(水) 15:55 - 17:40
部屋: サファイア
座長: 西尾 信彦 (立命館大学)

2A-1 (時間: 15:55 - 16:25)
題名(招待講演) センサネットワークとエナジーハーベスティング
著者*川原 圭博 (東京大学)
Pagep. 189
Abstract太陽電池に限らず、振動、熱、そして環境電波から微少な電力を回収するエナジーハーベスティングに注目が集まっている。 電池交換を不要にする本技術は、特にセンサネットワークの実現技術として大きな期待が寄せられている。 本講演ではエナジーハーベスティングによりどういったエネルギー源からどの程度の電力が得られるのか、そして災害復旧や、今後の日本の産業とどういう関わりを持つかに関して解説する

2A-2 (時間: 16:25 - 16:50)
題名センサネットワークを用いた住環境制御システムに関する研究
著者*賀 新剛 (静岡大学院情報学研究科), 峰野 博史 (静岡大学情報学部), 水野 忠則 (愛知工業大学情報科学部)
Pagepp. 190 - 195
Keywordセンサネットワーク, 住環境制御
Abstract我々はセンサネットワークを利用して省エネルギー可能な住環境制御システムを提案する.このシステムは,住環境センサノードと消費電力測定可能な「スマートタップ」から,オフィスや家庭の各場所での温度,モーション,湿度,照度,消費電力などのセンシングデータを収集してデータベースに蓄積する.また,センシングデータを分析し,オフィスや家庭内の既存の家電を制御する.実験では,住環境制御なしと制御ありでそれぞれに実験し,2 つの消費電力から比較した結果により,住環境制御システムを使った場合に20% の電力を節約したことを確認した.

2A-3 (時間: 16:50 - 17:15)
題名Ubi-command Human Interface家電制御プロトタイプシステムを使用したユーザビリティ評価実験
著者*山岸 郁, Lei Jing, Yinghui Zhou, Zixue Cheng (会津大学)
Pagepp. 196 - 203
KeywordUbi-command Human Interface (UHI), 家電制御, Internet of Things (IoT), 通信プロトコル, One-stroke指動作
Abstract高齢者が抱える問題として,身体能力の低下に伴った日常生活の問題があげられる.高齢者にとって日常生活での電子機器の操作等は簡単なものではない.そのため、指コマンドヒューマンインターフェース(Ubi-command Human Interface以下,UHI)は高齢者に利用しやすいシステムを構築するために提案された.UHIは直感的な指動作の操作を提供する指輪状のデバイスであり,人差し指に装着して使うことができる.3軸の加速度センサを持ち、One-strokeの指動作が識別できる.UHIを使用した高齢者へのバリアフリーなシステムが期待できるが,UHIシステムについては検証されているだけである.従って,UHIを利用するアプリケーションレベルの評価はまだ不十分である.本研究では,UHIによる家電操作のプロトタイプシステムを構築する.次にそのシステムを利用したUHIの使用テストを行い,今後の改善のために有用性の評価および問題点の特定を行う.評価項目はUHIのユーザビリティを基準に据え、評価実験ではUHIとリモコンの操作を比較する.ユーザはUHIとリモコンをそれぞれ使って指定されたタスクを達成する.実験の結果から,UHIの効率を改善する方法が明らかになった.

2A-4 (時間: 17:15 - 17:40)
題名CoAPを利用したZigBeeセンサノード上でのウェブサービスの実現
著者*羽田 久一 (慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科), 三次 仁 (慶応義塾大学環境情報学部)
Pagepp. 204 - 211
Keywordセンサネットワーク, ウェブサービス, ZigBee
Abstractセンサネットワークに用いられる軽量な無線通信として、ZigBeeが広く知られている。 本研究では軽量な無線上でのウェブサービスを実現するためのプロトコルである CoAP(Constrained Application Protocol)を利用し、ZigBee無線センサノード上の情報をウェブサービスとして取得するシステムを提案し実装をおこなった。さらに本システムを基盤として利用することにより、家電と一体化させた無線センサネットワークを構築し、家電からの情報取得を行うアプリケーションを実装した。 ZigBeeを利用したセンサノードとの間でのウェブサービスを実現するため のシステムとしてCoAPを用いた無線通信とHTTP/CoAP間のプロトコル変換用のゲートウェイを組み合わせて利用することを提案し、実装を行った。さらにこの実装を用いて家電と組み合わせたセンサネットワークを利用したCO2削減のプロジェクトでの実証実験をおこない、有効性についても検証を行った。


セッション 2B  情報システム
日時: 2011年7月6日(水) 15:55 - 17:35
部屋: トパーズ
座長: 市村 哲 (東京工科大学)

2B-1 (時間: 15:55 - 16:20)
題名知識創造のためのプロジェクトチームのための組織設計手法の提案
著者*清水 悟, 奥田 隆史, 井手口 哲夫, 田 学軍 (愛知県立大学大学院)
Pagepp. 212 - 217
Keyword知識創造, SECIモデル, マルチエージェントシステム, プロジェクトチーム, ソーシャル・キャピタル
Abstract企業が生き残るためには,知識創造に適したプロジェクトチームを編成する必要がある.このことは,個人の暗黙知を形式知化するような知識創造プロセスを表現するSECIモデルにおいて,知識変換サイクルを高速化することに相当する.これまで,プロジェクトチーム編成は,組織の管理者が自信の経験と勘に基づいておこなってきたので,今,これを科学的に決定する手法が求められている. そこで,本稿ではSECIモデルをマルチエージェントシステムで表現することで,科学的にプロジェクトチーム編成をおこなう手法を提案する.また,本研究では組織構成員の選考基準に新たにソーシャル・キャピタルを加味した.ソーシャル・キャピタルとは,社会関係資本のことであり,具体的には組織構成員の選考基準に人と人とのつながりを考慮するという意味である.本稿ではこれを表現するためにネットワーク科学の中でもランダムネットワークを利用し,組織構成員同士のつながり具合を紐帯の強弱として表現し,知識創造に影響を与えるものとした.ソーシャル・キャピタルを加味することで,より現実的なモデルとし,提案手法の評価・検討をおこなった.

2B-2 (時間: 16:20 - 16:45)
題名多言語問診票構築モデルの実環境への適用と評価
著者*福島 拓 (和歌山大学大学院システム工学研究科), 吉野 孝 (和歌山大学システム工学部), 重野 亜久里 (多文化共生センターきょうと)
Pagepp. 218 - 225
KeywordWebサービス, 用例対訳, 機械翻訳, 多言語問診票
Abstract現在,在日外国人数は年々増加しており,多言語によるコミュニケーションの機会は増加している.医療の分野では医療機関を訪れる外国人患者とのコミュニケーションのために多言語問診票が使用されている.しかし,多言語対応の紙の問診票は種類が少ないため各医療機関の要求を満たすことができていない.そこで我々は,用例対訳と機械翻訳を利用して診察に必要な基本情報である症状の伝達を支援する,多言語問診票作成システムの開発を行っている.今回,効率的な多言語問診票を作成するための多言語問診票構築モデルを提案した.本モデルでは,各医療機関に合わせた多言語問診票の作成や,患者が入力した文を元に,正確な多言語データの作成を可能としている.また,本モデルを実装し,問診票の質問を自由に構成可能とした問診票作成機能についての評価を行った.本研究の貢献は,医療機関ごとに自由な多言語問診票の作成を可能とした,多言語問診票構築モデルを提案し,実現したことである.

2B-3 (時間: 16:45 - 17:10)
題名センサデータを利用した経路推薦のためのデータベースシステム
著者*伊藤 嘉博 (公立はこだて未来大学大学院 システム情報科学研究科), 中村 嘉隆, 白石 陽, 高橋 修 (公立はこだて未来大学 システム情報科学部)
Pagepp. 226 - 236
Keywordセンサデータ, 都市センシング, データベースシステム, 経路推薦
Abstract近年,多数のセンサを実世界に配置することで粒度の細かいセンサデータを取得できるようになり,この技術の応用として都市センシングが注目されている.都市センシングが実現によって,センサデータを利用した都市におけるパーソナルナビゲーションが可能となる.しかし,都市のセンサデータを用いて経路推薦を行う場合,道路データとセンサデータに対して様々な処理を行う必要があり,それらの処理をアプリケーション側で行うには負担が大きい.本稿では,空間補間を用いて道路データとセンサデータを対応付け,センサデータに基づいた経路推薦結果をアプリケーションに提供するデータベースシステムを提案する.また,そのシステムを設計し,提案システムの有効性について検討する.

2B-4 (時間: 17:10 - 17:35)
題名個人の行事や行動の段取り力を高めるワークフローシステム
著者*速水 治夫 (神奈川工科大学/大学院・工学研究科・情報工学専攻), 佐藤 仁美 (アシアル株式会社), 服部 哲 (神奈川工科大学/大学院・工学研究科・情報工学専攻)
Pagepp. 237 - 243
Keywordワークフロー, 段取り力, スケジュール管理, 推薦アルゴリズム, 個人作業
Abstract個人の仕事,行事や行動の作業を考えた場合,効率良く進める人とそうでない人がいる.これらの作業を効率よく進めるチカラは“段取り力”と呼ばれ,多くの人はその向上に努めている.段取り力の向上には,自己の経験の蓄積に加え,優れた段取り力をもった人の経験に学ぶことが重要である.段取りの作成・実行支援に,企業の業務支援で成功しているワークフローシステムが考えられるが,既存のワークフローシステムには他者の経験を取り入れる仕組みなどがなく,段取り力向上に結びつかない.そこで,著者らは個人の段取り力向上が可能となるワークフローシステムを研究開発している. 本論文では,以下の特徴をもつシステムを提案する.(1)段取りを行事や行動の具体的日程に依存しない段取りクラスとして作成・蓄積し,具体的日程(予定)が定まったときに,その予定に相応しい段取りクラスを選択して予定と結びつけた段取りインスタンスとする.(2)他者の段取りクラスを継承して蓄積したり,自己の段取りクラスを改善したりする等の機能により,段取り力向上を可能とする.


セッション 2C  アドホックネットワーク
日時: 2011年7月6日(水) 15:55 - 17:35
部屋: エメラルド
座長: 渡辺 正浩 (三菱電機)

2C-1 (時間: 15:55 - 16:20)
題名スマートアンテナのビーム幅と送信電力の適応的な制御方法について
著者*青木 勇太 (静岡大学情報学研究科), 木谷 友哉 (静岡大学若手グローバル研究リーダー育成拠点), 萬代 雅希 (上智大学理工学部), 渡辺 尚 (静岡大学情報学研究科)
Pagepp. 244 - 254
Keywordアドホックネットワーク, スマートアンテナ, 指向性ビーム
Abstractスマートアンテナとは,ビームの指向性を制御できるアンテナのことであり,これを利用することにより一定方向へビームを向け,通信端末間の干渉を防ぐことで無線通信の空間利用効率を向上できる.スマートアンテナの利点を活用するための指向性 MAC プロトコルの設計では,送受信アンテナの指向性 (送受信ビーム方向・幅),送信電力,送信レートの制御方法が主な課題となる.本稿では,まず,指向性制御に注目し,代表的な MAC プロトコルである DMAC をとり上げ,ビーム形成に関して移動環境における基礎評価をする.これにより,端末の移動とトラフィックフローによって最適なビーム幅が変動することを明らかにする.次に,この結果を用いて,通信端末の移動とトラフィックフローに応じて,通信端末のビーム幅を適応的に制御する方式 ADMAC (Adaptive Directional MAC) を提案する.提案手法では,通信端末の移動とトラフィックフローから,適応的にビーム幅を計算し,動的に変化する環境においても高いスループットを実現する.性能評価により,DMAC におけるビーム幅60°と比較して,端末が静止状態のときには最大 1.4 倍のスループット,端末移動速度が 40 km/h のときには,最大 1.2 倍のスループットを実現できることを示す.さらに,ADMACに送信電力制御を加味した方式も考案する.

2C-2 (時間: 16:20 - 16:45)
題名Experimental Discussions on Wireless Networks using Smart Antennas
著者*Jiefu Yu, Takashi Watanabe (Shizuoka University)
Pagepp. 255 - 262
Keywordnetwork, wireless, smart antenna, MAC
AbstractTypically wireless networks are assumed in omni-antennas, transmissions among neighboring nodes in wireless networks may interfere with each other. If a node unicast packets with a directional beam, the undesired interference to the neighborhood nodes lying outside its directional beam pattern can be largely reduced. Most studies evaluate the performance of transmission with smart antennas by simulations. In those evaluations the radiation pattern of antennas and wave propagation are ideally modeled. In this paper we evaluated the throughput performance of transmission in variety topologies using smart antennas with directional beamform and omni-directional beamform by experiments based on the UNAGI/ESPAR. We discuss the interference in these topologies with analysing the result of the experiment. As a result, we find that transmission of the smart antennas with narrow directional beamform to the same direction may have a higher throughput due to reduce the interference to the transmitter.

2C-3 (時間: 16:45 - 17:10)
題名複数周波数帯を利用するアドホックネットワークの通信方式について
著者*玉置 健太, Raptino H. Ari (静岡大学情報学研究科), 木谷 友哉 (静岡大学若手グローバル研究リーダー育成拠点), 萬代 雅希 (上智大学理工学部), 渡辺 尚 (静岡大学情報学研究科)
Pagepp. 263 - 270
Keywordアドホックネットワーク, マルチホップ, 周波数
Abstract近年,無線アドホックネットワークが注目されている.アドホックネットワークは 自律分散型のネットワークで,既存のインフラストラクチャのない場所で無線端末が 無線マルチホップ通信を行う.この無線マルチホップ通信の高送信レート化の研究が 多く行われている.しかし,単一の周波数に限定した高送信レート化の研究が多く, 複数周波数帯について考慮していない.そのため,本稿は,複数の周波数帯を効率化 する無線通信方式を提案する.周波数帯によって,特性や利用状況が異なることに着 目し,周波数帯の利用状況を考慮した通信方式を提案する.この通信プロトコルは周 波数帯を効率良く利用するために,遅延時間や混雑状況を考慮した通信方式である. まず,周波数帯ごとに宛先までの遅延時間を求め,遅延時間の小さい周波数帯を優先 して通信する.提案方式を計算機シミュレータにより評価し,IEEE 802.11a 単独に 比べて,スループットが最大約1.8 倍,IEEE 802.11b 単独に比べて,スループット が最大約2.6 倍向上することを示した.

2C-4 (時間: 17:10 - 17:35)
題名アドホックネットワーク上の周辺情報配布における情報受信による経路変更を考慮したフラッディング制御について
著者*藤井 俊充 (大阪大学大学院情報科学研究科), 加治 充 (パナソニック), 佐々木 勇和, 原 隆浩, 西尾 章治郎 (大阪大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 271 - 278
Keywordアドホックネットワーク, フラッディング制御, Time To Live (TTL)
Abstractアドホックネットワークにおいて周辺に情報を配布するためのアプローチの一つに,フラッディングを用いる方法がある.筆者らはこれまでに,少数の固定端末が存在する環境を想定し,周辺情報を必要とする端末が存在しない方向への配布を抑制するためのack-carry 方式によるフラッディング制御手法を提案した.しかしこの手法では,受信確認(ACK) を配布元となる固定端末に直接返信することで配布範囲を決定しているため,渋滞情報といった受信後に経路を変更する情報には適用できない.そこで本稿では,周辺情報を受信した移動端末が経路を変更する状況を想定して,効率的に周辺情報を配布するフラッディング制御手法を提案する.提案手法では,情報を受信した移動端末が,最後に情報を経由した固定端末にACK を直接返信し,ACK を受信した固定端末がフラッディング範囲を拡張していく.これにより,周辺情報の受信後に移動端末が経路を変更する場合でも,効率的に情報を配布できる.提案手法の性 能評価をシミュレーションにより行い,有効性を確認した.


セッション 2D  ネットワークプロトコル
日時: 2011年7月6日(水) 15:55 - 16:45
部屋: パール
座長: 石原 丈士 (東芝 研究開発センター)

2D-1 (時間: 15:55 - 16:20)
題名無線LANにおけるマルチレート特性の評価
著者*岩木 紗恵子 (お茶の水女子大学), 村瀬 勉 (NEC), 小口 正人 (お茶の水女子大学)
Pagepp. 279 - 285
Keywordマルチレート, AP選択問題, 実機, 屋外実験
Abstract無線LAN 網,IEEE802.11a/b/g/n においては,環境に応じた通信品質向上のため,マルチレートに関する標準仕様が定められている.しかし,実際の環境でどのようなレートを用いるべきか,それにより実際にどの程度のスループットが得られるかといった現実的な評価はなされていない.本稿では,実際にマルチレートが有効に機能するような環境として,実機を用いて屋外にて,マルチレートの各伝送レートにおける距離とスループットの関係を計測した.計測結果においては,既存のシミュレーション結果に比べて,より距離に敏感に反応して単調に減少するスループット特性が観測された.

2D-3 (時間: 16:20 - 16:45)
題名オンデマンド起動型無線LANアクセスポイントのためのウェイクアップ受信機の設計と評価
著者*近藤 良久 (ATR 適応コミュニケーション研究所), 四方 博之 (関西大学 システム理工学部), 湯 素華, 筒井 英夫, 小花 貞夫 (ATR 適応コミュニケーション研究所)
Pagepp. 286 - 291
KeywordグリーンICT, 無線LAN, ウェイクアップ受信機, 省電力, 組込
Abstract筆者らは,必要に応じて端末(STA)が無線LAN信号を用いてスリープ中の無線LANアクセスポイント(AP)を起動し,無線LANによる接続を行なう,APのオンデマンドウェイクアップ方式を提案してきている.提案方式では,STAは無線LAN信号のフレーム長を調整することでウェイクアップ用の信号とし,APに備えられたウェイクアップ受信機が,無線LAN信号のフレーム長を検出することで,ウェイクアップ信号を復号・識別する.本稿では,試作したウェイクアップ受信機ハードウェアについて紹介し,評価結果を報告する.試作機のビット誤り率を測定し,無線LAN信号のフレーム長検出誤り率の解析を行なった.結果として,無線LANの通信エリアと同等以上のエリアにおいて,提案方式を用いたAPのオンデマンド起動が可能であることを示した.また,フレーム長を検出する際の誤差要因についての解析を行い,ウェイクアップ信号として使用可能な無線LAN信号のフレーム長の制限事項について明らかとした.


セッション 2E  行動認識(2)
日時: 2011年7月6日(水) 15:55 - 17:35
部屋: ルビー
座長: 前川 卓也 (NTT)

2E-1 (時間: 15:55 - 16:20)
題名動画像と加速度データを用いた大規模行動情報共有システムの評価
著者*中村 優斗, 服部 祐一 (九州工業大学大学院工学府先端機能システム工学専攻), 井上 創造 (九州工業大学大学院工学研究院基礎科学研究系准教授), 平川 剛 (株式会社ネットワーク応用技術研究所)
Pagepp. 292 - 299
Keyword携帯情報端末, 3軸加速度センサ, 行動認識, 動画像
Abstract本稿では,行動解析のために必要な行動情報を収集する目的で開発した行動情報共有システム「ALKAN2」の評価について述べる.ALKAN2では,ユーザが行った行動の情報と動画像を収集し,それらを閲覧できる環境をユーザに提供する.ALKAN2の機能は,ユーザがより多くの行動情報を提供するように動機づけ,また,システム上に保存される行動種別も増加する.システムの評価はシステムテストとユーザビリティの調査を行った.結果は,システムは問題なく動作しているが,ユーザビリティのいくつかは改善すべきである.

2E-2 (時間: 16:20 - 16:45)
題名3軸加速度センサによる「お辞儀」の評価の研究
著者*照本 旭生 (九州工業大学大学院工学府先端機能システム工学専攻), 井上 創造 (九州工業大学大学院工学研究基礎科学研究系准教授)
Pagepp. 300 - 307
Keyword3軸加速度センサ, お辞儀, 礼儀, 行動評価, 機械学習
Abstract本稿は,iPod touch等に搭載されている3軸加速度センサを用いて「お辞儀」の評価を行うために適した取り付け位置の推定について記述している.我々は「お辞儀」の判別実験として2つの実験を行った.なお,取り付け位置の候補は額,首筋,胸ポケット,上着ポケット,ズボンポケットの5か所とした.一つ目の実験は,被験者が1人の場合である.この時の実験結果は額や首筋での判別精度が高かった.これにより,被験者1人で「お辞儀」の評価を行う際に適した取り付け位置は額や首筋であることが判明した.二つ目の実験は複数人の被験者の場合である.このときの実験結果は胸ポケットや上着ポケットといった取り付け位置での判別精度が高かった.これにより,試験者が複数人で「お辞儀」の評価を行う際に適した取り付け位置は胸ポケットや上着ポケットであると判明した.

2E-3 (時間: 16:45 - 17:10)
題名歩行者の状態推定の軽量化に関する一検討
著者*沼 杏子 (千葉工業大学大学院), 屋代 智之 (千葉工業大学)
Pagepp. 308 - 314
Keyword状態推定, 屋内測位, 加速度センサ, GPS
AbstractGPS など衛星を用いた位置検出は,屋内やアーバンキャニオンなどでは電波を受信することができないという問題点がある.これにより,歩行者ナビゲーションにおいて位置のずれが生じるという問題が起こる.そこで加速度センサを用いて,歩行,走行,スキップ,階段昇降の行動状態を推定し,現在位置を補正する手法を提案する.しかし,現時点では,状態推定に多くのデータが必要となるため,携帯端末でリアルタイムに処理をすることは困難である.そこで本研究では推定精度を悪化させずにデータを軽量化する手法について検討する.

2E-4 (時間: 17:10 - 17:35)
題名住宅内に設置した人感センサを用いた住人の移動推定手法
著者*村尾 和哉, 藤堂 智史, 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科), 矢野 愛, 松倉 隆一 (富士通研究所), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科)
Pagepp. 315 - 322
Keyword人感センサ, 移動推定, スマートホーム
Abstract近年,建物内にセンサを配置したスマートホームやスマートオフィスが出現し,人あるいは人の移動を検出することで入退室管理や位置推定を行い,ログの生成や室内灯の制御などを実現している.従来研究における人の移動検出方法として,RFIDタグを用いる手法が提案されているが,一般家庭などで移動推定のために部屋を移動するたびにタグをかざす作業はユーザの負担になる.一方,人はデバイスをもたない例として環境に設置されたカメラによる画像認識を用いる方法が存在するが,人の移動を追うには家中にカメラを設置しなければならず設置コストが高く,必要以上の情報を取得してしまうためプライバシの面で適さない.本研究では蛍光灯のために既に設置されている赤外線人感センサを利用して,一般家庭における住人に移動検出および動線推定を行う.住人の移動を把握することで家電の効率的な制御による家の省電力化が実現できる.


セッション 2F  ネットワーク管理
日時: 2011年7月6日(水) 15:55 - 17:10
部屋: ダイヤモンド
座長: 土井 裕介 (東芝 研究開発センター/東京大学)

2F-1 (時間: 15:55 - 16:20)
題名IPv6におけるネットワーク構成隠蔽の提案
著者*久保敷 透, 鈴木 秀和, 渡邊 晃 (名城大学大学院理工学研究科)
Pagepp. 323 - 328
KeywordIPv6, ネットワーク隠蔽
AbstractグローバルIPv4アドレスの枯渇に伴い,IPv6への移行が必須である.しかし,IPv6へ移行した場合,組織内のアドレスからネットワーク構成が予測される可能性がある.これを防止する方法として,Mobile IPv6を用いた方式や,ルータにホストルートを設定する方式が提案されている.しかし,Mobile IPv6を用いた方式では経路冗長,ホストルートでは,ルーティングテーブルの増大が課題となる.本稿では,ネットワーク構成を隠蔽するため,新たに隠蔽アドレスを定義し,このアドレスを使った通信方法について提案し,実装検討を行った.

2F-2 (時間: 16:20 - 16:45)
題名scan攻撃の検知とその遮断について
著者*有馬 竜昭 (大分大学大学院工学研究科), 熊谷 悠平 (広島大学大学院総合科学研究科), 永山 聖希 (大分大学大学院工学研究科), 吉田 和幸 (大分大学学術情報拠点)
Pagepp. 329 - 335
Keyword侵入検知, IDS, scan攻撃
Abstract近年,インターネットはその普及に伴い,重要度は年々増加しており,社会的基盤の一つとなっていると.その一方で,ネットワークを利用した不正行為も多く存在する.それは,あるシステムの脆弱性を突くものであったり,ネットワークやホストの存在を探索するものであったりと様々である.不正アクセスにより侵入された場合,侵入されたコンピュータが他のコンピュータを攻撃するための踏み台や,spamの中継,フィッシング詐欺などに利用され,他のユーザやネットワークに被害を及ぼすケースもある. scan攻撃とは,攻撃者が攻撃対象ネットワーク内の情報(存在するホストやサービスなど)を収集する行為である.攻撃者はscan攻撃実行後に,“パスワードクラッキング”などの具体的な破壊行為を実行する.そのため,scan攻撃は“事前攻撃”と捉えることができる.この事前攻撃の徴候を早期発見できれば,対策を講じることが可能になる. そこで,我々はTCPを使用したscan攻撃を検知するためTCPコネクションに注目し,scan攻撃を検知するシステムを作成・運用を行った.このシステムでは, TCPを利用したscan攻撃を行う場合,TCPコネクション確立の手順に従わない,送信したパケットに比べコネクションの確立できた数が少なくなると言った特徴など,正常な通信と異なることを調べるanomaly型の検知を行う.また,検知したscan攻撃の遮断には,経路表によるものとLANスイッチのACL(Access Control List)によるものとを試作した. 経路表を用いたscan攻撃の遮断では,Linux上で動作するルーティングソフトウェアであるQuaggaを使い,QuaggaのBlackholeインタフェースへ攻撃者のIPアドレス宛のパケットをルーティングし破棄することにより,scan攻撃への応答パケットを遮断する.応答パケットを遮断することで,TCPのコネクション確立等を防ぐ. LANスイッチのACLを用いたscan攻撃の遮断は,LANスイッチを通るパケットのフィルタリングを可能とするACLを使いscan攻撃の遮断を行った.通信を許可・拒否する条件をACLに登録し,LANスイッチのインタフェースに適応することでパケットのフィルタリングを行う.ACLに攻撃者のIPアドレスを拒否するように登録することで,LANスイッチを通過するscan攻撃の遮断を行う. 本論文では,まずscan攻撃の検知について述べ,経路表を用いたscan攻撃への応答パケットの遮断とLANスイッチのACLを用いたscan攻撃の遮断との2つのscan攻撃遮断手法についてそれぞれ述べ、それらのメリット・デメリットについて比較する.

2F-3 (時間: 16:45 - 17:10)
題名リモートアクセス方式GSRAの性能評価
著者*鈴木 健太, 鈴木 秀和 (名城大学大学院理工学研究科), 渡邊 晃 (名城大学理工学部)
Pagepp. 336 - 343
Keywordリモートアクセス, VPN, アクセス制御
Abstract遠隔地のネットワークにアクセスできる既存のリモートアクセス技術は,端末側がインターネット上にあることを想定しているもの多い.しかし,実際には端末が家庭内にあることを想定するのが現実的である. 現在広く利用されているリモートアクセス技術のうち,IPsec-VPNはNATとの相性問題があり,利用できない場合がある.SSL-VPNは手軽に利用できるが,使用するアプリケーションが限定されるという課題がある. 本稿では,これらの課題を解決するため,我々が提案しているリモートアクセス技術GSRAをプライベート空間からでも利用できるように改良した方式を提案する.また,一般的に想定される利用シーンに沿った形での性能評価を行い,提案方式の有用性を確認した.


セッション 2G  認証
日時: 2011年7月6日(水) 15:55 - 17:35
部屋: オパール
座長: 西垣 正勝 (静岡大学)

2G-1 (時間: 15:55 - 16:20)
題名大学における複数カードを用いた認証システムの設計
著者*清水 さや子, 古谷 雅理, 横田 賢史 (東京海洋大学情報処理センター), 櫻田 武嗣, 萩原 洋一 (東京農工大学総合情報処理センター)
Pagepp. 344 - 350
Keyword学内認証, ICカード
AbstractICカードの進歩は著しく,情報システムを利用する際の利用者認証を厳格化するため,ICカードの活用が多くの大学において行われている.大学における構成員は学生や教職員だけでなく様々な身分により構成されているため、管理部署が統一されておらず、他部署に渡っていることが多い。大学において,ICカードを全学的に導入する場合、学生、教職員以外の構成員に対して,都度ICカードを発行することは,運用管理の煩雑さやコスト面より非常に難しい問題であった. そこで,これらの問題を回避のため,学生、教職員以外の構成者に対してはICカードを発行せず,本人が日常利用している鉄道の定期券等のICカードを使い,大学における認証システムを利用できるようにする。そして、全学的な安全性を強化しつつ、利用者の利便性の向上を目指す.

2G-2 (時間: 16:20 - 16:45)
題名利用者の匿名性を考慮したアカウント管理手法
著者*渡辺 龍, 三宅 優 (KDDI研究所)
Pagepp. 351 - 357
KeywordID管理技術, プライバシ保護, ブラインド署名
AbstractID管理の技術において、利用者情報の安全な管理及びプライバシの保護は重要な課題の一つである。利用者のアカウント管理に関して、情報漏洩のリスク低減を目的として、Deyらによりブラインド署名を用いたアカウント管理手法が提案されている。これは、ID管理において認証を担う認証プロバイダ(Identity Provider: IDP)での漏洩リスクの低減のために、IDPでのログインIDに匿名的なIDを利用する手法である。Deyらの手法では、ブラインド署名の技術を用い申請内容を秘匿することでアカウント管理での匿名性を実現している。しかしながら、利用者が不正な申請をすることにより複数のアカウントを生成することが可能であるという問題がある。この問題の解決として、著者らは、生成数の管理を導入したアカウント管理手法を本稿で提案する。

2G-3 (時間: 16:45 - 17:10)
題名タッチスクリーンによるキーストローク認証手法―リズムの再現性と長押しの効果―
著者*野口 敦弘, 高橋 雅隆 (神奈川工科大学大学院工学研究科情報工学専攻), 納富 一宏 (神奈川工科大学情報学部情報工学科/神奈川工科大学大学院工学研究科情報工学専攻), 斎藤 恵一 (国際医療福祉大学情報教育センター)
Pagepp. 358 - 361
Keywordキーストローク認証, 打鍵認証, 自己組織化マップ, タッチスクリーン, リズム
Abstract現在,銀行では,認証にタッチスクリーンからの暗証番号入力を採用している.また,近年,人間の身体的特徴や行動的特徴を用いたバイオメトリクス認証が本人を特定する技術として利用されている.本研究では,バイオメトリクス認証の1つである,打鍵リズムを用いたキーストローク認証に着目し,タッチスクリーンによる打鍵リズムを自己組織化マップにより学習・分析し,その類似度に応じて個人認証を行うバイオメトリクス認証手法について検証する.また,本手法の実用化において,各個人の打鍵リズムが自身により再現可能か否かが重要なポイントとなるため,1週間ごとの打鍵リズムの再現実験を4週に渡り実施し,再現性についての検証を行った.しかし,これまでの再現性検証実験の結果から,打鍵リズムが単調(打鍵時間が等間隔)となる場合において認証精度が低下するという問題がある.そこで,本稿では,全被験者に対し,意図的な長押しによる特徴を打鍵リズムに入れさせて打鍵リズムの再現実験を行い,認証精度の変動について検証を行った.その結果,誤認識率が減少し,認証精度が向上した.このことから,意図的な長押しによる特徴を入れることはキーストローク認証手法において有効であることが示された.

2G-4 (時間: 17:10 - 17:35)
題名手指形状認識による画像認証手法のイントラネットへの応用
著者*中村 孔明, 盒 雅隆 (神奈川工科大学大学院工学研究科情報工学専攻), 納冨 一宏 (神奈川工科大学情報学部情報工学科/神奈川工科大学大学院工学研究科情報工学専攻), 斎藤 恵一 (国際医療福祉大学情報教育センター)
Pagepp. 362 - 365
Keyword手指形状認証, 画像認証, 自己組織化マップ
Abstract従来のパスワード認証では,英数桁の数字や記号を用いて認証を行うのが一般的である.しかし,偽造,盗難が容易であり,漏洩など安全性に疑問がある.対策として,インターネット上ではリモートアクセスなら鍵認証,ブラウザアクセスなら証明書での認証などがあるように,現実でも同じように所持物による認証がある.しかし、所持物による認証方法は、その所持物を本人が持っていることが前提であるため,紛失時の本人拒否,盗難時の他人受容などが問題である.これらの解決策として近年実用化され,銀行やATMなどでの個人認証や,入退室管理などに利用されているのがバイオメトリクス認証である. バイオメトリクス認証において重要なのは利用者への負担の軽減と利便性の向上である.利用者への負担には心理的負担と,身体的負担の二つがある.心理的負担とは指紋や虹彩など身体の情報を読み取られることへの抵抗感であり,身体的負担とは普段行わないような動作を強いられることへの抵抗感である.利用者への負担の軽減と利便性はトレードオフの関係で両立させるのは困難であり,両立できたとしても設備費用が莫大になってしまうのが現状である.例として,虹彩認証では30万円,顔認証では100万円程度の費用が掛かる.そこで,低予算で構築可能であり利用者への負担の少ない認証方法として,キーボード上に置かれた手指形状により個人を特定する方法を提案する.固定したキーボードの真上からカメラで手指形状を撮影し,特徴点を抽出することで個人の特定を可能とする.提案手法はWebカメラがあれば認 証が可能であるため,導入費用が数千円程度であり,低コストで導入できるという利点がある.キーボードに手を置くという日常的な動作のため,心理的負担,身体的負担共に少ないと考えられる. Webカメラは固定されているため,利用者がキーボードに手を置く位置や手の角度が変わると計測する距離も変化する.そのため手を置く場所をホームポジションに指定している. 本研究では,手指形状より得た特徴点情報を利用し,トーラス型自己組織化マップを用いて個人の認証を行う.各利用者の手指形状の特徴点間距離を属性ベクトルとして自己組織化マップを作成する.あらかじめ学習された本人ノードが配置されている自己組織化マップに,認証用画像から計測した特徴点間距離を属性ベクトルとして投入する.学習済みノードと投入された認証用ノードのユークリッド距離の平均を求め,認証を行う.投入する認証用ノードとは,学習済みのマップに新たな入力ノードを加えることで正しく分類がなされているかを確認するためのものである. 実験の結果から認証成功率は89.9%となった.その後,実験での被験者から抽出した特徴点に対して主成分分析を行い,その結果から特徴点の削減を行った.主成分分析によって評価された指標のうち多くの変動を説明できる指標のみを,属性ベクトルとして自己組織化マップに投入した.投入する特徴点データを第6主成分まで,第7主成分まで,8主成分までに変化させ,それぞれで自己組織化マップを作成し,特徴点削減前の誤認識率と比較した. 自己組織化マップは初期値が乱数を利用して決定されるため,作成するたびに毎回異なるマップとなる.そのため主成分の数を変える毎に10枚の自己組織化マップを作成し,その平均の誤認識率を比較した.主成分分析によって評価された成分のうち,データの変動を多く説明することのできる成分の上位7つを用いて識別を行うことで,最も誤認識率が低下することが分かった.7つの主成分を入力ベクトルとして自己組織化マップを120回作成し,平均の区間推定を行った.その結果,99%信頼区間で誤認識率はほぼ4.4%であった.以上の結果を踏まえ,本稿ではサンプル数を増加させ,より一般化された特徴点の決定と,サンプルの分析を行う. 本研究の認証技術を導入するケースには,会社や学校などで利用されるイントラネットを考えている.決済システム,社内LANなどでは,セキュリティ向上を目的としたバイオメトリクス認証技術が導入されてきている.セキュリティ向上以外のメリットとして,確実に本人が使用したことを証明できるということが挙げられる. 想定される環境では作業用デスクがあり,ある程度のスペースが確保されていると考えられる.そのため,本認証方法で使用するセンサデバイスの設置スペースは十分あると思われる.システムの利用者はATMのように不特定多数ではなく,ある程度限定されると考えられる.一つのPCを複数のユーザが使用すると仮定しても十数人程度が限度であり,本認証方法での識別は可能と考えられる.認証に必要な生体情報テンプレートはサーバ側が管理し,認証処理は負荷分散のため,クライアント側で行うことを想定している.


セッション 2H  インターネット
日時: 2011年7月6日(水) 15:55 - 17:10
部屋: アメジスト
座長: 木原 民雄 (NTT)

2H-1 (時間: 15:55 - 16:20)
題名RIAボタン設計支援システムの提案
著者*畑中 基希 (神奈川工科大学大学院工学研究科情報工学専攻), 納富 一宏 (神奈川工科大学大学院), 斎藤 恵一 (国際医療福祉大学情報教育センター)
Pagepp. 366 - 369
KeywordRIA, ボタン, 設計支援
Abstractインターネットの利用者は年々増加している.Webを利用する誰もが扱えるようにアクセシビリティを考慮したサイトの設計が求められている.Webを利用するときによく目にするのがボタンである.そこで,ボタンへのマウスカーソルのポインティング,およびクリック動作に着目した.条件呈示から操作までの反応時間を計測することで,ボタンのデザイン,およびボタンの配置がアクセシビリティに与える影響について年齢層別に分析・評価を行った.その結果,40代の反応時間は,どの呈示条件でも20代より反応時間の平均値が大きくなり,比率としては1.03〜1.09倍であった.本稿では,これらの分析結果を応用したボタン設計支援システムを提案する.このシステムでは,作成したボタンの扱いやすさを使用環境や年齢層を考慮し評価することができる.評価には自己組織化マップ(SOM:Self-Organized Maps)を用いる.

2H-2 (時間: 16:20 - 16:45)
題名ゲーム実況動画における動画多画面視聴支援システムの提案
著者*中野 裕太 (神奈川工科大学大学院工学研究科), 服部 哲, 速水 治夫 (神奈川工科大学情報学部情報メディア学科)
Pagepp. 370 - 373
Keyword動画視聴支援, 動画多画面同時視聴, 再生同期, RIA, Flex
Abstract1.はじめに 現在,動画共有サービス(ニコニコ動画,YouTubeなど)には,多くのゲーム実況 動画が投稿されている.そして,投稿されている動画の中には,オンライン上で 複数人で対戦できるゲームの実況動画が存在する.更に,オンライン上で複数人 で対戦できるゲームの中には,各プレイヤーのプレイ画面を同時に視聴する方が 面白いゲームがある.例えば,リアルタイムで進行する時間に対応しつつ戦略を 立て対戦するRTS(Real-time Strategy, リアルタイムストラテジー)では,あるプ レイヤーがある戦略をとっているときに,対戦相手である他のプレイヤーがどん な戦略をとっているのかが1つのプレイ画面だけではわからないため,各プレイヤ ーのプレイ画面を同時に視聴することでお互いの戦略が分かるようになり面白く なると考える.また,リアルタイム動画サービス(Ustream.tv,ニコニコ生放送な ど)においても,ゲームの実況 配信をよくみかける.しかし,複数の動画を同時に視聴する機能は動画共有サー ビスやリアルタイム動画サービスにはなく,複数の動画を同時に視聴するには,Web ブラウザを複数使用し視聴しなければならず,動画を再生しているWebブラウザを 配置するのが面倒であったり,操作性が悪いなどの問題点がある.そこで,本研 究では,1つのWebブラウザ上で,複数の動画を同時に視聴することのできるWebア プリケーションを作り,Webブラウザを複数使用し視聴するよりも便利なものにす ることが目的である. 2.問題点の解決策 問題点は以下のとおりである. (1)動画投稿サイトに投稿された動画で複数の動画を同時視聴する場合,投稿者に よって動画を録画してからゲームが始まるまでの時間が違うため,動画の再生同 期がとりづらい. (2)複数の動画を同時視聴するとき,どの動画に注目して視聴すればいいのかわか らない. (3)Webブラウザを複数使用し視聴するのはクライアントの負荷が大きい . (4)複数の動画を視聴するには,Webブラウザを複数使う必要があり,メニューバ ーやツールバーなどがWebブラウザの数だけ表示され邪魔である. 3.解決策 解決策は以下のとおりである. (1)各動画の再生位置を保存することで動画の再生同期を支援する.また,一度保 存した再生位置は他のユーザと共有させる. (2)視聴中の動画で,視聴者数の多い動画を数分おきに自動で推薦する. (3)Flexで実装しクライアントの低負荷を実現する. (4) 1つのWebブラウザ上に複数の動画を表示することで,邪魔なメニューバーや ツールバーなどがWebブラウザ1つ分で済む. 4.提案システム 本システムは,ライブ配信・オンデマンド配信両方の配信機能を実装し,配信さ れている動画を選択し,1つのWebブラウザ上で複数の動画を表示し同時に視聴す ることでき,動画の移動・拡大縮小が可能である.また,YouTubeAPI・UstreamAPI を利用しYouTube・Ustreamの動画の検索と多画面での視聴が可能である.開発言 語として,操作性と表現力に優れいてるWebアプリケーションを構築でき、動画の 再生に優れている Flexを使用している.そして,オンデマンド動画において各動 画の再生位置を保存することで動画の再生同期を支援する機能と,視聴中の動画 で,視聴者数の多い動画を数分おきに自動で推薦する機能を実装予定である. 5.おわりに 現在,問題点の(3)(4)を解決する機能は提案システムに実装済みなので,今後は 問題点(1)(2)を解決する機能を提案システムに実装し,評価実験を行っていく.

2H-3 (時間: 16:45 - 17:10)
題名ネットワークを通じて行動を共有する遠隔地間コミュニケーション環境
著者*村瀬 結衣, 仲倉 利浩, 太田 裕子, 杉浦 一徳 (慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)
Pagepp. 374 - 381
Keyword環境共有, コミュニケーションデザイン, ネットワーク, 情報共有, リアルタイムコミュニケーション
Abstract遠隔地間でのコミュニケーションで感じる、ユーザ同士が存在する地点間の距離や空間の相違を解決するため、人間の生活での行動をトリガーとした遠隔地コミュニケーション環境を構築する。本論文ではその第一段階として、ユーザの睡眠起床の行動を共有する。ユーザが“目覚ましを仕掛ける”、“目覚ましを止める”という、毎日習慣的に行う行動から取得できる情報を共有することで、遠隔地間でのコミュニケーションにユーザ同士の行動理解の概念が現れ、新たなコミュニケーションやユーザ同士の一体感が生まれる。


セッション 3A  統一テーマセッション-ライフログ-
日時: 2011年7月6日(水) 17:55 - 19:40
部屋: サファイア
座長: 市川 裕介 (NTT)

3A-1 (時間: 17:55 - 18:25)
題名(招待講演) 仮想世界錬金術―モバイルソーシャルアプリに見る現代ディジタルコンテンツ革命
著者*山上 俊彦 (株式会社ACCESS)
Pagep. 382
Abstractソーシャルアプリが2年足らずで1000億円市場に成長している。背景には、人類は、リアルタイムレスポンスを当たり前に使うリアルタイムウェブの時代を迎えている、ということがある。ソーシャルアプリのゲームの設計理論には、ゲームを超えて、「もうちょっとやりたい」と思わせる時間軸の管理技術が社会的交流の枠組みの中で盛り込まれている。情報が氾濫する時代、情報提供からサービス提供へとサービス開発の枠組みは移りつつある。「ソーシャル」というキーワードが明らかにする現代におけるサービス開発の理論的背景とその展望を述べる。

3A-2 (時間: 18:25 - 18:50)
題名パーソナルクラウドを用いたライフログサービス -テニスレッスン支援アプリケーション“テニスログ”-
著者*原 伊吹 (筑波大学 大学院システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻), 神場 知成 (NECビッグローブ), 田中 二郎 (筑波大学 大学院システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻)
Pagepp. 383 - 391
Keywordモバイルコンピューティング, クラウドサービス, ライフログ
Abstractパーソナルクラウドとはユーザ個人に合った新しい付加価値のあるサーバ機能が提供されるサービスのことである。このパーソナルクラウドを用いたライフログサービスの可能性について考える。本研究ではパーソナルクラウドを用いたライフログアプリケーション“ テニスログ”を作成し、2つの評価実験を行った。2つの評価実験ではそれぞれアンケートを通してライフログサービスにおけるパーソナルクラウドについての可能性と課題について調査した。評価実験1ではログシステムの使いやすさと ログ活動継続のモチベーションに着目し、試験的評価を行った。評価実験2ではパーソナルクラウドによりユーザに新たな付加価値のついた情報を提供できたかどうかという点に着目し、試験的評価を行った。

3A-3 (時間: 18:50 - 19:15)
題名データ品質評価フレームワークを用いたライフログ解析アプリケーションの入力データ品質評価
著者*山下 暁香, 岩木 紗恵子, 小口 正人 (お茶の水女子大学理学部情報科学科)
Pagepp. 392 - 407
Keywordライフログ, データ品質, QoS, QoE, センサ
Abstract近年,データ収集技術の発達とデータ蓄積の為のストレージの大容量化により,人の行動をデジタルデータとして記録するライフログの実現は,以前と比べ格段に敷居が低くなった.これを受け,収集したデータを用いた様々なライフログ解析アプリケーションが開発されてきた.しかし,これらのライフログ解析アプリケーションに対して,入力データの品質についての考慮はあまりされてこなかった.そこで,本研究では,入力データの品質がアプリケーションに与える影響を評価するために,「データ品質評価フレームワーク」を定義し,このフレームワークを用いてライフログ解析アプリケーションにおいて,入力データの品質が様々なアプリケーションに与える影響について議論する.

3A-4 (時間: 19:15 - 19:40)
題名時間軸と特徴語によるツイートマッピング
著者*手塚 悠太 (神奈川工科大学大学院 工学研究科 情報工学専攻), 服部 哲 (神奈川工科大学 情報学部 情報メディア学科), 速水 治夫 (神奈川工科大学大学院 工学研究科 情報工学専攻)
Pagepp. 408 - 413
KeywordTwitter, 位置情報, ジオタグ, マッピング
Abstract近年,爆発的に普及しているTwitterは特にリアルタイム性に優れ,投稿文字数の少なさから携帯電話やスマートフォンと言ったモバイル端末からの投稿も多く,モバイル端末からの投稿はその特徴から地理位置情報が付加されたツイートもされる. しかし,集められた地理位置情報のツイートを単純に地図上に展開しても煩雑になるばかりで実用性を得ることは出来ず,リアルタイムに優れる反面過去のツイートが二次利用されにくい傾向にある. 本論文では,時間軸を地理入れて時間帯によるツイートの抽出を行い,さらにツイートの文章をそのカテゴリやグループに自動的に分類することで新たな視点からツイートを検索するシステムを提案し,その利用例として災害情報の可視化について検討した.


セッション 3B  情報家電と放送通信融合
日時: 2011年7月6日(水) 17:55 - 19:10
部屋: トパーズ
座長: 阿倍 博信 (三菱電機 情報技術総合研究所)

3B-1 (時間: 17:55 - 18:20)
題名放送通信融合環境における映像再生端末数を考慮した放送スケジュール作成手法
著者*義久 智樹, 西尾 章治郎 (大阪大学)
Pagepp. 414 - 421
Keyword放送コンピューティング, 連続メディアデータ, ストリーミング配信
Abstract近年の放送通信融合環境の整備に伴い,放送通信融合環境を用いた 映像配信が注目されている. 映像配信では,再生端末が映像を中断することなく再生できることが重要なため, 放送通信融合環境において再生中断時間を短縮する幾つかの研究が行われている. しかしこれらの研究では,放送するデータを決定する際,データを受信している再生端末 の数を考慮していなかった.再生端末の数が多い状況では, サーバが通信から送信しているデータの中で,送信完了まで時間がかかるデータを放送することで,再生中断時間を 効率的に短縮できる.そこで,本研究では映像再生端末数を考慮した放送スケジュール作成手法 を提案する.評価の結果,データを受信している再生端末の数が 多い状況において,提案手法は従来手法よりも再生中断時間を短縮できることを確認した.

3B-2 (時間: 18:20 - 18:45)
題名人々の繋がりを考慮した家電機器遠隔協調システムの提案
著者*一瓢 達也, 坂本 陽 (同志社大学大学院工学研究科), 島田 秀輝 (同志社大学理工学部), 佐藤 健哉 (同志社大学大学院工学研究科)
Pagepp. 422 - 427
Keyword情報家電, 遠隔協調, コンテンツ共有
Abstractテレビやオーディオ機器,パソコンなどの家電機器の普及に伴い,誰もが自由な時間に,好きなコンテンツを視聴できるようになった.しかし同時にこのことは,複数人で1つのコンテンツを楽しむ機会の減少をもたらした.家電機器が個々人の要求に柔軟に対応できるようになった反面,人と人との繋がりが希薄化したのである. さらに家電機器の増加や多様化に伴い,操作の煩雑化が進み,ユーザにとっての新たな負担を生み出している. 本研究は,同一のコンテンツを複数人で楽しむ機会の促進と,家電機器の操作の煩雑さを軽減するインタフェースを考案することを目的とする,遠隔地にいる複数のユーザがコンテンツ共有を円滑に行うためのシステムを提案し.プロトタイプの実装,評価を行った.

3B-3 (時間: 18:45 - 19:10)
題名無線LANインターフェイスを用いた低消費電力遠隔起動の実現
著者*石原 丈士, 古川 剛志, 坂本 岳文, 小倉 浩嗣, 鎌形 映二 (株式会社東芝 研究開発センター)
Pagepp. 428 - 438
Keyword低消費電力, 省電力, ホームネットワーク, 遠隔起動


セッション 3D  位置推定技術
日時: 2011年7月6日(水) 17:55 - 19:10
部屋: パール
座長: 渡邊 晃 (名城大学)

3D-1 (時間: 17:55 - 18:20)
題名Gaussian Process Particle Filterを用いた無線LAN位置推定手法
著者*伊藤 誠悟 (株式会社豊田中央研究所)
Pagepp. 439 - 448
Keyword位置推定, GaussianProcess, 無線LAN
Abstract無線LAN位置推定において精度の高い推定を行うためには,電波強度と対象環境内における位置を対応付けている電波地図を,正確に生成する必要がある.本論文では,無線LAN位置推定における電波地図の表現にGaussian Process(GP)を用いる.GPにより電波地図における電波強度平均に加え,分散(不確かさ)も表現できる.GPは分布に依存しないノンパラメトリックな表現モデルであるため,障害物などの影響により複雑に変化する実環境における電波強度を,事前サンプルデータに基づき柔軟に表現できる.本論文では,GPをParticle Filterに組み込んだGP-Particle FilterとGPによる電波地図を用いた,無線LAN位置推定手法を提案する.提案手法より,正確な電波地図に基づいた位置推定ができる.提案手法を実装し,実験環境において,約3m毎に事前サンプルデータを計測し,電波地図の生成と位置推定誤差の評価を実施した.その結果,対象実験環境全体の3分の1と少ない事前サンプルデータ計測の場合においても,位置推定結果の約66%が5m以下の誤差であった.

3D-2 (時間: 18:20 - 18:45)
題名GMMに基づく無線LAN位置推定精度と電波観測情報の関連性評価
著者*梶 克彦, 河口 信夫 (名古屋大学大学院 工学研究科)
Pagepp. 449 - 455
Keyword屋内位置推定, GMM, 無線LAN, indoor.Locky
Abstract我々は,無線LAN 観測情報をGMM としてモデル化し位置推定を行う屋内位置情 報基盤indoor.Locky を研究開発している.無線LAN 情報の観測には高い人的コス トが必要であるが,indoor.Locky では,多くの一般ユーザの協力によりデータ収集 を行うUGC のアプローチを採用することでこの問題に対処している.indoor.Locky を実社会で運用するためには,以下に挙げる点を明らかにする必要がある. 1.どの 程度の間隔で電波を観測すればどの程度の精度で位置推定ができるか, 2.無線LAN 基地局密度と位置推定精度の関係,3.代表値と位置推定精度の関係.これらの情報が 明らかになれば,一般ユーザが無駄な労力を払うことなく,必要最小限の観測で屋内 位置推定が利用可能になる.また,該当の建物がどの程度の精度で位置推定できるか を判断可能になる.我々は,indoor.Locky の実証実験を横浜のクイーンズスクエア で行い,収集した無線LAN 電波情報を用いて上記の点に関する検証を行った.

3D-3 (時間: 18:45 - 19:10)
題名位置推定されたノード群に対するユーザ視点を考慮した相対位置誤差の提案
著者木山 昇, *内山 彰, 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 456 - 465
Keyword位置推定アルゴリズム, 相対位置誤差, 絶対位置誤差, ドロネー三角形分割
Abstract本稿では協調型モバイルアプリケーション向けの位置推定法における相対位置精度に着目し,位置推定法が対象物の特定にどの程度有効であるかを示す指標を提案する.このため近傍唯一性という基準を導入し,その性質をノード位置群に対するドロネー三角形分割で表す.相対位置精度の定量化は,実際の位置と推定位置それぞれのドロネー三角形分割の乖離度(DoD)を算出することで行う.さらにアプリケーションによって異なるユーザ視点を考慮するため,ユーザ視点を基にノード群の位置を別の平 面上に変換する手法を考案し,DoD を算出できるようにしている.性能評価の結果,絶対位置誤差が同じ場合でも提案指標ではアルゴリズム間で30%以上の差が生じ,アルゴリズムの特性に応じた数値が導出されることが分かった.またアンケートを用いた主観評価の結果,提案指標とノード特定誤り率の相関係数は0.9 となり,提案指標がノード特定における人間の直感を適切に表していることを確認した.


セッション 3E  センサネットワーク
日時: 2011年7月6日(水) 17:55 - 19:35
部屋: ルビー
座長: 新井 イスマイル (明石高専)

3E-1 (時間: 17:55 - 18:20)
題名無線センサノード群における協調データ処理プロセスの開発支援
著者*森 駿介, 梅津 高朗, 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 466 - 482
Keywordワイヤレスセンサネットワーク, 分散モニタリング
Abstractスマートフォンに代表される近年のモバイル端末が持つ加速度センサやコンパス,GPS などの位置検出システムから得た情報を,複数の端末がローカルな協調によって集約や処理を行い,オンデマンドなサービスの提供に利用することなどが期待されている.そのようなデータ集約を行うための協調プロトコルの設計には,位置情報の取得やそれに応じた端末間の通信などをプログラムとして記述する必要があるが,それは一般に複雑となりやすい.そこで本研究では,データの取得タイミングや内容および処理内容を記述するだけで,このような協調型のデータ処理プログラムを,自動で導出する手法を提案する.提案手法では,端末の存在を隠蔽し,センシングする全ての領域のデータセンシングを集中型のプログラムの形で記述する.これに対し,個々の端末が自身の位置情報やセンシング情報をもとに,データ交換の相手やタイミングなどの動作を決定するような協調処理を実現する,センサ端末向けのイベントドリブン型プログラムを導出する.歩行者が多数存在する領域において,それらの端末から位置情報を集約して送信し,サーバ側で歩行者分布を検出するアプリケーションなどを設計例として示し,提案したアルゴリズムを用いて端末プログラムを導出できることを確認した.

3E-2 (時間: 18:20 - 18:45)
題名Sensing through Harvesting: センサとハーベスタの統合可能性に着目した無線センシング手法
著者*中島 直哉, 西本 寛, 川原 圭博, 浅見 徹 (東京大学 大学院情報理工学系研究科)
Pagepp. 483 - 492
Keywordセンシング, 無線センサネットワーク, エナジーハーベスティング, 低コスト, 実装評価
Abstract無線センサネットワークの実現において,管理面と製造面で低コストな無線センサノードが求められている.センサノードの管理面を考えるとエナジーハーベスティングを用いるのが有効であるが,付随する製造コストの増加が問題となる.そこで本稿では,無線センシングの新たなコンセプトとして``Sensing through Harvesting''を提案する.提案手法は,センシングとエナジーハーベスティングを統合することで,エナジーハーベスティングの利点を活かしながら,ノードの製造コストを抑えることが可能である.更に,提案手法をセンサノードプロトタイプとして実装することで低コスト性を証明し,センシングの精度に関して評価を行うことによって,その実用可能性を明らかにした.

3E-3 (時間: 18:45 - 19:10)
題名電力資源制約下におけるセンサ・タスク割当て
著者*鳥海 晋 (東京大学), 本位田 真一 (国立情報学研究所/東京大学)
Pagepp. 493 - 500
Keyword無線センサネットワーク, 割当て問題
Abstract複数のユーザが複数のタスクを投入することのできる共有型無線センサネットワーク(WSN)は敷設コストの面から見て有用である.しかし,WSNは資源制約が厳しく,どのタスクに対しどのセンサを割り当てるかは自明ではない.既存の研究において筆者らは各センサノードが,取得した環境情報をWSNのゲートウェイであるベースステーションに送る際にも電力を消費するモデルを提案した.本論文では,提案された問題について,仮にタスク情報をすべて事前に知っていたとしても最適解を与えることが困難なことを示した.また,オンラインにタスクが与えられるケースについて,タスク発生の分布を元に割当てを分散的に決定する手法を提案した.本手法は貪欲法を元にしており,センサは個々に現在の残余電力から閾値を定め,閾値より効率の良いタスクのみを選択的に実行する.タスクが分布に良く従えばタスク情報を事前に知っている際と性能が近くなることが期待される.また,ソフトウェアによるシミュレーション結果より,我々の提案した割当手法が有用であることを示す.

3E-4 (時間: 19:10 - 19:35)
題名無線センサネットワークの省電力化手法における取得精度向上のための空間的相関性に基づくスリープ制御について
著者*近藤 真也, 神崎 映光, 原 隆浩, 西尾 章治郎 (大阪大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 501 - 508
Keyword無線センサネットワーク, スリープ制御, 空間補間, 消費電力
Abstract本稿では,データの取得精度向上を目的として,筆者らが提案した無線センサネットワークの省電力化手法であるODAS/SS を拡張する.ODAS/SS は,通信量の削減とスリープ制御の統合により,各ノードの消費電力を均一に保ちつつ,ネットワーク全体の消費電力を削減している.本稿で提案する拡張手法では,ODAS/SS におけ るスリープ制御において,従来手法で考慮していたノードの位置および残余電力に加え,データ分布も考慮するように拡張し,起動するノードを決定する.これにより,データ分布に応じて適切な数のノードを起動させ,従来手法と比較して,データの取得精度を向上させる.


セッション 3F  ストリーミングと経路制御
日時: 2011年7月6日(水) 17:55 - 19:10
部屋: ダイヤモンド
座長: 吉田 和幸 (大分大学)

3F-1 (時間: 17:55 - 18:20)
題名ストリーミング配信における動的負荷分散制御方式の適用
著者*鳴海 貴允, 吉村 康彦, 宮坂 武志, 源田 浩一 (日本電信電話株式会社ネットワークサービスシステム研究所)
Pagepp. 509 - 514
Keywordユニキャスト配信, IPマルチキャスト配信, 動的負荷分散制御
Abstract近年,インターネット上での映像配信サービスの普及に伴い,映像トラヒックの増加によるネットワークへの影響が懸念されている.ネットワーク資源を有効活用する方法として,配信サーバを広域に分散配備することやキャッシュサーバの適用,IPマルチキャスト配信など多くの技術が利用されてきたが,従来の手法はトラヒックの急激な増減に柔軟に対応することが困難である.そこで本稿では,ネットワーク状況に応じて負荷分散方式を動的に変更し、ネットワークや配信サーバの負荷を低減する動的負荷分散制御方式について提案し,シミュレーションにより有効性を明確化する.

3F-3 (時間: 18:20 - 18:45)
題名グラフの基本タイセット系に着目した経路制御方式の検討
著者*福田 純一 (創価大学大学院工学研究科), 篠宮 紀彦 (創価大学工学部)
Pagepp. 515 - 520
Keywordグラフ理論, 分散アルゴリズム, 経路制御, ネットワーク
Abstract本研究では,ネットワークにおける局所的な制御を実現させるために,リングに着目した分散アルゴリズムの開発を進めている.ネットワークトポロジの木構造によって一元的に定まるリングの集合を基本タイセット系という.ネットワーク上に存在する基本タイセット系に着目することで,大規模・複雑化するネットワーク上でも障害復旧やトラフィック制御等を局所的かつ効率的に実現できると考えられる.本稿では,タイセットに基づく新たな経路変更手法について検討し,実際のネットワーク上での運用を可能にするための分散制御の応用として経路制御方式を提案する.

3F-4 (時間: 18:45 - 19:10)
題名映像プロファイルを利用したマルチライブストリーミング配信システム
著者*谷川 諒, 一瓢 達也 (同志社大学大学院工学研究科), 島田 秀輝 (同志社大学理工学部), 佐藤 健哉 (同志社大学大学院工学研究科)
Pagepp. 521 - 527
Keywordモバイル, ライブ配信, 多視点映像
Abstract近年のパソコンやインターネット接続環境,それら周辺機器の普及に伴い,動画コンテンツを配信,及び視聴できるWebサービスが注目を集めるとともに,動画コンテンツの配信ユーザが増加している.Ustream等のライブストリーミング配信サービスでは,生放送を公衆に向けて配信できる仕組みを配信ユーザに提供している. Ustreamで提供される動画コンテンツは,配信ユーザ個々の趣向,嗜好によるものであり,また,ジャンルにより分別されている. 従って,スポーツ中継において,視聴ユーザに対して多視点から観られる動画コンテンツの直観的な取得を提供できない. しかし,近年のスマートフォンの普及により,スマートフォン1台でライブストリーミング配信を行えるようになった. これにより,配信ユーザの増加,動画コンテンツの量,内容の多様化を期待できる. そこで,本研究では,同一空間上に位置するスマートフォンを持つ配信ユーザにおける撮影対象,位置,アングル等の映像プロファイルから動画コンテンツを選択し,視聴できるマルチライブストリーミング配信システムを提案する. また,提案システムにおける実装,評価を行い,提案システムの有効性を示す.


セッション 3G  プライバシー保護
日時: 2011年7月6日(水) 17:55 - 19:10
部屋: オパール
座長: 白石 善明 (名古屋工業大学)

3G-1 (時間: 17:55 - 18:20)
題名既知ユーザ攻撃によるユーザ情報の漏洩リスクを低減した条件マッチング連係方式
著者*竹之内 隆夫, 南澤 岳明, 伊東 直子 (日本電気株式会社 サービスプラットフォーム研究所)
Pagepp. 528 - 535
Keyword情報漏洩, 事業者連係, ID管理, プライバシ保護
Abstract近年,様々なサービス事業者で膨大なユーザ情報が収集されている.今後は,これらユーザ情報を組み合わせたサービスが生まれてくると期待されている.著者らは,比較的計算量が少ない方式で,多数の事業者がもつ膨大なユーザ情報を開示せずに,条件に合致するユーザを抽出する方法について研究しており,条件マッチング連係方式を提案した.しかし,この方式には,ある事業者が一部のユーザについてのユーザ情報を背景知識として持っていると,他の事業者のユーザ情報を推測出来てしまうという推測攻撃が存在する.著者らは,これを既知ユーザ攻撃と呼んでいる.そこで,本論文では,条件マッチング連係方式を拡張し,既知ユーザ攻撃によるユーザ情報の漏洩リスクを低減する新たな連係方式を提案する.また,漏洩リスクを算出するための評価式を用いて本方式の評価を行い,本方式によって既知ユーザ攻撃によるユーザ情報の漏洩リスクが低減することを示す.

3G-2 (時間: 18:20 - 18:45)
題名摂動化によってプライバシーを保護した情報推薦方式
著者*望月 安菜, 菊池 浩明 (東海大学大学院 工学研究科 情報理工学専攻)
Pagepp. 536 - 541
Keywordプライバシー保護, ベイズ推定, 協調フィルタリング
Abstractプライバシーを保護したまま,摂動化したデータから再構築を行う新しい情報推薦 方式を提案する.提案方式は,摂動化により一定確率で評価値をランダマイズするこ とでプライバシーを保護する.また,ベイズ推定による再構築によって,アイテム間 類似度をオリジナルデータへ近似させることが出来,情報推薦の精度が向上すること を示す.

3G-4 (時間: 18:45 - 19:10)
題名統計情報を用いた個人情報露出量算出方式の検討
著者*松永 大希, 金井 敦 (法政大学工学研究科情報電子工学専攻)
Pagepp. 542 - 549
Keywordブログ, 個人情報, 個人情報露出量, 統計情報
Abstract個人情報保護法の施行に伴って,近年個人情報の保護に対する意識が急激に高まっている.一方でブログやソーシャルネットワーキングサービス等の普及によって,パソコンや携帯電話を利用して個人が情報を気軽に発信できる機会が増え,無意識に個人情報を露出ケースが多く見られるようになってきた.このような情報露出を未然に防ぐためには,本人がどの程度情報が露出しているかを自覚しなければならない.そのために自動的に情報の露出状況を判断し,数値化して個人に示すモデルが必要である.本稿ではモデルにおける露出状況の統計情報を用いた算出方式についての提案を行う.既存の方式では露出状況をその情報を持つ人が情報項目においてどのように分布しているかを想定し,エントロピーと同様の計算方式で平均した値を算出しているが,情報を持つ人の分布が大きく偏っている場合や想定した値と実際の値に差がある場合などには算出したその情報が持つ正確な情報量を表現することは困難になる.正確な露出状況を表現するために,露出状況をエントロピー的に算出するのではなく,実際に存在する統計情報からその情報を持つ人数を求め,露出状況を表現する方式について検討する


セッション 3H  クラウドコンピューティング(1)
日時: 2011年7月6日(水) 17:55 - 18:45
部屋: アメジスト
座長: 重野 寛 (慶應義塾大学)

3H-1 (時間: 17:55 - 18:20)
題名Eucalyptusを用いたプライベートクラウドの様々な条件における消費電力量評価
著者*笠江 優美子, 豊島 詩織, 小口 正人 (お茶の水女子大学)
Pagepp. 550 - 557
Keywordクラウドコンピューティング, プライベートクラウド, 省電力化, 消費電力量
Abstract近年,ネットワーク技術や仮想化技術の発展などによりクラウドコンピューティングが様々な形で社会に普及している.しかし,それに伴いクラウドを構築した側におけるIT機器の消費電力量増加が問題となっている. そこで本研究では,特にセキュリティの観点からも今後の発展が予想されるプライベートクラウドに注目し,クラウド構築ソフトウェアEucalyptusを用いて実際にプライベートクラウドを構築し実験を行った.構築したクラウドにおいて,インスタンスを動作させる条件を様々に変え,それぞれの場合の性能や消費電力量を実際に測定し,評価することで,性能と消費電力量を考慮したプライベートクラウドの実現を目指す.

3H-2 (時間: 18:20 - 18:45)
題名複数業務システムのためのクラウドコンピューティング導入時における事業者の最適な選定方式の提案
著者*土方 広夢 (東京電機大学), 原田 篤史 (三菱電機株式会社 情報技術総合研究所), 佐々木 良一 (東京電機大学)
Pagepp. 558 - 563
Keywordクラウドコンピューティング, 情報セキュリティ, リスク分析, 意思決定
Abstract近年,クラウドコンピューティングが注目を浴びており,多くの企業組織が事業活動を行う上でクラウドコンピューティングの利用を検討している.それに伴い,様々な企業がクラウドサービスを展開するようになった.クラウドコンピューティングの導入を考える企業では,導入に際して多岐にわたる項目に着目した上で契約するクラウド事業者を選ばなくてはならない.しかし,複数の項目を考慮した上での事業者選定にはセキュリティリスクの分析や,クラウド事業者の調査が必要であるため,長期間にわたる検討や計画が必要であると考えられる.そのため,そのような選定を短期間で効率よく行うためのサポートツールなどが必要であるが,現在までそういったツールは,開発されてこなかった.そこで,自動車部品製造業の企業を想定したモデルケースを用い,その企業が行っている4つの業務にとってそれぞれ最適なクラウド事業者を複数の候補の中から効率的に選定する方式を提案する.



2011年7月7日(木)

セッション 4A  統一テーマセッション-モバイルコンピューティング-
日時: 2011年7月7日(木) 8:00 - 9:45
部屋: サファイア
座長: 清原 良三 (三菱電機)

4A-1 (時間: 8:00 - 8:30)
題名(招待講演) 震災支援用情報システムと保健医療行政
著者*奥村 貴史 (国立保健医療科学院 研究情報支援研究センター)
Pagep. 564
Abstract2011年3月11日に発生した東日本大震災は、東北3県の沿岸部を中心とした被災地に甚大な影響を及ぼし、原発事故による電力供給の不安定化を通じて、我が国全体に未曾有の混乱を引き起こした。こうした災害への備えとして、行政側には緊急時の放射能影響予測システムや緊急地震速報システムなどの危機管理用システムがあり、保健医療行政においても災害により生じうる様々な健康問題に備えた震災支援用情報システムを備えている。本発表では、そのような保健医療行政における震災支援用情報システムについて概説し、今回の震災を通じて明らかとなった課題と今後の展望について紹介する。

4A-2 (時間: 8:30 - 8:55)
題名SmARt Projection: モバイル端末内データを共有するための情報掲示システム
著者*土佐 伸一郎, 田中 二郎 (筑波大学大学院 システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻)
Pagepp. 565 - 575
Keyword情報共有, 拡張現実感, PDA, 画面プロジェクション
Abstract近年、多くの人々はモバイル端末を持ち歩き、その内部には種々のデータが保存されている。このモバイル端末内データを研究室の友人や学校のクラスの友人といったような,日常生活で同じ場所で過ごす人々と共有したいという場面は数多く存在する. 本研究では,同じ場所を利用する人々とのモバイル端末内データの円滑な共有を行うためのシステムであるSmARt Projectionを提案,実装した.本システムは普段から過ごす実世界空間の壁面に自由にデータを配置して,モバイル端末内データの共有を行うことが出来る.そして拡張現実感を利用したインタラクション手法を用いて直感的なデータの「貼り付け」,データの「閲覧,取得」を行うことが出来る. この拡張現実感を利用したインタラクション手法により,高い操作性を実現し,円滑なデータ共有を可能とする.また,普段から利用する空間の壁面上でデータの共有を行うことで,web にアクセスする等の必要が生じず,日常生活の自然な延長としてデータの共有を行うことが出来る.そして,壁面の自由な位置にデータを貼り付けられることに加え,壁面に存在する物理オブジェクトとの関係性を利用することで,より円滑な共有を可能とする.

4A-3 (時間: 8:55 - 9:20)
題名レーザレンジスキャナとモバイル端末を活用した屋外地図推定
著者*井ノ口 真樹, 藤井 彩恵 (大阪大学大学院情報科学研究科), 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学大学院情報科学研究科,独立行政法人科学技術振興機構(CREST))
Pagepp. 576 - 586
Keyword無線端末, 地図生成, 位置情報, 通信履歴, レーザレンジスキャナ
Abstract地震などの大規模災害における救助活動では,災害現場の環境を早急に正確に把握することが重要となる.なかでも災害現場の地理情報は傷病者の救助,搬送を行う上で必要不可欠である.これに対し我々は,救命チームが保持する端末の無線アドホック通信機能とGPS測位機能を利用し,それらの端末が移動しながら収集した位置情報や通信履歴を用いて対象領域の地図をリアルタイムに自動生成する手法を開発している.しかし,この手法では建物の詳細な形状を再現することが難しいことや地図生成時間や精度に限界があることなどの課題があった.そこで本研究では,無線端末の位置情報や通信履歴に加え,一部の端末が保持するレーザレンジスキャナ(LRS)から得られた障害物情報を利用し,高精度かつ短時間で屋外地図を生成する手法を提案する.提案手法のシミュレーションによる性能評価を行った結果,15端末のうちの3端末がLRSを保持することにより,150m×190mの領域において200秒で約90%程度の精度での地図生成を実現し,LRSが地図生成時間の短縮および推定精度の向上に大きく寄与していることを確認した.また,従来手法との性能比較により,提案手法の有用性を示している.

4A-4 (時間: 9:20 - 9:45)
題名複数の携帯端末を用いた協調作業における地図操作に関する一考察
著者*足利 えりか, 岩田 麻佑, 小牧 大治郎, 原 隆浩 (大阪大学情報科学研究科マルチメディア工学専攻), 上向 俊晃 (株式会社KDDI研究所), 西尾 章治郎 (大阪大学情報科学研究科マルチメディア工学専攻)
Pagepp. 587 - 594
Keyword地図アプリケーション, 協調作業, ユーザインタフェース, スマートフォン, WEBサービス
Abstract近年,スマートフォンの急激な普及に伴い,GPS を利用した地図アプリケーションが頻繁に利用されるようになった.地図アプリケーションを使用することで,地理情報に基づいた検索サービス等を容易に利用できる.このような地理情報に基づいた検索は,一緒にいる友人や家族と話し合いながら行われることが多いため,その場にいるユーザ同士が各自の携帯端末を利用し,協調して作業を行えるシステムが有効であると考えられる.しかし,既存の地図アプリケーションは単独で使用することを前提として設計されているため,地図上の情報を相手に伝えることが困難である.そこで本稿では,地図アプリケーションを使用した協調作業を支援することを目的とし,複数人で地図を操作する際に重要となる事項を調査した.協調作業を支援するための機能を実装したアプリケーションを用いてユーザによる評価実験を行った結果,複数人で地図を操作する際には,1) 端末間で情報を共有し,それらの情報を自身の端末上で 閲覧できること,2) 地理情報を円滑に伝えるために端末画面および地図操作の同期・共有を考慮することが重要であることがわかった.


セッション 4B  車車間通信(1)
日時: 2011年7月7日(木) 8:00 - 9:40
部屋: トパーズ
座長: 重野 寛 (慶應義塾大学)

4B-1 (時間: 8:00 - 8:25)
題名VANETにおけるランダムネットワークコーディングを用いた特定エリア内情報配信システムのGNU Radio/USRP2を用いた実環境評価
著者*金原 辰典, 楠嶺 生宏 (静岡大学大学院工学研究科システム工学専攻), 石原 進 (静岡大学創造科学技術大学院)
Pagepp. 595 - 603
Keyword車々間アドホックネットワーク, 情報配信, GNU Radio, ネットワークコーディング, 位置依存情報
Abstract筆者らは車々間アドホックネットワーク(VANET)を利用した交通事故や渋滞などの特定位置に関する情報(位置依存情報)の配信手法として,R2D2V(RNC based Regional Data Distribution on VANET)を提案している.R2D2Vは,車両,あるいは路側の機器が生成した位置依存情報を,それが生成された時点で情報の生成位置の近傍(情報配信範囲)にいる全車両と,その後新たに情報配信範囲に入って来る車両に,短時間にかつ効率的に配布することを目的として設計されたRandom Network Coding(RNC)とOpportunisticなデータ配信を組み合わせたデータ配信手法である.R2D2Vは,シミュレーションによる性能評価により,情報配信範囲内への素早く確実な情報配信が可能であることが示されているものの,実環境での性能評価は行われていない.プロトコルの研究を進めてく上で,実環境での動作確認と性能評価は重要である.本稿では,R2D2VをLinuxOS上のプロトタイプとして実装し,ソフトウェア無線開発環境GNU Radioとその専用端末であるUSRP2(Universal Software Radio Peripheral 2)を用いた実環境での測定実験について述べる. 同実験により,R2D2VでRNCを利用することで,無線通信の通信エラーが起きやすい状況において,より高速な情報配信が可能であることを確認した.

4B-2 (時間: 8:25 - 8:50)
題名VANETにおけるランダムネットワークコーディングを利用した位置依存情報配信手法の時間・進行方向を考慮した改良
著者*楠嶺 生宏 (静岡大学大学院工学研究科システム工学専攻), 石原 進 (静岡大学創造科学技術大学院)
Pagepp. 604 - 612
Keyword車々間アドホックネットワーク, 情報配信, ネットワークコーディング, 位置依存情報, ITS
Abstract本稿では,突発的に発生した事故や渋滞に関連する情報(位置依存情報)を VANET (Vehicular Ad hoc NETworks) を用いて,情報生成位置の周辺エリアを走行する車両に対して,情報の有効期限の間配信するシステムについて議論する. 筆者らは,これまでにランダム線形ネットワークコーディングと Opportunistic 型データ配信を組み合わせた RNC based Regional Data Distribution on VANETs(R2D2V)を提案している. R2D2V では,車両密度が高い場合におけるデータの一斉配信によるパケット衝突や帯域浪費の問題に対して,ランダムネットワークコーディングの利用,車両速度に応じたビーコンパケットの送信間隔の動的変更,周辺車両密度によるデータの返信確率の動的変更の3つの技法を組み合わせることで,低トラフィックで確実なデータ配信を可能にする. しかし,R2D2V では情報有効領域内にいる車両に対して単純な Opportunistic 型配信よりも低遅延かつ確実なデータ配信が可能であるが,情報生成後に新たに有効領域に進入する車両(新規進入車両)に対しては期待したような迅速な情報配布が出来なかった. そこで本論文では,新規進入車両に対する迅速な情報配布を達成するために,車両の位置と進行方向,情報が生成されてからの経過時間を考慮した情報配布を行う R2D2V の改良手法を提案する. シミュレーションの結果,改良手法では車両密度が高いときにおいてR2D2V や 単純な Opportunistic 型配信よりもより低トラフィックで効率的にデータを配信できることを確認した.

4B-3 (時間: 8:50 - 9:15)
題名車々間通信における地図データの階層化を利用したデータ伝送手法の検討
著者*光川 真由 (同志社大学大学院工学研究科), 山田 達也, 島田 秀輝 (同志社大学理工学部), 佐藤 健哉 (同志社大学大学院工学研究科)
Pagepp. 613 - 619
Keyword車々間通信, ITS, データ伝送

4B-4 (時間: 9:15 - 9:40)
題名経路設定情報を利用した車車間メッセージルーティングプロトコルの性能解析
著者*木谷 友哉 (静岡大学)
Pagepp. 620 - 627
Keyword車車間通信, 数理モデル
Abstract車載カーナビゲーションシステムに設定された目的地情報や,普段の移動経路履歴などを用いることにより,各車両の移動予定経路を高精度で推定可能である. 本稿では,対象を2km四方程度の領域内としVANETのみを用いて任意のノード間の通信を行う際のメッセージルーティングプロトコルの考察を行う. 各車両の予測経路情報を利用して今後のどの時点でどのノード間が無線通信可能になるかを判断するためのノード接続性グラフを作成する方法,および,制御情報である各ノードの予定経路情報を領域内で早く共有するためのブルームフィルタを用いた領域内ノード位置推定法について述べる.


セッション 4C  会議支援
日時: 2011年7月7日(木) 8:00 - 9:40
部屋: エメラルド
座長: 中道 上 (南山大学)

4C-1 (時間: 8:00 - 8:25)
題名仮想空間上でのプログラミング作品共有環境の構築
著者*森本 竜也 (立命館大学大学院理工学研究科), 大平 愛, 吉村 学人, 高田 秀志 (立命館大学情報理工学部)
Pagepp. 628 - 635
Keyword協調作業, 教育支援, 仮想環境, GUIプログラミング
Abstract近年,初等教育において,Squeak eToys やScratch といったGUI プログラミング環境を用いた授業が行われてきている.このような授業では,他の児童の作品を閲覧する機会や保護者に作品を見てもらう機会が少なく,相互評価や授業の振り返りが行いにくいといった現状がある.そこで,本稿では,仮想三次元空間に児童の作品を展示し,児童や保護者が児童の作品を閲覧することができる環境を提案する.この環境により,児童が相互評価や授業の振り返りを行うことができる機会を増やすことができると考えられる.本システムをGUI プログラミング環境を用いた授業に適用し, 児童にアンケートを実施した.その結果,作品をじっくり見ることができたと答えた児童は63.3%であった.さらに,他の児童が集まって作品を閲覧している光景を発見することができたと答えた児童は80.0%,そのうち,その作品を見たと答えた児童は75.0%であった.

4C-2 (時間: 8:25 - 8:50)
題名簡易書式を利用したホワイトボードログ動画の振り返り支援システム
著者*谷口 禎英 (東京工科大学大学院バイオ・情報メディア研究科), 堀口 悟史 (慶應義塾大学大学院理工学研究科), 井上 亮文, 井垣 宏, 星 徹 (東京工科大学コンピュータサイエンス学部)
Pagepp. 636 - 641
Keyword会議支援, ホワイトボード
Abstractホワイトボード上に書かれた内容は,記録しておくことで後から議事録を作成するための資料や新たなアイデア創出のヒントとして再利用することができる.議論の途中経過を残すために保存された動画のログは,どの動画にどの議論が記録されているかわかりづらい.また,いつ,何が議論されているかわからないため効率的な振り返りができない.本稿では,ホワイトボードを用いた議論のログ動画を振り返りやすい形に再構成し提示するシステムを提案する.提案システムでは,ログ動画から簡易な記号によって強調された箇所の切り抜き画像と書き込み時間を抽出し,時間軸と関連付けて表示することで,いつ,どういった内容が議論されていたかを把握しやすい振り返り用コンテンツを生成する.

4C-3 (時間: 8:50 - 9:15)
題名発想一貫支援システムGUNGEN-SPIRAL兇鮖藩僂靴仁濱KJ法の考察
著者*五郎丸 秀樹, 爰川 知宏, 前田 裕二 (NTTサービスインテグレーション基盤研究所), 安食 俊宏, 宗森 純 (和歌山大学)
Pagepp. 642 - 651
Keyword累積KJ法, 発想支援, データ分割

4C-4 (時間: 9:15 - 9:40)
題名ディスカッションにおけるデータの自動周回を利用した情報共有手法
著者*藤田 訓義, 田中 二郎 (筑波大学大学院システム情報工学研究科コンピュータサイエンス専攻)
Pagepp. 652 - 658
Keyword会議支援, 情報共有, テーブルトップ
Abstractグループでディスカッションを行う際に,様々な理由によってある個人の中で制限 されてしまい,ディスカッションの場に提示されなくなってしまう発言は少なからず 存在する.例えば,他者の発言を聞いている際にはそれを遮ってまで発言を行うこと はためらわれてしまうことが多い.そのためふと思いついたような事柄は後の適切な タイミングで発言として提示を行おうとする.しかし,ディスカッションが進み他の 事柄にも関心が向けられていく中でその一部,あるいはすべてを忘れてしまうことが ある.このような発言を本研究では「失われる発言」と定義し,それを減少させディ スカッションをより発展させるためのシステムとして「データサイクル」を提案,実 装した. データサイクルでは,ディスカッションの際にメンバが囲むテーブルがタッチパネ ルディスプレイとなっており,ふと思い浮かんだ些細な事柄などをテーブル上に即座 に提示できる.またそれを自動周回させることで情報共有を行う.自動周回による情 報共有は,提示されたデータを閲覧するために主体的な操作をそれほど要求しないた め,メンバの注意をディスカッションから大きく逸らすことのない情報共有を可能に する.データサイクルの導入により,ディスカッションの場には様々な情報が視認で きる形で存在するようになり,そこから本来生まれることのなかったかもしれない新 たな考えを生み出すことが可能になると考える.


セッション 4D  ユビキタス
日時: 2011年7月7日(木) 8:00 - 9:40
部屋: パール
座長: 井上 創造 (九州工業大学)

4D-1 (時間: 8:00 - 8:25)
題名複数ユビキタス機器を統合的に扱うためのマクロプログラミングモデルの設計
著者*長岡 佑典, 佐野 渉二, 寺田 努, 塚本 昌彦 (神戸大学)
Pagepp. 659 - 666
Keywordマクロプログラミング, 電飾アート
Abstract近年,発光ダイオード(LED: Light Emitting Diode) からなるイルミネーションやディスプレイなどを用いた電飾アートが注目されている.大規模な電飾を光らせるためには大量のLED を多くのマイコンなどを用いて制御する必要があるが,1つ1つのマイコンのプログラムを書くような方法では,多大な労力を要するなどの問題がある.本稿では,複数のユビキタス機器を統合的に扱うマクロプログラミングモデルを設計し,これを電飾アートに用いることにより,各LED の位置を指定しながら光らせ方を制御したり,観客の動作により電飾アートの光らせ方を変える機能などを容易に記述できる環境を構築する.実際にいくつかの作品を作成することで,提案モデルを用いて電飾アート全体の光り方をマクロな視点で制御できることを確認した.

4D-2 (時間: 8:25 - 8:50)
題名効果的なライフログ閲覧のための柔軟な配置と協調表示可能な可視化システム
著者浜地 亮輔, *北沢 匠 (立命館大学情報理工学部), 榎堀 優 (名古屋大学), 新井 イスマイル (明石工業高等専門学校 電気情報工学科), 西尾 信彦 (立命館大学情報理工学部)
Pagepp. 667 - 675
Keyword可視化, ライフログ, 協調表示
Abstract携帯端末から得られる位置情報やセンサ情報などのライフログを蓄積・解析することで,ユーザの生活習慣分析や行動予測を行うといった研究が盛んに行われている. このような研究を行う際には,センサデータの解析やマイニングプログラムのデバッグといった工程が発生する. これらの工程において研究者はデータを可視化する必要があり, 場合によっては可視化システムそのものを開発しなければならず,負担となる. また,既存の可視化システムで複数のデータを可視化した場合,それぞれのグラフが独立しているため, 研究者自身がデータの対応付けを目視で行う必要があり,効率が悪い. 本研究では,そのような負担を軽減するためのライフログ可視化システムを実装した. このシステムでは,データベースに格納されたデータならば基本的に全て,コードを書くことなく可視化できる. また,時刻を指定できるスライドバーによって複数の可視化結果を協調させ, スライドバーの位置に対する時刻のデータをグラフ上に示すことで,データの対応付けを容易にした. 本システムで評価実験を行った結果,より効果的に複数のデータを対応付けできることを確認した.

4D-3 (時間: 8:50 - 9:15)
題名レシートログを用いたユーザ行動認識の支援機構
著者*鈴木 和希 (立命館大学情報理工学部), 堀見 宗一郎 (立命館大学大学院理工学研究科), 新井 イスマイル (明石工業高等専門学校電気情報工学科), 西尾 信彦 (立命館大学情報理工学部)
Pagepp. 676 - 683
Keywordレシートログ, ユーザ行動認識, スマートフォン, ライフログ
Abstract高機能な携帯端末から得られるセンサデータなどを利用することにより,ユーザの 行動認識の研究や,それを用いたコンテキストアウェアなサービスが実現されつつある.しかし,センサデータのみではユーザの具体的な行動を把握することは難しい.そこで近年,これらの研究・サービスの実現のために新たにレシートから得られる購買情報に注目が集まっている.しかし現状では,レシートから購買情報を得るためにはユーザの負担が大きい.そこで本研究では,ユーザの負荷軽減のためにOCR(光学文字認識)によるレシート解析結果の補完・修正補助機能を備えた,携帯端末で利用可能なレシート情報の収集・蓄積機構を提案し,プロトタイプの実装を行った.また,提案システムがどの程度有効であるのかを検証するために実証実験を行った.

8B-4 (時間: 9:15 - 9:40)
題名端末ローカル情報のみで実現するGPSセンシング省電力機構
著者武田 恭典, 安積 卓也, *西尾 信彦 (立命館大学情報理工学部)
Pagepp. 1467 - 1475
KeywordGPS, 省電力, センサ, ライフログ, スマートフォン
Abstract近年,スマートフォンと呼ばれる様々な機能を搭載した携帯端末が普及してきている.スマートフォンには加速度センサやジャイロセンサなどのセンサから,GPS,Wi-Fiなどを感知する機能が備わっている.加速度センサやGPS,Wi-Fiなどから取得されるデータを蓄積し,ライフログとして利用することで,ユーザの状況に合わせたサービスが提供できるようになってきている.しかし,加速度センサやGPSなど,利用するセンサの数が増えるにつれ,消費される電力が増し,長時間ライフログのセンシングを行うことが困難となる.特にGPSは他のセンサよりも電力消費が大きく,最小の間隔でセンシングした場合バッテリーが半日も持たない.自宅や職場など屋内での生活が多い場合,GPSのセンシングを制御し電力消費を抑える意義は大きい.既存研究では,ユーザの状態に即し,段階的にセンサの電源を切り替えることによって,不要なセンシングによる電力消費を抑えることを試みた.この手法の問題点は,GPSのセンシングを切り替えるときに過去に蓄積されたライフログを利用することである.初めて訪れる場所では省電力機構は動作しない.そこで本手法は端末ローカル情報のみでGPSのセンシングをすべきかどうかを判定し,GPSのセンシングの制御・調節する手法を提案する.本手法によって,省電力が実現できたことが分かった.


セッション 4E  見守り支援
日時: 2011年7月7日(木) 8:00 - 9:15
部屋: ルビー
座長: 村尾 和哉 (神戸大学)

4E-1 (時間: 8:00 - 8:25)
題名高齢者を遠隔地から見守るシステムの提案と実装
著者*山岸 弘幸, 加藤 大智, 手嶋 一訓, 鈴木 秀和, 山本 修身, 渡邊 晃 (名城大学大学院理工学研究科)
Pagepp. 684 - 690
Keyword高齢者, センサデータ
Abstract少子高齢化の進行に伴い,高齢者人口が年々増加している.しかし,現在の家庭環境においては,高齢者の方と別々の家に住んでいる家庭も多いため,いつでも高齢者の近くにいられるとは限らない.そのため,高齢者の状態を遠隔地からでも見守りたいという要望がある.そこで本稿では,高齢者にスマートフォンを保持してもらい,そこから得た情報を管理サーバに蓄積する.家族や親戚(見守る人)がどこにいても高齢者を見守ることができ,異常検出時には迅速な対応を可能とするシステムを提案する.提案システムの一部を実装し,インターネット上から位置情報と歩数情報を閲覧できることを確認した.

4E-2 (時間: 8:25 - 8:50)
題名スマートフォンとセンサを活用したリモート見守りシステムの提案
著者*加藤 大智, 山岸 弘幸 (名城大学), 鈴木 秀和, 小中 英嗣, 渡邊 晃 (名城大学大学院理工学研究科)
Pagepp. 691 - 696
Keyword見守り, スマートフォン, 高齢者, センサ
Abstract少子高齢社会や住環境の変化に伴い高齢者が家族と離れて暮らすケースが増加している。 このため、センサ機器と通信機能を用いた様々な弱者見守りシステムが提案、開発されている。 既存の弱者見守りシステムは主に 健康管理などを目的にしているものや弱者の位置情報のみを利用しているため、弱者の周囲の環境や状況を 把握する高度な見守りはできていない。 そのため、家族が弱者の状態を正確に判断することが難しいという問題が生じていた。 本稿ではスマートフォンに埋め込まれている各種センサーから、歩いている、走っている、寝ている、寝ている、座っている、転んだなどを判定。 運転時には速度、アクセル/ブレーキ、右左折、車体のぶれ、衝突を検出する。 同時に位置情報を取得し、弱者の現在位置を特定する。 これらの情報をサーバに定期的に送信し、サーバに蓄積する。 それにより、見守る家族が離れた場所からでもいつでも弱者を見守ることができる支援システムの提案を行う。

4E-3 (時間: 8:50 - 9:15)
題名行動履歴を用いた児童見守り支援システムのための目的地推定手法の試作
著者*今野 将 (千葉工業大学工学部電気電子情報工学科), 山出 智也 (千葉工業大学大学院工学研究科電気電子情報工学専攻), 藤田 茂 (千葉工業大学情報科学部情報工学科)
Pagepp. 697 - 705
Keyword目的地推定, 児童見守り, 地域情報
Abstract近年,児童の安全を確保するために,児童の行動等を把握する『児童見守り支援 システム』が多くの企業・大学・研究機関などで提案・開発されている.しか し,現在の児童見守りシステムの多くは,児童の位置情報をどのように取得す るかに主眼が置かれているため,保護者には児童の位置情報とそれに付随する 僅かな情報しか提供されていない.そのため,保護者は児童の状況を正確に知 ることが出来なくなり,児童の安全に対する対処行動が多くなり,児童見守り システム自体への信頼性が低下すると言う問題点があった.本研究では,児童 の行動履歴や地域情報などの様々な情報を利用し,児童の行動目的および目的 地を推定する手法を提案する.本手法を用いることにより,保護者は児童がそ の場所にいる目的を推測する事が可能となり,


セッション 4F  屋内位置推定(1)
日時: 2011年7月7日(木) 8:00 - 9:15
部屋: ダイヤモンド
座長: 荒川 豊 (九州大学)

4F-1 (時間: 8:00 - 8:25)
題名無線LANを用いた位置推定における学習コスト削減のためのデータ補間手法の評価
著者*久保田 僚介 (九州大学大学院システム情報科学府), 田頭 茂明, 荒川 豊, 福田 晃 (九州大学大学院システム情報科学研究院)
Pagepp. 706 - 712
Keywordデータ補間, 位置推定, 無線LAN
Abstract現在,高精度な位置情報を要する屋内サービスの実現に向けて,無線LANを用いた位置推定システムの研究開発が進められている.本論文では,高精度な位置推定手法として知られているシーン解析法に着目し,シーン解析法で必要となる学習データの補間手法を提案する.具体的には,シーン解析法では,受信信号強度を測定して学習データを作る作業に大きなコストがかかる.提案手法では,壁による減衰を組み込んだ電波の伝搬損失モデルを用いて学習データを高精度に補間し,このコストを効果的に削減する.提案手法の有効性を確認するために実環境での実験を行い,推定精度と補間した受信信号強度の正確性について複数の無線LANデバイスを用いて評価した.結果から,提案手法は従来手法と比べて,平均推定誤差を15\%削減することを確認した.

4F-2 (時間: 8:25 - 8:50)
題名屋内位置情報基盤のためのフロアマップ構造化システム
著者*鈴木 友基, 梶 克彦, 河口 信夫 (名古屋大学大学院工学研究科)
Pagepp. 713 - 719
Keyword屋内位置情報, 建物構造情報, フロアマップ, UGC
Abstract現在,無線 LAN などを用いた屋内位置推定技術の研究が発展しつつある.また, その応用として,屋内のナビゲーションやユーザの位置に応じた情報提供などが期待 されている.そして,それらの実現には屋内の構造情報が必要である.しかし,現時 点では,ナビゲーションや位置依存情報提供を目的とした建物屋内構造情報は広く存 在しない.そこで,構造情報の収集・管理・提供を行う屋内位置情報基盤の構築が求 められる.本稿では,フロアマップから構造情報を生成する,フロアマップ構造化シ ステムについて述べる.本システムでは,ユーザが収集したフロアマップ画像から, 自動抽出とユーザによる修正によって,UGC として構造情報を生成する.

4F-3 (時間: 8:50 - 9:15)
題名細粒度Wi-Fi 測位と加速度センサを併用した屋内行動認識
著者*藤井 陽光 (立命館大学情報理工学部), 川崎 万莉, Anh Tuan Nguyen (立命館大学大学院理工学研究科), 安積 卓也, 西尾 信彦 (立命館大学情報理工学部)
Pagepp. 720 - 728
KeywordWi-Fi測位, 移動認識, 歩行認識, 加速度センサ, 近未来予測
Abstract近年,スマートフォンと呼ばれる,GPS や加速度センサなどを搭載した高機能携帯端末が日常生活に浸透し, 端末の現在位置に基づいたサービスが数多く提供されている.本論文では,スマートフォンを用いて,屋内などGPS での測位が困難なエリアでのパーソナルで相対的な位置特定の実現を目的とした.ユーザが日常生活で停留す る場所がそのユーザにとって重要な場所であると考え,Wi-Fi 基地局観測ログや加速度センサデータを用い,ユーザの停留地点と観測されたセンサデータの関連付けを自動的に行った.また,そのユーザの遷移履歴を反映した停留地点の相対的位置のマップを生成し,そのユーザ個人に特化した高精度な位置推定を実現した.この手法の有用性を検証するため,一定時間加速度センサデータとWi-Fi 基地局観測を記録し続け,停留地点を特徴づけるセンサデータをノードとした相対的位置マップの自動生成を行い,それを用いて測位性能を評価した.その結果,日常生活での停留地点をほぼ正しく認識した.また本手法で測位可能な限界性能について評価した.


セッション 4G  ユビキタスコンピューティング(1)
日時: 2011年7月7日(木) 8:00 - 9:40
部屋: オパール
座長: 川原 圭博 (東京大学)

4G-1 (時間: 8:00 - 8:25)
題名電気自動車のインフラ整備計画手法の検討-待ち行列理論による-
著者*卜部 静香, 奥田 隆史, 井手口 哲夫, 田 学軍 (愛知県立大学)
Pagepp. 729 - 734
Keyword電気自動車, インフラストラクチャー(インフラ), バッテリー充電交換設備, 待ち行列理論, 数理計画
Abstract我々は,地球温暖化や化石燃料の枯渇問題などの環境問題を抱えている.これらの解決策として,排気ガスを出さず,CO2排出量が少ないなどの利点をもつ電気自動車を普及させることが挙げられる.しかし,電気自動車は連続航続距離が短い,電気自動車のバッテリー充電時間が長い,そして充電設備などのインフラ整備が不十分である,などの問題を抱えている.本稿では,インフラ整備が不十分である問題に着目していき,消耗したバッテリーの充電,もしくは交換のどちらかをおこなうEVステーションの構成を提案する.そして,それぞれの設備のサーバー数について確率モデルによって検討する.

4G-2 (時間: 8:25 - 8:50)
題名多様な客・サーバが存在する情報通信ネットワークシステムのデザイン手法の検討
著者*木村 龍明 (愛知県立大学 情報科学部 情報システム学科), 奥田 隆史 (愛知県立大学 情報科学部 地域情報科学科), 井手口 哲夫 (愛知県立大学 情報科学部), 田 学軍 (愛知県立大学 情報科学部 情報システム学科)
Pagepp. 735 - 740
Keywordユビキタスネットワーク, システム評価, 待ち行列理論, VCHS問題, 協調行動
Abstract近年,ブロードバンド回線や情報通信端末の普及により,情報通信ネットワークシステムは,いつでも,誰でも利用することが当たり前になりつつあり,日常生活やビジネスなどの様々な場面において,欠かせないものとなっている. このような状況下において,情報通信ネットワークシステムの利用者は,多種多様な要求を持ち,各サービス提供者は,異なる処理能力を持つサーバを利用して,サービスを提供することが考えられる. 本稿では,以上のような情報通信ネットワークシステムを,VCHS型待ち行列システムとしてとらえる.ここで,VCHS(Various Customers, Heterogeneous Servers)とは,多様な利用者,サーバが存在する状況を指し,このときに,システムに到着する利用者に対してどのようなサーバ割当戦略が有効であるか検討することをVCHS問題という. 本研究の目的は,このサーバ割当戦略とともに,客同士の協調行動,システムへのリトライを利用して,VCHS型待ち行列システムの性能を改善するデザイン手法を提案することである.そこで本稿では,これらの利用者の行動がある状況下において,VCHS型待ち行列システムのデザイン手法を提案し,マルチエージェントアプローチにより,その効果について検証する

4G-3 (時間: 8:50 - 9:15)
題名格子状に接続されたユビキタスコンピュータ群のモバイルエージェントを用いた制御手法
著者*國本 慎太郎, 藤田 直生, 佐野 渉二 (神戸大学), 寺田 努 (神戸大学/科学技術振興機構 さきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学)
Pagepp. 741 - 748
Keywordモバイルエージェント, ユビキタスコンピューティング, センサネットワーク
Abstract本稿では,格子状に配置したユビキタスコンピュータ群に対して,それぞれのユビキタスコンピュータに組み込まれた入出力デバイスをモバイルエージェントを用いて制御することで,ユビキタスコンピュータ群全体の入出力制御を行う手法を提案する.本研究ではモバイルエージェントを実行すべきコマンドの羅列であると捉え,モバイルエージェントの移動,並列処理,入出力制御などの機能をもつコマンドによって,既存の手法では複雑だった並列処理や環境内のコンピュータ数の変化へ対応できるようにした.また,これらのコマンドは各ユビキタスコンピュータから隣接するユビキタスコンピュータのみに移動するため,ユビキタスコンピュータ間のローカルな通信のみでユビキタスコンピュータ群全体の制御が可能になる.

4G-4 (時間: 9:15 - 9:40)
題名ユビキタスセンサネットワークにおけるRDFベースのサービス実装手法の検討
著者*佐藤 信, 粟津 光一 (創価大学大学院工学研究科), 加藤 弘一 (株式会社オープンテクノロジーズ), 勅使河原 可海 (創価大学工学部)
Pagepp. 749 - 756
Keywordセンサネットワーク空間, Resource Description Framework, サービス制御, プライバシー保護
Abstractユビキタスセンサネットワークでは,空間内の多種多様なセンサやタグリーダが自動的に空間内の情報を収集し,適切な情報提供や高品質なサービス提供を実現させる.その中で,よりユーザの要求に則したサービスを提供するためには,取得情報の効率的利用が重要である.これに対し,本研究室では,空間やサービスの状態情報をRDFで表現し一元管理するプラットフォームの開発を進めている.しかし,現在のプラットフォームでは空間情報とサービス制御情報の整合性をもたせる手段が少ない.そのため,サービス開発者の要求通りにサービスを制御することが難しい.本稿では,サービスの具体例から空間情報とサービス制御情報を分析してモデル化し,それを拡充していくことで,柔軟なサービス提供が可能になる方法を検討する.


セッション 4H  分散処理
日時: 2011年7月7日(木) 8:00 - 9:15
部屋: アメジスト
座長: 安本 慶一 (奈良先端科学技術大学院大学)

4H-1 (時間: 8:00 - 8:25)
題名オーバレイネットワーク上でアプリケーションサービスを実行するプラットフォームの設計と実装
著者*境 裕樹, 廣森 聡仁, 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学 大学院情報科学研究科)
Pagepp. 757 - 770
Keyword分散処理, ペトリネット, オーバレイ, 最適化
Abstract本論文では,オーバレイネットワークを構成するサーバ群を利用し,分散して蓄積された大量のリアルタイムセンシング情報を活用するアプリケーションサービス(以下,サービス)を効率良く分散協調実行するためのアルゴリズムを提案する.このアルゴリズムでは,センシング情報の解析処理やマッチングなど基本的な処理をコンポーネントとして,サービスはそれらの組み合わせとして与えられるものとする.このもとでサーバの計算能力,ネットワークの通信遅延や利用可能帯域などを考慮し,どのコンポーネントをどのサーバで実行するかを表す分散実行方針を決定する.さらに,このアルゴリズムを用いたサービス設計から,実環境におけるサービス実行までをシームレスに行うことができるサービス実行プラットフォームの設計及び実装を行う.サービス実行プラットフォームでは,決定された分散実行方針に従って,サーバへのコンポーネント配置や分散実行を制御できる.また,ネットワークやサーバの負荷状況を収集し,そのもとで即座に最適な分散実行方針を導出できる.遠隔地に蓄積されたトラフィック情報を用いてデータ解析を行うサービスを想定した PlanetLab 上での評価実験を行い,提案手法を用いて導出した分散実行方針により,他の手法と比較して,多数のリクエストを処理でき,サービスを効率良く分散協調実行できていることを確認した.

4H-2 (時間: 8:25 - 8:50)
題名B木構造に基づくBloomフィルタ検索システムの実装と評価
著者*堺 竜太郎, 唐笠 良太, 佐藤 文明 (東邦大学理学研究科)
Pagepp. 771 - 777
Keyword分散処理, P2P, Bloomフィルタ
AbstractBloomフィルタは分散システムにおける情報検索方法の一つとして注目されている.Bloomフィルタの特徴は,分散ハッシュテーブル(DHT)と比べて,検索に複数のキーワードが使えるといった柔軟性にある.また,構造化されたBloomフィルタでは,検索要求の転送回数が確定する点で応答速度が推定できるなどの利点がある.従来の構造化Bloomフィルタでは,Chordと同様にリング型の方式が提案されてきたが,本研究では検索ホップ数が小さくなる木構造に基づくBloomフィルタを採用する.特に,Bloomフィルタの木を構成する時に,特定の起点ノードを設けると検索要求が集中する問題が生じるため,特定のノードを起点としないように検索できるアルゴリズムを導入した.これらの提案内容を,シミュレーションと実装システムによって評価した.

4H-3 (時間: 8:50 - 9:15)
題名異言語プラットフォーム間で動作する P2P型複製オブジェクト環境の構築
著者*市川 泰宏 (立命館大学情報理工学部), 山本 佑樹 (立命館大学大学院理工学研究科), 高田 秀志 (立命館大学情報理工学部)
Pagepp. 778 - 785
Keyword分散オブジェクト, モバイルコンピューティング, グループウェア, P2P
Abstract近年,リアルタイムなコミュニケーションを通して行う協調作業がさまざまな場面で取り入れられてきた.また,人々が使用する端末として,さまざまな種類の端末が広く普及してきた.それにより,今後さまざまな端末を用いて協調作業を行うことができる環境が求められると考えられる.我々は,複製計算に基づくリアルタイムな協調作業支援システムのためのフレームワークを開発している.本稿では,使用する端 末によって開発環境や実行環境が異なる点に着目し,このフレームワークを異言語プラットフォーム上でも動作可能にするためのソフトウェア構成について述べる.また,提案したソフトウェア構成を用いて,処理の遅延時間をやフレームワークの開発コストの削減率を測定し有用性を示す.


セッション 5A  統一テーマセッション-P2P-
日時: 2011年7月7日(木) 10:00 - 11:20
部屋: サファイア
座長: 田上 敦士 (KDDI研究所)

5A-1 (時間: 10:00 - 10:30)
題名(招待講演) Bloomフィルタに基づく柔軟な情報検索方式
著者*佐藤 文明 (東邦大学)
Pagep. 786
AbstractP2Pシステムにとって情報検索方式は基本的な技術となる。本報告では、Bloomフィルタに基づいて、検索要求の転送制御を行う情報検索方式を提案する。Bloomフィルタは保持するコンテンツの特徴を表現する固定長のビット列である。フィルタ同士のOR演算により複数のフィルタを統合したり、AND演算によりフィルタの検索をすることができる。分散ハッシュテーブルでの検索と異なり、複数のキーワードでの検索が可能であったり、複数のサイトに格納されている同じコンテンツを同時に検索することが可能である。我々は、Bloomフィルタを使って、検索要求のルーティングを行う構造型のBloomフィルタを研究しており、特に木構造に基づくBloomフィルタの検索アルゴリズムを提案している。本報告では、Bloomフィルタの特性や、いくつかのBloomフィルタに基づく情報検索アルゴリズムの概要と特徴、分散ハッシュテーブルとの違いなどについて解説する。

5A-2 (時間: 10:30 - 10:55)
題名階層化ドロネーオーバレイネットワークにおけるシステムの制約設定に基づくセンサ観測値収集手法の検討
著者*四之宮 潤 (大阪大学 大学院情報科学研究科), 寺西 裕一 (大阪大学 大学院情報科学研究科/独立行政法人 情報通信研究機構), 春本 要 (大阪大学 大学院工学研究科), 竹内 亨 (日本電信電話株式会社未来ねっと研究所), 西尾 章治郎 (大阪大学 大学院情報科学研究科)
Pagepp. 787 - 796
KeywordP2P, 地理情報システム, 空間補間, 観測値分布, センサネットワーク
Abstract本稿では,広域に大量かつ高密度でセンサが配置され,P2Pネットワークによりそれらセンサが相互接続されている環境において,センサから得られる観測値情報に基づいて,指定した等値線幅で等値線図を取得するための効率的なデータ収集手法を提案する.離散的な観測点を持つセンサ情報の集合から指定領域の観測値分布を再現するには空間補間手法が用いられる.しかし,地理的に近いセンサ観測値は類似する可能性があるため,対象領域に大量にセンサがある場合,空間補間のために全てのセンサ観測値を収集することは冗長である.また,精度を維持した上で冗長性を排除する従来手法があるが,精度を保つために非常に多くのセンサ観測値を収集する可能性があり,システムへの負荷が大きくなる.そこで,本研究では,収集センサ観測値数およびメッセージ数をシステムサイドで設定し,そのシステム制約の範疇でユーザが要求する観測値分布の把握の仕方に応じた等値線図を再現する方法を提案する.提案手法では,階層化ドロネーオーバレイネットワーク(HDOV)を拡張し,観測値を階層的に集約した上で,領域ごとに収集すべきセンサ観測値数をユーザの要求に応じて決定する.シミュレーション評価の結果,特徴点がある分布において,提案手法はシステム制約の範疇で特徴点の把握に重きを置いた等値線図,特徴点を除いた等値線図,領域全体に対して正しい位置に等値線を引いた等値線図を再現できることを確認した.

5A-3 (時間: 10:55 - 11:20)
題名階層型DHTにおける効率的な探索手法の提案と評価
著者*舟橋 知論 (公立はこだて未来大学大学院), 中村 嘉隆, 白石 陽, 高橋 修 (公立はこだて未来大学)
Pagepp. 797 - 805
KeywordP2P, DHT, 階層型DHT, 再帰探索, 反復探索
AbstractDHTにおける探索手法である再帰探索と反復探索は,ノードの離脱といったchurn動作の影響により探索の性能が悪化することがわかっている.churnが少ない場合においては反復探索より再帰探索の方が有効に働き,多くなると再帰探索が不利となり反復探索が有効となる.よって,最適な探索を行うために,churnの頻度により再帰探索と反復探索を使い分けることが必要となる.そこで本研究では,churn率によって再帰探索と反復探索を使い分ける探索手法を提案する.しかし,一般的なDHTでは周囲のchurn率を把握することが困難である.DHTを階層化した階層型DHTがあり,ノードの信頼性を考慮してノードを集約する階層型DHTではchurn率を把握することができる.そこで,信頼性を考慮した階層型DHTに対して再帰探索と反復探索を使い分ける探索手法を適用する.また,再帰探索,反復探索のどちらか一方のみを利用した場合と比較して,両探索手法の利点を活かすことができることをシミュレーション評価により示す.


セッション 5B  車車間通信(2)
日時: 2011年7月7日(木) 10:00 - 11:40
部屋: トパーズ
座長: 木谷 友哉 (静岡大学)

5B-1 (時間: 10:00 - 10:25)
題名協調隊列自動走行が周辺に与える影響を考慮した追い越し優先権制御方式
著者*鈴木 理基, 原田 亮, 神田 翔平, 重野 寛 (慶應義塾大学大学院理工学研究科)
Pagepp. 806 - 813
KeywordグリーンITS, 協調隊列走行, 車車間通信, 排他制御
Abstract交通状態を改善するシステムのひとつとして,協調自動隊列走行が研究されている. 隊列走行では,複数の車両が高密度な車群を形成しながら走行するので,道路上の長 い距離を専有しながら走行する.従って,片側二車線の道路において,隊列の前方か ら低速車両,後方から高速車両が接近すると低速車両が隊列に追い越される動作と高 速車両が隊列を追い越す動作が同時に発生し,いずれかの車両が本来意図していたも のとは異なる動作を強いられる.本稿ではこの干渉を回避するため,追い越し優先権 の制御方式を提案する.token-based アルゴリズムに基づいて高々1 台のみが隊列の 横を走行することで、不要な加減速による二酸化炭素消費を低減する.シミュレーショ ン評価により、提案アルゴリズムの有効性を示す.

5B-2 (時間: 10:25 - 10:50)
題名マルチレスポンス通信を用いた隊列走行車両管理通信手法
著者*神田 翔平, 鈴木 理基, 原田 亮, 重野 寛 (慶應義塾大学大学院理工学研究科)
Pagepp. 814 - 821
Keyword協調隊列走行, Bloom-Filter, 車車間通信, マルチキャスト
Abstract高速道路上で複数のトラックが短い車間距離を保ちながら高密度に走行し,燃費消費効率,道路容量を向上することを目的とした協調隊列自動走行に関する研究が行われている.これを実現するために用いられる従来のOne-Request/One-Response 型車車間通信では,隊列内車両台数の増加と共に通信量が増加し,効率的でない.そこ で,本稿では一台が送信したリクエストに対し隊列内全車両がレスポンスを返信する,One-Request/Multi-Response 通信を提案する.提案手法は,隊列フィルタを用い隊列内車両を判断し隊列内マルチキャストを実現する.これにより通信の回数を減らし,通信の効率化を行う.提案手法の性能を計算機シミュレーションにより評価する.リクエストレスポンス通信完了までの時間,要求時間内でのリクエストレスポンス通信達成率,データ量において本提案が有効であることを示す.

5B-3 (時間: 10:50 - 11:15)
題名歩車間通信における700MHz帯と5.8GHz帯の利用形態の検討
著者*馬場 秀芳, 久保 敦, 屋代 智之 (千葉工業大学)
Pagepp. 822 - 828
KeywordITS, 歩車間通信, 車車間通信, 歩行者間通信
AbstractITS(Intelligent Transport Systems)では,交通事故を削減する研究が行われている.その研究分野の1つとして車両と車両で直接通信を行う車車間通信がある.しかし,交通事故は車両だけの問題ではなく歩行者のことも考えなければならない.また,新たにITSの分野に700MHz帯の周波数帯域が割り当てられることとなった.そこで本研究では,700MHz帯と5.8GHz帯の2つの周波数帯域を利用して歩行者と車両を直接通信させる歩車間通信の方法を提案し,700MHz帯と5.8GHz帯の周波数帯の利用形態について検討を行う.

5B-4 (時間: 11:15 - 11:40)
題名ITS通信システムシミュレーションにおけるフェージングモデルの実装
著者*金田 茂 (スペースタイムエンジニアリング/大阪大学), 前野 誉 (スペースタイムエンジニアリング), 高井 峰生 (早稲田大学/UCLA), 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学)
Pagepp. 829 - 835
Keywordフェージング, 電波伝搬, シミュレーション, ITS
AbstractITS における無線通信システムをシミュレーション評価するためには,無線伝播環境をモデル化する必要があり,特に都市部などのマルチパス環境では,フェージングの影響が大きくそれらを適切にモデル化する必要がある.本稿では,一般的に良く行われるオフライン型のフェージングモデルについて周期性に関する課題を明らかにする.また,周期性の課題を解決する方法として,シミュレーション中にリアルタイムにフェージング波形を生成するオンライン型のモデルについてシステムシミュレータに実装し,オフライン型との比較を含め性能評価した結果について述べる.その結果,オンライン型モデルの実行時間は,オフライン型モデルに比べ増加するものの,オフライン型モデルやフェージングなしの場合に比べ20%程度の一定量の増加に収まることがわかった.また,メモリ使用量は,オフライン型モデルが車両台数や車両間の相対速度に依存して増大する一方、オンライン型モデルはこれらにに依存せずフェージングなしの場合に比べ20%程度の一定量の増加であることがわかった.以上より,オフライン型モデルは,ITS の通信システムシミュレーションにおいて有効な実装方法であることを確認した.


セッション 5C  コミュニケーション支援
日時: 2011年7月7日(木) 10:00 - 11:40
部屋: エメラルド
座長: 大平 雅雄 (奈良先端科学技術大学院大学)

5C-1 (時間: 10:00 - 10:25)
題名システムへの定期的な機能追加によるユーザのモチベーション維持効果の検証
著者*狩野 翔, 福島 拓 (和歌山大学大学院システム工学研究科), 吉野 孝 (和歌山大学システム工学部)
Pagepp. 836 - 843
Keyword協調作業支援, 共有仮想空間, モチベーション維持, 用例評価, Webサービス
Abstract現在,モチベーション維持に関する研究が行われている.しかし,「日常的に行わない」作業を対象とした支援は十分に考慮されていない.「日常的には行わない」作業では,「日常的に行う」作業に対して存在する「やらなければならない」という気持ちが支援対象者の中に少なく,モチベーション維持を支援することは難しい.そこで本稿では,非日常的な作業として「医療分野向け用例の評価」を対象とし,そのモチベーション維持支援を行った.その手段として,モチベーション維持支援システムにおいて,定期的なシステム機能の追加を行った.本稿では,定期的に機能を追加することによる,ユーザのモチベーション維持効果を検証を行った.本稿の貢献は次の2点にまとめられる.(1)用例評価のモチベーション維持支援システムに対し,定期的に機能を追加することはシステムを利用するきっかけになり,モチベーション維持の可能性があることを示した.(2)「自分の成果を可視化する」機能は,ユーザのモチベーション維持に一定の効果を示した.

5C-2 (時間: 10:25 - 10:50)
題名WebNグラムを用いたオンライン翻訳リペア手法の提案
著者*市村 哲, 松浦 純樹 (東京工科大学)
Pagepp. 844 - 851
Keyword翻訳サービス, 日本語入力, Webサービス
Abstract近年,電子メールや掲示板,チャットなどにおいて,母国語以外の他言語を用いてコミュニケーションをする機会が増加しており,インターネットユーザーの間では,母国語を他言語に機械翻訳するために翻訳サイトを利用することが一般化しつつある.しかしながら,機械翻訳の翻訳精度には限界があるため,一度で実用的な翻訳結果を得ることは難しいという問題がある.この問題に対して,折り返し翻訳が有効であることが知られている.本研究では,オンライン翻訳結果と折り返し翻訳結果を表示する日本語入力システムを開発した.WebNグラムを利用し,オンライン類語辞書サービスから取得した類語の提示順序を最適化することで,翻訳リペアの手間の低減,および,機械翻訳の品質向上を可能とした.日本語入力時に,入力した日本語の類語とその類語の使用頻度を表示し,より良い翻訳結果を使用者が選択できるようになっている.

5C-3 (時間: 10:50 - 11:15)
題名折り返し翻訳を用いた高精度なコミュニケーションのための複数翻訳機を用いた精度不一致検出サービスの提案
著者宮部 真衣 (東京大学知の構造化センター), *吉野 孝 (和歌山大学システム工学部)
Pagepp. 852 - 857
Keyword折り返し翻訳, 機械翻訳, 多言語間コミュニケーション
Abstract機械翻訳を介したコミュニケーションでは,翻訳精度が低い場合,十分な相互理解ができない可能性が高い.現在,母語のみを用いて自分の発言がどのように伝わっているのかを把握するための手法として,折り返し翻訳が用いられている.対象言語翻訳文と折り返し翻訳文の精度の同等性に関する検証を行った結果,対象言語翻訳文と折り返し翻訳文の精度不一致が発生するケースが見られた.特に対象言語翻訳文の精度が低いにもかかわらず折り返し翻訳翻訳文の精度が高い場合,大きな問題となる.そこで本研究では,複数翻訳機を利用した精度不一致の検出手法について検討を行う.本稿では,提案手法による精度不一致の検出可能性について検証する.

5C-4 (時間: 11:15 - 11:40)
題名複数作業者に対応した遠隔地間作業指示支援システムSPRInTx
著者*阪本 敦哉, 鈴木 直義, 湯瀬 裕昭, 渡邉 貴之 (静岡県立大学大学院経営情報学研究科)
Pagepp. 858 - 864
Keyword遠隔教育, マルチメディアシステム, 電子会議, 応用・社会システム, 実世界指向インタフェース
Abstract著者らは,これまでにスマートフォンを用いた遠隔地間作業指示支援システム「SPRInT」を開発し,評価実験を実施済みである.その結果,システムを使用することによって作業時間が短縮され,システムの有効性を確認した.ここで,「SPRInT」は単独作業者に対し作業指示を支援するシステムとなっていた.一方,同種の製品を大量に組み立てるような作業の場合には,作業時間の短縮化のため一名ではなく複数の作業者で同時並行的に作業を行うこともある.このような場合に,遠隔地から作業指示を行うためには,複数作業者へ対応した支援システムを用いる必要がある. 本研究では,「SPRInT」を複数作業者への作業指示に拡張したシステム「SPRInTx」を開発した.開発したシステムを用いて評価実験を行い,作業者数が増加するにつれて作業効率や指導者への負担がどのように変化するのかについて考察した.


セッション 5D  センサネットワーク・データ収集
日時: 2011年7月7日(木) 10:00 - 11:15
部屋: パール
座長: 石原 進 (静岡大学)

5D-2 (時間: 10:00 - 10:25)
題名センサノードのバッファ残量予測を用いたロスの少ないデータ収集プロトコルの提案
著者稲垣 彰祐, 森 駿介, *梅津 高朗, 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 865 - 870
Keywordセンサーネットワーク, 情報収集, アドホック通信
Abstract環境のモニタリングを目的とするセンサネットワークでは,各センサが収集した情報を特定のシンクノードまで送り届ける必要がある.その際に,監視対象の事象によっては局所的に時間当たりに発生するデータ量が変動する場合があり,パケットロスや輻輳の影響で,得られたすべてのデータを転送しきれずにその一部が失われてしまう可能性がある.本稿では,このような環境下において,各ノードに備えられたバッファの空き容量の推移を見積もり,利用効率改善を試みることで失われるデータ量を最小化できるような情報収集プロトコルを提案する.

5D-3 (時間: 10:25 - 10:50)
題名無線センサネットワークにおけるデータ集約方式に関する考察
著者*河合 佑介, 李 烏雲格日楽 (静岡大学 情報学部), 木谷 友哉 (静岡大学 創造科学技術大学院), 萬代 雅希 (上智大学 理工学部), 渡辺 尚 (静岡大学 情報学部)
Pagepp. 871 - 877
Keyword無線センサネットワーク, データ集約, 省電力化, 遅延削減
Abstract近年,無線通信機能とセンサを備えた多数の端末を観測エリアに配置して観測情報の収集を行う無線センサネットワーク(WSN)が注目されている. WSNは複数の端末でマルチホップ通信を用いており,基地局に近いほど特に通信が集中するため,バッテリが早期枯渇して基地局へ無線通信を行うことができなくなり,ネットワーク寿命が尽きる問題がある. この問題の解決策として,省電力化の手法としてデータ集約が提案されている. これは,パケットを中継する際に複数のパケットを1つに集約することにより,データ量を削減する手法である. データ集約は省電力化を達成するが,中継ノードでの待ち時間が大きくなり,遅延が増加する問題が生じる. 本稿では,中継ノードでの集約待ち時間に上限をつける方式を提案し,計算機シミュレーションにより遅延を抑えつつ省電力化を実現可能であることを示す.

5D-4 (時間: 10:50 - 11:15)
題名無線センサネットワークにおけるモバイルシンクとの接続状況に基づくデータ転送先の決定法について
著者*山本 彩奈, 近藤 真也, 神崎 映光, 原 隆浩, 西尾 章治郎 (大阪大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 878 - 885
Keyword無線センサネットワーク, モバイルシンク, データ転送
Abstract本稿では,無線センサネットワークにおいて,センシング対象となる領域内を自由に移動する多数のモバイルシンクが存在する環境下で,効率的なデータ収集を実現するデータ転送先決定手法を提案する.提案手法では,各センサが,モバイルシンクが発信するビーコンの受信回数に基づき,自身とモバイルシンクとの接続状況を把握する.また,接続状況に関する情報を周辺のセンサと共有し,これを基に,モバイルシンクと直接通信できないセンサがデータ転送先を決定する.


セッション 5E  モバイルコンピューティング
日時: 2011年7月7日(木) 10:00 - 11:40
部屋: ルビー
座長: 内藤 克浩 (三重大学)

5E-1 (時間: 10:00 - 10:25)
題名携帯端末向けプライバシ保護型操作履歴ミドルウェアの設計と実装
著者*太田 賢, 木南 克規, 中川 智尋, 土井 千章, 稲村 浩 (NTTドコモ 先進技術研究所)
Pagepp. 886 - 893
Keyword操作履歴, プライバシ保護, Android, 携帯端末, コンテキスト
Abstract携帯端末の多様な操作履歴データを活用するためのミドルウェア向けに、携帯端末のリソース制約に対応した2つのプライバシ保護方式を提案する。第一に、操作データの収集を必要最小限に維持するため、オンデマンド収集方式は複数アプリケーションからの収集の開始・停止・制限の要求に基づき、必要最小限の収集すべき操作種別の集合と保存期間を動的に決定し,収集制御とデータ消去を行う.さらに時空間ベースの収集ルールを利用した自動収集制御により、収集期間や頻度を限定し、プライバシ保護の向上とリソース消費削減をはかる.第二に、選択的暗号化方式は性能とセキュリティのバランスのため、操作履歴データベースの特定フィールドを部分的に暗号化する手段を提供する。性能評価の結果、ユーザ操作や端末状態の操作データ収集のオーバヘッドは小さいが、センサデータ収集のリソース消費は大きく、オンデマンド収集方式によるリソース消費削減が適用できることが分かった。また、選択的暗号化方式の操作データ記録における暗号化オーバヘッドは26ミリ秒以下に収まったが、クエリ時間は暗号化フィールドを参照する場合に実行される復号処理量の影響が大きいことが分かった.

5E-2 (時間: 10:25 - 10:50)
題名複数端末の協調による自動的な設定切り換え手法
著者*長堀 哲 (九州大学大学院システム情報科学府), 荒川 豊, 田頭 茂明, 福田 晃 (九州大学大学院システム情報科学研究院)
Pagepp. 894 - 900
Keywordコンテキストアウェア, 協調
Abstract携帯電話の普及に伴い,その利用マナーに関して敏感な社会になっている. 例えば,電車に乗車中では携帯電話の電源を切ることが推奨されている. また,映画館や会議中はマナーモードにしておくべきである. 一方で,家や歩行中,鞄の中に携帯電話がある場合は音を鳴らすモードにして携帯電話からの通知を聞き逃すことを防ぎたい. そこで,こうした端末の設定を自動的かつ適切に切り換える手法が求められている. 従来では,位置情報を用いることによりモードの自動切り換えが考えられている. しかし,これはモード切り換えの場所をあらかじめ登録しておく必要があり,未知の場所には対応できない. そのため,本研究では,周囲の端末で協調を行うことにより,自動的なモード切り換え手法を提案する. 提案システムでは,端末の位置情報や機器情報から周囲の端末を認知してそれらの端末間でモード情報を共有し,マナーモードの割合から自身のモードを判定する. 本論文では,この提案手法のシステム設計を行い,協調によるモード切り換えの簡単なプロトタイプを作成し,評価実験と考察を行った.

5E-3 (時間: 10:50 - 11:15)
題名片手用キーボードのための打鍵間隔を用いた入力単語推定手法
著者*片山 拓也 (神戸大学大学院工学研究科), 村尾 和哉 (神戸大学大学院工学研究科/日本学術振興会特別研究員PD), 寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科)
Pagepp. 901 - 908
Keywordキーボード, 文字入力, 入力単語推定, ウェアラブルコンピューティング, 打鍵間隔
Abstract近年のコンピュータ小型化に伴い,ウェアラブルコンピューティングに関する注目が高まっている.ウェアラブルコンピューティング環境では,携帯性や装着性の観点から小型の入出力デバイスが望まれる.一般に,コンピュータへの入力デバイスとしてはキーボードが広く普及しており,多くのユーザがキーボードの入力に慣れ親しんでいる.しかし,ウェアラブルコンピューティングのためのキーボードの単純な小型化は,キータッチのしやすさなどのユーザビリティに影響をあたえるので限度がある.そこで本研究では,ユーザが既に体得しているキーボード入力の能力を活かすために,既存のキー配列をそのままにしながらキーボードを左右に分割し,どちらか一方のみを装着して用いる手法を提案する.提案手法では,単語の切れ目毎にキーボード半分の打鍵情報から入力単語を推測する.提案手法を用いることで,従来のキーサイズと入力動作を最大限に保ったままキーボードの大きさを半減できる.

5E-4 (時間: 11:15 - 11:40)
題名条件付きユーザ参加型センサネットワークにおける効率的なユーザ選択手法の提案
著者*石塚 宏紀, 岩井 将行 (東京大学 生産技術研究所), 戸辺 義人 (東京電機大学 未来科学部), 瀬崎 薫 (東京大学 空間情報科学研究センター)
Pagepp. 909 - 914
Keywordモバイルコンピューティング, センサネットワーク, ユビキタスコンピューティング
Abstract携帯電話の発展に伴って,街を往来する人々の携帯電話からセンサデータを収集す るユーザ参加型センサネットワークの研究が行われている.ユーザ参加型センサネッ トワークの性能は,センサネットワーク管理者の複雑な要求に応えうる参加者の選択 に左右される.既存の参加者選択手法は,管理者が指定したデータ収集領域内で活動 する候補者の行動を分析することで最終的に参加者を選出する.しかしながら,候補 者の携帯電話を利用した継続的な行動分析は,端末の電池を著しく浪費するため現実 的ではない.そこで我々は,候補者が日常的に利用しているソーシャルメディアによっ て行動分析を行い,さらい投稿内容から日常的な観測習慣を推測することで参加者を 効率的に選択可能なプラットフォーム KEIAN を提案する.本論文は,KEIAN のシ ステム設計とそのプロトタイプ実装について詳しく述べる.


セッション 5F  屋内位置推定(2)
日時: 2011年7月7日(木) 10:00 - 11:15
部屋: ダイヤモンド
座長: 西尾 信彦 (立命館大学)

5F-1 (時間: 10:00 - 10:25)
題名超音波センサを用いた屋内測位システムにおける測位エリア拡大の検討
著者*羽田 昂史, 須永 光, 秋山 征己 (神奈川工科大学 情報工学専攻), 五百蔵 重典, 田中 博 (神奈川工科大学 情報工学科)
Pagepp. 915 - 920
Keyword超音波, 位置検出, 逆GPS, 屋内測位
Abstract我々は,屋内環境での人や移動体の測位という観点で,100mm程度の精度を要求条件とし,超音波を用いた測位システムについて検討している.超音波を利用する意義として,超音波の方が電波を用いる方式に比べて超音波の伝搬時間差が大きくなるため,マイコンでのマルチパスの影響除去が容易であるということが挙げられる.他にも電波法の制約を受けないという利点がある. 本研究では,より広域での測位を効率的に行うため,受信センサの設置間隔を広げる必要がある.そこで,1つの受信センサで超音波を受信できる領域を拡大することが望ましい.1つの受信センサで超音波を受信できる範囲を広げるため,複数の受信センサを球状に配置した物を1つの受信センサと構成することで,受信センサの視野角を拡大し受信エリアの広域化を図った.この球状に配置したセンサによる受信エリアの拡大の効果を実験的に検証し,設置間隔を求めた.また,球状に配置したセンサを用いた場合での測位精度検証実験を行い,球状センサが測位精度に劣化を与えないことを確認した.

5F-2 (時間: 10:25 - 10:50)
題名スマートフォンを用いた屋内位置の推定と歩行ナビゲーションシステム
著者*安齋 恵一 (東京工科大学大学院 バイオ・情報メディア研究科 コンピュータサイエンス専攻), 岡島 匠吾 (東京工科大学 コンピュータサイエンス学部), 坪川 宏 (東京工科大学大学院 バイオ・情報メディア研究科 コンピュータサイエンス専攻)
Pagepp. 921 - 927
Keyword屋内位置推定, スマートフォン

5F-3 (時間: 10:50 - 11:15)
題名照度のフィンガープリンティングとアクティブ照明制御に基づく屋内位置推定手法の提案
著者*坂本 一樹, 孫 為華 (奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科), 柴田 直樹 (滋賀大学), 安本 慶一, 伊藤 実 (奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科)
Pagepp. 928 - 935
Keyword屋内位置推定, 照度センサー, フィンガープリンティング
Abstract本稿では,照度センサのフィンガープリンティングに基づいた屋内向け位置推定手法を提案する.屋内では,照明装置が対称に設置されていることが多いため,近い照度を有するエリアが複数存在する場合が多い.そのため,1 つの照明点灯パターンで照度を計測するだけでは,正確な位置推定ができない.そこで,照明点灯パターンを短い時間変化させることで,照度の変化を生じさせ,変化後の照度から推定位置を絞り込むアプローチをとる.その際,ユーザの位置推定までにかかる照明点灯パターン変更回数が最も少なくなるようなアルゴリズムを提案する.一般に,照明装置がn個存在する場合2n通りの照明点灯パターンが存在し,それら全てに対しフィンープリントデータベースを作成するのは非常にコストが大きい.そのため,屋内空間における照明装置の位置,種類,強度と各地点への距離から,その地点での照度を算出するモデルを実測値に基づき構築する.本手法を,蛍光灯が3つ設置してある部屋に適用した結果,平均誤差約0.2m で位置を推定できた.


セッション 5G  ユビキタスコンピューティング(2)
日時: 2011年7月7日(木) 10:00 - 11:40
部屋: オパール
座長: 川原 圭博 (東京大学)

5G-1 (時間: 10:00 - 10:25)
題名非常時においてもメッセージングサービスを安定提供するためのアカウント提供・管理方式
著者*田坂 和之, 今井 尚樹, 吉原 貴仁 (株式会社KDDI研究所/ユビキタスネットワークグループ)
Pagepp. 936 - 945
Keywordメッセージサービス, 非常時通信, アカウント提供・管理
Abstract地震などの非常時,メールやWEB伝言サービスなどのメッセージングサービスによる情報収集や情報共有が重要となる.一方,非常時では通信回線の輻輳や切断,インターネット上のサーバの処理負荷の増加により,ユーザはメッセージングサービスを利用するためのアカウントの取得やメッセージングサービスを利用することが困難となる.本論文では,インターネット上のサーバと連携してアカウントを提供・管理する非常サーバを避難場所などに分散配置するとともに,同場所にて非常サーバの起動・停止を管理し,避難場所から通常サーバへの通信経路を確保するモバイルルータを導入することで,メッセージングサービスを安定提供するアカウント提供・管理方式を提案する.さらに,提案方式に基づくプロトタイプシステムの実装概要とその評価について述べる.

5G-2 (時間: 10:25 - 10:50)
題名着席時における姿勢変更動作を用いるインタラクション手法
著者*石山 英貴, 高橋 伸, 田中 二郎 (筑波大学 システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻)
Pagepp. 946 - 956
Keywordイス, 圧力センサ, 姿勢認識, 体感操作, 入力デバイス
Abstractデスクトップパソコンを利用する際にはイスに座ることが一般的である.そのため着席者の動作や状態は自然にコンピュータ操作に利用することができると考えられる.しかしイスに関する研究のほとんどは着席時の静的な着席状態や無意識の姿勢変更を利用するものとなっており,能動的な動作を操作に用いるものとはなっていない.そこで本研究では,着席時の意識的な姿勢変更動作を用いてインタラクションを行う手法を開発した.姿勢変更動作を用いることにより,コンピュータ操作の補助を行えたり,ゲームなどで体感操作を行うなどのエンターテイメントとしての利用も考えられる. 本研究ではイスの座部の圧力を測定するシートを作成し,それを用いて姿勢変更動作を認識して利用する手法を開発した.また,本手法の利用例を示すためにいくつかのアプリケーションを作成し,更に姿勢変更動作を操作に用いることの有用性を調査する実験を行った.

5G-3 (時間: 10:50 - 11:15)
題名まばたきによる筋電位変化を用いた入力インタフェースの実現性の検討
著者*加藤 正樹 (神奈川工科大学大学院 工学研究科 情報工学専攻), 関 陽海 (神奈川工科大学 情報学部 情報工学科), 岡村 将志 (神奈川工科大学大学院 工学研究科 情報工学専攻), 五百蔵 重典, 田中 博 (神奈川工科大学 情報学部 情報工学科)
Pagepp. 957 - 964
Keyword生体信号, 筋電位, 入力インタフェース, 脳波センサ, DPマッチング
Abstract我々は,四肢の動きが困難な状態でもまばたきができることに着目し,まばたきによる筋電位変化を用いた入力インタフェースの実現を目指している.その中で,市販品の比較的低価格で提供されている脳波センサを利用してまばたきによる筋電位変化を取得できることに着目した.本研究ではこの脳波センサを用いてまばたきを入力信号として利用するための検討を行った.具体的には,意識的な眼瞼の閉開動作による信号パターンの生成のための開始判断と,意識的なまばたきによる信号パターンの生成について検討した.さらに,生成した信号パターンの認識結果を確認し,入力信号として確定するための確認操作について検討した結果を述べる.

5G-4 (時間: 11:15 - 11:40)
題名アマチュアモータースポーツにおける情報共有コミュニケーションの評価
著者*根本 貴弘, 仲倉 利浩, 杉浦 一徳 (慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)
Pagepp. 965 - 977
Keyword実空間ネットワーク, 遠隔コミュニケーション, リアルタイムコミュニケーション, インターネットカー, 情報共有テレメトリー
Abstract本研究では,ネットワーク技術を用いることにより,アマチュアモーターレースイベントで再現可能な,二者間のリアルタイム情報共有コミュニケーションを実現することが出来るネットワーク環境構築及び,その環境を活用したコミュニケーションの実現を目的とする. 本研究が提案するネットワーク環境では,ドライバーやピットクルーが持っている情報を即時共有を可能とする.加えて,共有する情報の収集にセンサーを用いることや車内及びピットルームに設置したPCで直接コミュニケーションをとることで,レース参加者の作業を軽減する.本研究では提案する環境を活用したコミュニケーションの有効性を評価するために,実際のアマチュアモーターレースイベントに参加したチームに本システムを利用してもらうことで評価実験を行った.評価実験を行った結果,本研究が提案するネットワーク環境を活用したコミュニケーションでは既存のコミュニケーション方法よりレース参加者の要求を満たしていることが明らかになった.


セッション 5H  ディジタルフォレンジック
日時: 2011年7月7日(木) 10:00 - 11:40
部屋: アメジスト
座長: 高田 豊雄 (岩手県立大学)

5H-1 (時間: 10:00 - 10:25)
題名MANETにおける信頼性を考慮した証拠収集手法の提案
著者*三浦 愛美, 中村 嘉隆, 白石 陽, 高橋 修 (公立はこだて未来大学システム情報科学部)
Pagepp. 978 - 986
Keywordディジタルフォレンジック, MANET, セキュリティインシデント
Abstract近年,携帯端末同士を無線で接続することによりネットワークを構築するMANET(Mobile Ad-hoc Network)と呼ばれる技術に関する研究が活発化している.MANETの利用にはインフラストラクチャの構築が不要なため,災害現場や海上,上空等での利用も期待されている.しかし,不特定多数のノードから構成されるMANETにはセキュリティインシデントが多数存在している.一般的に,このような問題の解決手法では誤検出等による個々の端末への影響は考慮されていない場合が多い.そのため,正常なノードであっても通信を制限されるなどといった不当な扱いを受ける可能性がある.このようなえん罪の証明を行うため,本研究ではログ等の電子的記録を収集・分析し,その法的な証拠性を明らかにするディジタルフォレンジックの技術に着目した.この技術を利用し,インシデント検出時に各ノードが自身の行動に関する証拠を収集するシステムを提案した.

5H-2 (時間: 10:25 - 10:50)
題名解析優先度を考慮した情報追跡ログ解析作業の迅速化
著者*小崎 真寛, 西岡 千文 (慶應義塾大学院理工学研究科), 岡田 謙一 (慶應義塾大学理工学部)
Pagepp. 987 - 993
Keywordセキュリティ, デジタル・フォレンジック, 情報視覚化
Abstract情報漏洩対策として企業等に導入される一般的な市販ツールでは,企業内のクライアントPCを監視した際の結果はログとして取得・保存され,このログを解析することで漏洩源の特定や事後対応が可能となる.万が一情報漏洩インシデントが発生した際,このログ解析作業を早急に行なうことは極めて重要である.素早く漏洩原因を特定することで被害の拡大を防ぎ,関連組織へ即座に報告・対応することは会社の信用失墜をできるだけ防ぐことが可能であるためである.従来,ログ解析を迅速化するためのログ解析支援としては解析者に対してテキスト形式でログを提示する手法が主流であった.それに対して,本研究ではログの各行に対してアルゴリズム化された手法で解析優先度を付与し,この解析優先度を解析者に対して視覚的な提示を行うことで解析を支援する.本手法によって機密情報を含んでいる確率が大きいログデータは視覚的に目立つように明るく大きく提示され,逆に機密情報を含んでいる確率の小さいログデータは目立たないように暗く小さく表示される.本論文では,評価として,組織内での具体的な業務をシミュレーションし作成したログを用いた評価実験を行うことで,解析優先度を付与することによって解析を迅速化できることを示す.

5H-3 (時間: 10:50 - 11:15)
題名Android携帯を用いた証拠保全作業支援アプリケーションの開発
著者*高橋 渉, 佐々木 良一 (東京電機大学大学院未来科学研究科), 上原 哲太郎 (京都大学学術情報メディアセンター)
Pagepp. 994 - 1001
Keywordセキュリティ, デジタルフォレンジック, 証拠保全, Android, ガイドライン
Abstract社会が情報通信技術に深く依存するとともに,個人や組織の間で様々なレベルの紛争が発生する中で,電磁的記録の証拠保全及び調査・分析を適切に行うための技術であるデジタルフォレンジックの必要性が高まっている.そのデジタルフォレンジックに関連した作業として,コンピュータセンターの担当者などによる初動時の電磁的証拠の保全の手続きがあるが正しく行動するのは容易ではない.そのため,デジタルフォレンジック研究会では,「証拠保全ガイドライン」を作成した.しかし,このガイドラインは量が多いため,緊急時に証拠保全を必要とする作業者が適切に対応するのは容易ではない.そこで,証拠保全作業者の実施すべき項目をAndroid端末を用いてガイドできるようにするプログラムを開発することとした.その際,プログラム作成の手間を低減するとともに,ガイドライン作成者のガイド作成作業を容易にするため,PC上で指定の様式に従ってガイドラインを記述するとAndroid端末上のプログラムが自動的に作成できる機能もあわせて開発した.

5H-4 (時間: 11:15 - 11:40)
題名階層型タイムスタンプサービスとTPMによる時刻保証方式
著者*掛井 将平 (岐阜大学), 脇田 知彦 (名古屋工業大学), 毛利 公美 (岐阜大学), 白石 善明 (名古屋工業大学), 野口 亮司 (豊通シスコム)
Pagepp. 1002 - 1015
Keywordタイムスタンプ, TPM
Abstractタイムスタンプサービスとは,電子データがある時刻において存在し,それ以降改ざんされていないことをTSA(Time Stamp Authority)により保証するサービスである.時刻保証要求者は時刻保証が必要になる度にTSAに要求を出さなければならない.一般的に外部に設置されているTSAに処理が集中する従来の二者間モデルでは大量のデータに対する時刻保証は容易ではない.また,端末がオフライン中の時刻保証も困難である.時刻保証を要求した事実を外部に秘匿しておきたい場合もある. 本稿では,まず,TSAの負荷分散を目的としたタイムスタンプサービスの二種類のTSAによるモデルを提案し,その安全性について議論する.そして,そのモデルに基づいた,スケーラブルな時刻保証,端末がオフライン中の時刻保証,時刻保証事実の外部秘匿の3点を目的とした端末内での時刻保証を実現するTPMを用いた一方式を提案し,安全性を評価する.


セッション 6A  統一テーマセッション-セキュリティ-
日時: 2011年7月7日(木) 16:00 - 17:20
部屋: サファイア
座長: 菊池 浩明 (東海大学)

6A-1 (時間: 16:00 - 16:30)
題名(招待講演) 岩手震災IT支援プロジェクトの活動の紹介と災害コミュニケーションの課題
著者*村山 優子 (岩手県立大学)
Pagep. 1016
Keyword災害コミュニケーション, リスクコミュニケーション, トラスト
Abstract本講演では,東日本大震災の復旧や復興のため,岩手県におけるIT支援プロジェクトを紹介し,その活動において経験的に得られた災害コミュニケーションの課題を考える.震災から10日過ぎてから始めたIT支援活動では,安否情報提供や,ライフライン情報の視覚化等の情報提供に加え,ネットワーク接続支援や,IT機器提供を行ってきた.これらの活動において,被災地の方々,支援する組織や人々の間での様々なコミュニケーションが必要であり,今回の実践的な経験で得た課題と,今後の災害時の支援のあり方を考えたい

6A-3 (時間: 16:30 - 16:55)
題名ブログにおける本人・他人氏名情報抽出方式
著者*岩下 透 (法政大学大学院 工学研究科 情報電子工学専攻), 金井 敦 (法政大学大学院)
Pagepp. 1017 - 1022
Keywordブログ, 個人情報, セキュリティ
Abstract近年, インターネットにおいて様々なサービスが提供されており, ウェブサービス事業者から無料アカウントを取得して, 個人単位でウェブページを管理・運用できる. 気軽に情報を発信できるブログにおいては, 個人情報が掲載されている場合があり, こういった個人情報は悪用されることや, その他様々な用途に使用できると考えられるが, ブログ文章に掲載された個人情報を解析する技術はまだ確立されていない. そこで個人情報の中でも重要と考えられる氏名に着目し, ブログにおける氏名情報前後の文字列パターンを利用して氏名情報を解析する判別ブロック解析モデルを利用した氏名情報抽出方式を提案した. 本稿では実際のブログからサンプルを収集して, 先に提案した判別ブロック解析で使用するパターンテーブルを, サンプルを用いて決定し, 新たに方式の評価を行った.

6A-4 (時間: 16:55 - 17:20)
題名クローキング広告の置き換えによる マルウェア対策手法の提案
著者*前田 浩 (東京工科大学コンピュータサイエンス学部), 並木 孝博 (ピーシーデポコーポレーション), 宇田 隆哉 (東京工科大学コンピュータサイエンス学部)
Pagepp. 1023 - 1028
Keywordクローキング, マルウェア
Abstract近年,クローキングによるWebページの隠蔽や偽装が多く行われている.この手法を用いてWebサイトにマルウェアを仕掛けることや,広告のクローキングを装ってマルウェアを送り込むことで,ユーザに被害を与えるなどといった攻撃が問題となっている.このようなマルウェアの被害を防ぐために,様々な研究が行われている.しかし,既存の手法では第三者のサービスを利用するためにプライバシーの問題が挙げられる.また,クローキング部分のコンテンツを表示させないといった対策により,ページレイアウトに問題がでてしまうことが挙げられている.そこで,本稿ではHTMLで「広告のクローキング」が行われている部分を検出し,ページレイアウトに影響を与えないように該当コンテンツを置き換える手法について提案する.それにより,クローキング広告を装ったマルウェアの対策を行う.


セッション 6B  マルチメディアシステム
日時: 2011年7月7日(木) 16:00 - 17:40
部屋: トパーズ
座長: 塚本 昌彦 (神戸大学)

6B-1 (時間: 16:00 - 16:25)
題名観光案内を題材とした情報弱者のためのユーザインタフェースの実装
著者*稲永 真一 (福岡工業大学大学院 情報工学部 情報工学専攻 杉田研究室), 杉田 薫 (福岡工業大学), 岡 哲史 (日本大学), 横田 将生 (福岡工業大学)
Pagepp. 1029 - 1034
Keywordデジタルデバイド, ユニバーサルマルチメディアアクセス, ユーザインタフェーススイッチング, ユーザインタフェース
Abstract近年、インターネットやWebの普及に伴い、コンピュータ上では様々な組み合わせたマルチメディア情報が利用されている。一方、その利用者は子供から老人まで広がり、利用者の能力や情報端末の性能、ネットワーク特性の違いからデジタルデバイドが重要な問題となってきている。 本研究では、デジタルデバイドの解消を目指し、ユニバーサルマルチメディアアクセスの概念をサポートするためのユーザインタフェーススイッチングを提案しており、利用者のコンピュータスキルやコンピュータの性能に合わせたユーザインタフェースの提供を目的としている。 本研究で提案するユニバーサルマルチメディアアクセスは,従来の「いつでも」「どこでも」を実現する概念に加えて,新たに「だれでも」を含むユニバーサルアクセスを実現するために,利用者の能力や特性に着目し,3つの利用環境の違い(利用者の能力,情報端末の性能,ネットワーク特性)を考慮してマルチメディア情報を提供するための概念として整理し,定義したものである。 我々が提案するユニバーサルマルチメディアアクセスは、3つのスイッチング機能(ユーザインタフェーススイッチング,メディアスイッチング,QoS制御)を選択的に実行することで利用環境に応じたマルチメディア情報を提供する。 ユーザインタフェーススイッチングとは利用者の言語能力やコンピュータの熟練度、情報端末の性能に応じたユーザインタフェースを提供する機能である。 (U1) 言語能力 文章表現 (U2) コンピュータの熟練度 UIの種類、注釈の有無 (U3) 情報端末の表示サイズ メディアサイズ,文字サイズ、メディア数,文字数 (U1)は言語能力のレベルが低い場合,簡素な文章表現を提供し,言語能力がない場合に文章の変わりに音声や画像,動画が提供されるように設定される。同様に(U2)はコンピュータの熟練度に関しても,コンピュータの熟練度のレベルに応じて提供されるUIの種類や,注釈の有無が変更される。また,これらとは別に身体能力の違いによって操作方法と表示方法を変更する。 本研究で提供されるユーザインタフェースは、まず利用者の操作スキルに合わせた放送型、操作型、検索型の3つの機能に分類される。さらに3つの機能に対し、それぞれ動画、画像・テキスト、テキスト、アスキーアートの4種類のメディアが提供される。各ユーザインタフェースの機能の特徴を以下に示す。 (IM1-1)放送型−アスキーアート(AA) アプリケーションが起動されると、動画を文字や記号に変換されたテキスト形式の動画が自動的に再生される。利用者は再生中に操作できない。 (IM1-2)放送型−テキスト アプリケーションが起動されると、テキスト形式の動画が自動的に再生される。 (IM1-3)放送型−画像・テキスト アプリケーションが起動されると、画像が表示されテキストで説明するという動画が自動的に再生される (IM1-4)放送型−動画 アプリケーションが起動されると、動画が自動的に再生される (IM2-1)選択型−アスキーアート(AA) アプリケーションが起動されると、文字や記号で表現された写真とテキストが表示され、利用者は項目から知りたい情報を選択する。 (IM2-2)選択型−テキスト アプリケーションが起動されると、テキストで項目が表示され、利用者は項目から知りたい情報を選択する。 (IM2-3)選択型−テキスト・画像 アプリケーションが起動されると、利用者は項目から知りたい情報を選択する。すると、画像とテキストによる説明が表示される。 (IM2-4)選択型−動画 アプリケーションが起動されると、動画の1シーンが表示され、見たい動画を選択すると、その動画が流れる。動画の再生中でも、最初のメニューに戻るなどの操作が可能である。 (IM1-3)検索型−AA(アスキーアート) 検索型−AAに、検索機能を追加したものである。知りたい情報を検索すると文字や記号で表現された写真とテキストが表示される。 (IM3-2)検索型−テキスト 選択型−テキストに、検索機能を追加したものである。知りたい情報を検索するとテキストが表示される。 (IM3-3) 検索型−テキスト・画像 選択型−テキスト・画像に、検索機能を追加したものである。知りたい情報を検索すると画像とテキストが表示される。 (IM3-4)検索型−動画 選択型−動画に、検索機能を追加したものである。知りたい情報を検索すると、その動画が流れる。 今回、鹿児島県の景勝地の動画を撮影し、観光案内のコンテンツを構築した。このコンテンツは景勝地に関する各場所1分前後のプロモーション動画をもとに、FLASHにより実装した。 今後の課題として、実装したインタフェースとスイッチング機能の評価、パソコン以外の情報端末のサポートが挙げられる。また、コンピュータの操作スキルと再生時間以外の要素を含めたユーザインタフェースと新たなスイッチング機能の検討が挙げられる。

6B-2 (時間: 16:25 - 16:50)
題名プログラムコーディング過程を記録した動画教材の作成作業を支援するインタフェース
著者*梶並 知記, 安田 光, 井上 亮文, 市村 哲 (東京工科大学)
Pagepp. 1035 - 1042
Keyword教育支援, プログラミング支援, ユーザインタフェース, 動画教材作成, マルチメディアWebサービス
Abstract本稿では,プログラミング講義において,教授者のプログラムコーディング過程を記録した動画教材の作成作業を支援するインタフェース「ProgRec」を提案する.プログラミング教育では,学習者が教授者のコーディング技術を参考にすることの有効性が知られており,また動画教材は,学習者の学習支援に有効である.しかしながら,教授者にとって動画教材の作成は負担が大きいという問題がある.本稿で提案するシステムは,教授者のコーディング過程をキー入力に応じて静止画で記録し,それを結合することで動画を生成するが,タイプミスなどによって生じる不要な静止画を自動的に削除し,冗長な動画の生成を防ぐ.また,コーディング中に随時短い解説(コメント)の挿入を可能にすることで,コーディング後に改めて動画編集作業を行う必要がないほか,コーディングから動画作成まで,他のシステムを一切使わずに行える.被験者に提案システムを用いた動画作成と従来システムを用いた動画作成を行ってもらう,動画作成作業の負担の少なさについて検証する実験行った結果,提案システムを用いることで,従来手法と比較して容易に動画教材の作成が可能なことを示す.

6B-3 (時間: 16:50 - 17:15)
題名超解像技術による画像拡大の検討
著者*厚木 七恵 (東京工科大学バイオ情報メディア研究科コンピュータサイエンス専攻), 永田 明徳 (東京工科大学)
Pagepp. 1043 - 1048
Keyword超解像, 画像処理
Abstract現在,表示機器の解像度が飛躍的に向上したため,大画面で表示すると画質が低下してしまうが,拡大しても画質が粗くならない拡大技術である超解像技術が研究されてきた.超解像技術とは,元の画像の高周波成分に関する情報を復元することで,画質の低下を防ぐ拡大技術である.本研究では,一定の速度で文字が移動し時間によって文字の位置や形も変わる映画のクレジットタイトルに絞り、映像を複数枚の画像ととらえ,画像から時間ごとに移動した同じ形の文字を複数個集めて画像にある同じ文字を重ね,超解像処理を行った.複数枚の超解像画像と従来の超解像画像のPSNR の値を比較し評価した結果,PSNR の値が高くなったため重複文字の超解像には効果があるとわかった.

6B-4 (時間: 17:15 - 17:40)
題名近傍の状況を反映するディスプレイ「リフレクトアド」の構成法
著者渡辺 浩志, *横山 正典, 木原 民雄 (NTTサイバーソリューション研究所)
Pagepp. 1049 - 1056
Keywordデジタルサイネージ, ディスプレイ, インタフェース
Abstractディスプレイの小型化と低価格化が進み,薄く小さい可搬型のディスプレイを多数配置して商空間を構成できるようになってきた.多数の小型ディスプレイを用いる場合,ディスプレイ1台当たりの影響範囲が小さくなり,売り場の商品をより意識した情報提示が必要となる.現実の売り場では,ある商品が売れ切れてしまった場合に違う商品を配置したり,売れ行きや季節を反映して商品の配置を変更したりするような調整が常に行われている.現状では,ディスプレイにどの商品のどのような情報を提示するかは人手によって設定されており,今後,この作業コストが増大していくことが予想される.ネットワークを利用してコンテンツの設定や更新ができれば,営業中に店員がディスプレイの位置を頻繁に変えたり,ディスプレイの数を増減したりすることが容易になる.本稿では,近傍の商品およびディスプレイの位置に応じた情報を,ネットワークを介して自動的に検索して提示するディスプレイ「リフレクトアド」を提案し,その構成法を明らかにした.


セッション 6C  ナビゲーションシステム
日時: 2011年7月7日(木) 16:00 - 17:40
部屋: エメラルド
座長: 梅津 高朗 (大阪大学)

6C-1 (時間: 16:00 - 16:25)
題名屋内環境モデル化と柔軟な歩行経路生成手法
著者*町田 直哉, 柳澤 政生, 戸川 望 (早稲田大学)
Pagepp. 1057 - 1064
Keywordナビゲーションシステム, 歩行者, 屋内環境, 経路探索, 嗜好判別
Abstract現在,移動通信網の発展や計算機の小型化・高性能化により携帯通信サービスが急激に成長して いる.携帯電話の多くはGPSを搭載しておりGPSを利用したサービスが発展し未知な場所において 周りの情報を得るための現在地を示す地図表示や,目的地への移動を補佐するナビゲーションシ ステムを利用することができる. しかしながらこのような携帯通信サービスで展開されている対 象は屋外環境が主である.屋内環境である駅などは改装工事のため複雑化し,屋内ナビゲーショ ンシステムの必要性は高まっている.しかしながら屋内環境における歩行者向けナビゲーション というのは位置追跡システムが難しい点や屋外環境と異なり道路ネットワークが存在しない点が 問題となり停滞している.本稿では屋内空間を対象とした歩行者ナビゲーションシステムに関す るモデル化手法を示し,それを用いた柔軟な歩行経路生成手法を示す.屋内空間の障害物に対し 各頂点をノードとし各ノードから障害物を挟まない可視枝をリンクとしたモデルを構成しユーザ の嗜好の一つである階層移動手段の選択をDijkstra法の重みづけに反映させた探索を行う.提案 手法の有効性を示すため8種類のシミュレーション実験を実施し柔軟な歩行経路生成を示す.

6C-2 (時間: 16:25 - 16:50)
題名歩行者ナビゲーションのための屋内環境での空間認知
著者*杉岡 基行, 柳澤 政生, 戸川 望 (早稲田大学)
Pagepp. 1065 - 1079
Keyword歩行者ナビゲーション, 屋内環境, 空間認知, ヒューマン・エラー, アンケート調査
Abstract近年,大型ショッピングモールなどの屋内環境は巨大迷路のように複雑化し続ける一方,屋内環境での空間認知に関する研究は少なく,屋内環境特有の行動や思考が一般化されていない.本稿では,空間認知能力の低い歩行者がナビゲーションに基づき移動する際,道に迷ったり,不安やストレスを感じたりするという問題の原因を明確にする.まず,屋内及び屋外に対する既存研究の成果を整理する.既存研究の成果として,屋内における移動距離や移動時間の過大評価,曲がり角の誤った直角評価などが明らかとなった.ただし,屋外で通用する成果が屋内でも適用する保証はなく,正確性に欠けため,アンケート調査を実施した.アンケート調査によって得られたデータを性別や到着時間などの6 つの軸を利用し,統計的に分析することで,一般化された屋内に特有な空間認知情報を得る.性別という軸では,男性より女性の方が目安となる時間内に目的地へ早く到着することがわかる.また,到着時間という軸では,目安時間が10 分程度の場合,空間認知能力を測定する簡易テスト(SDQ-S) の低得点者は,平均得点者より26.9% 到着時間が早いことが統計的にわかる.データ分析によって得られたデータを用いることで,有用性の高い屋内ナビゲーションを設計可能となる.

6C-3 (時間: 16:50 - 17:15)
題名画像・GPS等のセンサ統合による屋内外視覚障害者歩行支援システムの評価
著者*湯瀬 裕昭, 石川 准, 青山 知靖 (静岡県立大学), 亀田 能成 (筑波大学), 青木 恭太, 村山 慎二郎 (宇都宮大学), 蔵田 武志, 興梠 正克, 石川 智也 (産業技術総合研究所)
Pagepp. 1080 - 1083
Keyword歩行支援システム, 視覚障害者, 評価
Abstract筆者らは、視覚障害者歩行支援システムの位置方位計測の精度向上、及び適用範囲の拡大を目指して、画像・GPS等のセンサ統合による日常利用可能な屋内外視覚障害者歩行支援システムの開発を行った。本論文では、筆者らが開発した屋内外視覚障害者歩行支援システムの概要と開発したシステムを評価するために行った実証実験とモニタ実験などについて報告する。

6C-4 (時間: 17:15 - 17:40)
題名通信および地図情報が不要なナビゲーションシステム
著者*五百蔵 重典 (神奈川工科大学 情報工学科)
Pagepp. 1084 - 1090
Keywordナビゲーションシステム, 2次元バーコード, 携帯電話, 地図情報不要, 通信不要
Abstract本研究では、クライアントが地図情報を持たず、かつ通信も必要としないナビゲーションシステムを提案する。本ナビゲーションシステムは従来の連続したナビゲーションシステムではなく、離散的なナビゲーションシステムである。離散的である代わりに、現在地の測位誤差が全くないシステムになっている。測位誤差が無いため、従来測位が難しかった屋内でのナビゲーションに適していると思われる。 本システムの実現の一形態として、タグとして2次元バーコード(以下、バーコード)を使用し、ナビゲーション装置としてカメラつき携帯電話を使用することができる。このような実現形態が可能なので以下のような利点を持っている。(1) 目的地に貼るバーコードは紙製なため安価に実現可能である、(2) ナビゲーション端末として現在ほとんどの人が持っているカメラつき携帯電話を利用することができるため特別なハードウェアを用意する必要がない、(3)ナビゲーションソフトは地図情報を持たないため、汎用的であり、ソフトの容量も非常に小さく、携帯電話にインストールすることもできる。


セッション 6D  eラーニング
日時: 2011年7月7日(木) 16:00 - 17:40
部屋: パール
座長: 吉野 孝 (和歌山大学)

6D-1 (時間: 16:00 - 16:25)
題名遠隔非同期Webユーザビリティ評価における評価者とユーザの差異
著者*中道 上 (南山大学), 山田 俊哉 (総合研究大学院大学), 木浦 幹雄 (キヤノン株式会社), 栗山 進 (株式会社ミツエーリンクス), 上野 秀剛 (奈良工業高等専門学校)
Pagepp. 1091 - 1096
Keyword視線, 可視化, ユーザビリティ
Abstract本研究では遠隔非同期Webユーザビリティ評価に向けて,ユーザとのやりとりが一切無い状態で,ユーザの主観評価とインタラクションデータのみを用いた評価者の評価の差異について調べた.ユーザの評価結果と評価者の評価結果を比較,分析した結果,評価者がユーザと同様の評価をつけることは難しいことがわかった.しかし,ユーザビリティ評価の専門家であれば被験者の評価結果と相関があり,過大評価していないことがわかった.

6D-2 (時間: 16:25 - 16:50)
題名Perl言語学習に脳波センサーを使った遠隔教育システ厶の試み
著者*吉田 幸二, 坂本 佑太, 佐藤 勇輝 (湘南工科大学 工学部情報工学科), 宮地 功 (岡山理科大学 総合情報学科), 山田 圀裕 (東海大学 情報メディア学科), 藤井 諭 (松江工業高等専門学校 情報工学科)
Pagepp. 1097 - 1102
Keyword遠隔教育, 脳波センサー, Prel言語, 協調学習, e-learning
Abstract私たちは,Perl言語を使用した自己学習システムを開発した.これまでは人間の状態を効果的に監視できる装置がなかった,しかし,近年,安価に脳波センサーを使って,人間の状態を監視し,その情報を効果的に分析して,人間にフィードバックできる脳波センサーが使えるようになってきた そして,このフィードバックシステムは,学生の集中力の状態ややる気の状態を計ることができる.また,効果的な情報を送受信することにより,学生のモチベーションを高めたり,やる気を醸成することができ,効果があることが判明したのでここに報告する.

6D-3 (時間: 16:50 - 17:15)
題名eラーニングにおける学習履歴情報の効果的な活用法
著者*田中 穩識, 納富 一宏 (神奈川工科大学大学院工学研究科)
Pagepp. 1103 - 1106
Keywordeラーニング, 授業支援, web, コース管理システム, データマイニング
Abstractインターネットの普及に伴い,CMS(Course Management System)やLMS(Learning Management System)に代表されるeラーニングシステムを用いた講義支援がさまざまな方法で試みられている.現在eラーニングシステムは多機能化が進み,1つのシステムに,科目管理やWeb上での学習などさまざまな機能が実装されている.しかし,こうした多機能化に伴い,システムの利用者はそのシステムの利用方法を理解・修得しなければ,有効な活用は困難である.本研究では,システムを容易に扱えるようにすることで,利用者への負担軽減を図ることが目的である.本稿では,教材配布機能と,学習者へのアドバイス機能の自動化を提案すると共に,利用者への負担軽減が可能であるかを検討・考察する.

6D-4 (時間: 17:15 - 17:40)
題名問題の出題パターンに着目した難易度推定方法に関する検討
著者*池田 信一 (創価大学大学院工学研究科), 高木 輝彦 (電気通信大学大学院情報システム学研究科), 高木 正則 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部), 勅使河原 可海 (創価大学大学院工学研究科)
Pagepp. 1107 - 1114
Keywordeテスティング, 項目反応理論, 難易度, 類似問題, 出題パターン
Abstract近年,web上で実施するテストである「eテスティング」が注目されている. eテスティングでは問題の難易度などの統計データを管理するアイテムバンクを用意することで,より幅広いテストの出題が可能となる.問題の難易度の定量化には,一般的に項目反応理論(IRT)が用いられ,IRTで問題の難易度を推定するためには,予め多くの学習者に問題を解答させる必要がある.しかし,アイテムバンク内のすべての問題を解答させることは困難であるため,解答履歴のない問題の難易度の推定が課題となる.そこで,我々は解答履歴のない問題の難易度の推定を目的とし,問題の出題パターンに着目した難易度の推定方法を検討する.問題の難易度は問題内で出現する知識の問われ方によって変化すると考えられる.そのため,まず問題の出題パターンと難易度の関係性を分析した.そして,分析結果から,出題パターンに着目し難易度を推定する手順を検討した.IRTで推定した難易度との比較実験の結果,提案手法によりIRTで推定した難易度と近い値で推定できることが分かった.


セッション 6E  モバイルネットワーク(1)
日時: 2011年7月7日(木) 16:00 - 17:40
部屋: ルビー
座長: 山口 弘純 (大阪大学)

6E-1 (時間: 16:00 - 16:25)
題名IPv4移動体通信において携帯電話網と無線LAN間をシームレスに移動する方式の提案
著者*福山 陽祐, 鈴木 秀和, 渡邊 晃 (名城大学 大学院理工学研究科)
Pagepp. 1115 - 1120
Keyword移動透過性, ハンドオーバ, 携帯電話網, 無線LAN
Abstractユビキタスネットーワークの環境では,3GやWi-Fiなどさまざまな通信方式が利用できる.しかし,通信中にネットワークを切り替えるとIPアドレスの変化が避けられない.移動透過性の技術が必要である.また,IPv4環境では,NAT越え問題の解決が必須である.我々は移動透過性とNAT越え問題の解決を同時に実現するNTMobileを提案している.NTMobileによると,どのようなネットワーク構成への移動にも対応することができる.本論文では,NTMobieにより,3GとWi-Fi間における,通信切断のないシームレスな通信切り替え方式を提案する.

6E-2 (時間: 16:25 - 16:50)
題名遅延耐性ネットワークにおける安定リンクの推定と維持に基づくブロードキャスト効率化手法
著者*澤村 雄介, 寺西 裕一 (大阪大学), 竹内 亨 (NICT), 春本 要, 西尾 章治郎 (大阪大学)
Pagepp. 1121 - 1129
KeywordDTN, ブロードキャスト
Abstract本論文では,遅延耐性ネットワーク (DTN : Delay Tolerant Network) において,実装上発生するリンク確立遅延と接続台数制限を考慮し, 短時間でネットワーク中の多くの端末へメッセージを配信可能とするブロードキャスト手法を提案する. 本手法では,通信範囲内の通信可能な端末との間のリンク(安定リンク)を維持し,端末がリンクを確立する回数を削減する.また,多くのメッセージを交換できると期待できる端末に優先的にリンクを切り替えることで,メッセージ拡散遅延を抑止する.安定リンクの推定は,他端末との過去の接触パターンに基づいて行う. 多くのメッセージを交換できると期待される端末の推定は,受信メッセージが過去に経由した端末が記録されているホップリストを用いて行う. 提案手法をシミュレーションにより評価し.経過時間の早い段階においてメッセージの配送の遅延を40%削減できることを確認した.

6E-3 (時間: 16:50 - 17:15)
題名OLSRにおける迂回路の存在を保証できる広告リンク選択手法
著者*湯川 陽平, 吉廣 卓哉 (和歌山大学システム工学部)
Pagepp. 1130 - 1138
Keywordアドホックネットワーク, 経路制御, 冗長化, OLSR, MPR
AbstractMANET における経路制御方式として,制御パケットによる負荷を軽減するプロアクティブ型経路制御プロトコルOLSR(OptimizedLink State Routing)が標準化された.OLSR はMPR という特徴的な仕組みを持ち,ネットワーク上のメッセージ交換による負荷を抑えると同時に,全てのノードへのメッセージの到達性を保証することができる.また,選択したMPR を基準にリンクを選択的に広告することで,広告リンク数を抑えてネットワーク負荷を軽減し,かつ,任意の宛先までの最短経路を保証できる.しかし,このように広告されたトポロジは冗長性が低く,宛先への迂回路の存在が必ずしも保証できない.広告トポロジ上に迂回路が存在しない場合には,無線リンクが突然切断すると,トポロジの更新,及び経路の再計算が必要となり,新たな経路が利用できるまでに時間がかかるという問題がある.広告トポロジ上に宛先までのリンクを共有しない(以下,枝素な)2 本の経路が存在することを保証できれば,リンク切断時に通信回復までの時間が短くなる.さらに,迂回路を予め計算しておき,リンク切断時に利用する仕組みも適用可能となり,よりリンク切断に強いネットワークを構築できる可能性が広がる.本研究では,OLSR のMPR 選択アルゴリズム,及び広告リンク選択アルゴリズムを改良することにより,メッセージ交換による負荷を抑えつつも,広告トポロジ上の任意の2ノード間に,枝素な2 本の経路の存在を保証できるような広告リンク選択手法を提案する.

6E-4 (時間: 17:15 - 17:40)
題名NTMobileにおける端末アドレスの移動管理と実装
著者*西尾 拓也, 内藤 克浩 (三重大学 大学院工学研究科 電気電子工学専攻), 水谷 智大, 鈴木 秀和, 渡邊 晃 (名城大学大学院 理工学研究科), 森 香津夫, 小林 英雄 (三重大学 大学院工学研究科 電気電子工学専攻)
Pagepp. 1139 - 1145
Keyword移動透過性, NAT, Android, 仮想アドレス, トンネル
Abstract近年, 携帯端末の移動透過性は重要な機能となっている. 既存ネットワークでは, セキュリティ対策とIPv4アドレスの消費を抑えるため, Network Address Translation (NAT)の利用が一般的である. そのため, 移動透過技術においても, グローバルIPアドレスだけではなく, NAT配下で利用されるプライベートIPアドレスも対応する必要がある. NTMobile (NAT Traversal with Mobility)は仮想アドレスとトンネル技術を活用することにより, グローバルIPアドレス及びプライベートIPアドレスに関わらず, 移動透過性を実現可能な方式である. 本稿では, NTMobileにおける仮想IPアドレスと実IPアドレスの管理方法について述べる. 提案方式では, IPアドレスを管理するためにNTMobile用のDNSレコードを新たに実装する. そのため, 携帯端末はDynamic DNSの機能を活用することで, IPアドレスの登録及び更新が可能となる. 実装では, BINDを拡張することにより新たに定義したリソースレコードの実装を行う. また, 提案方式はLinux上に実装を行う.


セッション 6F  センサネットワーク・ルーティング
日時: 2011年7月7日(木) 16:00 - 17:40
部屋: ダイヤモンド
座長: 石原 丈士 (東芝 研究開発センター)

6F-1 (時間: 16:00 - 16:25)
題名トリアージネットワークにおける双方向探索を利用したロバストな経路構築手法の提案
著者*田村 寛樹, 戸口 裕人, 斎藤 卓也 (慶應義塾大学大学院 理工学研究科), 重野 寛 (慶應義塾大学 理工学部)
Pagepp. 1146 - 1155
Keywordトリアージ, センサネットワーク, ロバスト性, ルーティング, 双方向探索
Abstractトリアージは,災害時に傷病者の重症度に応じて治療の優先度を決定する救急救命方式である.このトリアージで使用されるタグを電子センサにし,災害現場でセンサネットワークを構築することで,傷病者情報を収集・監視するトリアージネットワークの研究が活発となっている.トリアージネットワークではノードの参加・離脱が頻繁に発生し,これによるトポロジーの変化によって経路切断が頻繁に発生する.よって,経路切断の可能性が低いロバストな経路構築が必要となる.また,各傷病者は治療優先度に応じてネットワークへの参加時間が異なるため,各傷病者に要求されるライフタイムの達成が必要となる.さらに,治療優先度が高い傷病者のデータ到着率向上が必要となる.本稿では,各ノードのライフタイムと治療優先度を考慮し,双方向探索を利用したロバストな経路構築手法R2S(Robust Route Search in Triage Network)を提案する.計算機を用いたシミュレーションにより,本提案の有効性を示す.

6F-2 (時間: 16:25 - 16:50)
題名オブジェクトの監視・追跡を行う無線マルチメディアセンサネットワーク の稼働時間延長およびQoS確保のためのルーティング手法
著者*藤本 恭平, 安本 慶一, 孫 為華 (奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科), 山内 由紀子 (九州大学大学院システム情報科学研究院), 伊藤 実 (奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科)
Pagepp. 1156 - 1166
Keyword無線センサーネットワーク, マルチメディア, ルーティング, オブジェクト追跡, QoS
Abstract本稿では,移動オブジェクトを追跡し,ユーザ端末に動画をリアルタイム配送する無線マルチメディアセンサネットワーク(WMSN)において,配送される動画のQoSを保証し,WMSN全体の稼働時間を最大化することを目指したデータ配送経路制御手法を提案する. 対象WMSNでは,常に最短経路での動画配送を行うと,ノード間でのバッテリ消費に偏りが生じ,WMSNの稼働時間を縮めてしまうという問題がある. さらに,追跡すべきオブジェクトが多い場合には,動画配信によるトラフィックの増加のため,ネットワークの輻輳が起こりやすい. 本稿では,移動オブジェクトとユーザの地理的距離が大きいほど動画の許容配送遅延時間を長く設定可能なWMSNのアプリケーションを想定する. 提案手法では,最短経路を含む複数の経路候補について,許容配送遅延時間と動画配送に必要な帯域の制約を満たし,動画配送終了後におけるバッテリ残量最小のノードのバッテリ残量を最大化するような経路を選択することで,WMSN の稼働時間を最大化する. 本手法の有効性を示すため,典型的な例を用いて,提案手法と最短経路手法によるWMSN の稼働時間を比較する.

6F-3 (時間: 16:50 - 17:15)
題名有線/無線相互補完通信のためのハイブリッドルーティングプロトコルの実装と評価
著者*中野 裕貴 (岩手県立大学), 澤田 尚志, 栗山 央 (静岡大学院情報学研究科), 峰野 博史 (静岡大学情報学部), 水野 忠則 (愛知工業大学), 齊藤 義仰, 村山 優子 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
Pagepp. 1167 - 1174
Keywordセンサネットワーク, プロアクティブ方式, オンデマンド方式, ハイブリッド方式, 相互補完通信
Abstract近年,各種HEMS(Home energy management system) 技術が注目されている. HEMSに用いるネットワークには様々な通信が存在するが,本稿では有線通信のPLC(Power Line Communication)と無線通信のIEEE802.15.4を使用する有線/無線相互補完通信プロトコルに注目した. 現在,有線/無線相互補完通信プロトコルにはルーティングプロトコルとしてプロアクティブ方式とオンデマンド方式が実装されている. この2つの方式は遅延や通信の信頼性が異なるプロトコルである. 本稿では上り通信と下り通信で2つの方式を使い分けるハイブリッド方式を実装,評価した.

6F-4 (時間: 17:15 - 17:40)
題名移動型ノードを用いたセンサデータ収集における予測値配信による通信量削減手法
著者*清野 航 (大阪大学大学院情報科学研究科), 義久 智樹 (大阪大学 サイバーメディアセンター), 原 隆浩, 西尾 章治郎 (大阪大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 1175 - 1182
Keywordセンサネットワーク, モバイルシンク, データミュール
Abstract近年,街中の環境把握や気象予測のため,移動型ノードを用いたデータ収集方式が研究されている.移動型ノードがセンシング領域を移動して各センサから直接データを収集することでセンサネットワークを構築する場合に比べて通信量を削減できる. しかし,ほとんどの手法では,通信できるすべてのセンサからデータを収集しており,通信量が多くなって他の通信の妨げになるという問題があった.そこで本研究では,予測値配信を用いた通信量削減手法を提案する.提案手法では,移動型ノードが各センサが所持するデータの予測値を配信し,予測値が許容誤差以上外れているセンサのみデータを返信することで,冗長な通信を削減できる.性能評価の結果,提案手法の有効性を確認した.


セッション 6G  位置情報システム(1)
日時: 2011年7月7日(木) 16:00 - 17:15
部屋: オパール
座長: 寺田 努 (神戸大学)

6G-1 (時間: 16:00 - 16:25)
題名障害物の存在する空間におけるレンジスキャナを用いた人流モデル化手法の提案
著者*和田 悠佑 (大阪大学大学院情報科学研究科), 中村 嘉隆 (公立はこだて未来大学システム情報科学部), 東野 輝夫 (大阪大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 1183 - 1192
Keywordレンジスキャナ, 屋内軌跡推定, 人流モデル生成, 避難誘導計画支援
Abstract人流情報は様々なサービスに応用が可能であり,その有用性が高い.人流を計測する手法には様々な方法があるが,レンジスキャナを用いる方法が注目を集めている.しかし,レンジスキャナは障害物の影響を強く受けるため,計測領域内の全ての歩行者の動向を完全に計測することは難しい.そこで,本稿では個々の歩行者の動向ではなく一定の大きさの区画毎の人口密度に注目して人流を予測し,人流を流量と流れの向きをもったフロー形式でモデル化する手法を提案する.実際に地下街で行った実測実験の結果を提案手法により解析し,実測データから人流モデルが実際に生成できることを示した.また,評価用の仮想シナリオデータを用いて提案手法を評価し,平均約80 % の精度で正しく再現できていることがわかった

6G-2 (時間: 16:25 - 16:50)
題名風景映像と地理的専門知識にもとづいた方向認識支援システムの実現
著者山田 祐介 (群馬大学大学院工学研究科情報工学専攻), 羽田 吉彦 (群馬大学工学部情報工学科), 中澤 優一郎, *細川 宜秀 (群馬大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagepp. 1193 - 1202
Keyword地図, 方向認識支援, モバイル
Abstract本稿では,利用者が現在地から視認される風景映像を地図の構成要素に加えることにより, 地図利用者が地図と実空間との対応付けを可能とする地図システムの実現方式を提案する. 提案方式の主要な特徴は,次の4項目にまとめられる. (1)現在地から視認される周辺風景映像を地図要素化した地図生成機能の実現. (2)目立つ風景映像選択機能の実現. (3)利用者が直近に利用した可能性の高い地理オブジェクトの方向を示す風景映像選択機能の実現. (4)3方向以上の風景映像選択機能の実現. 本稿では,このプロトタイプシステムを実装し,提案方式の妥当性を検証する.

6G-4 (時間: 16:50 - 17:15)
題名イラストマップを実地図に対応付ける手法の検討
著者*石田 武久 (神奈川工科大学 大学院 工学研究科), 服部 哲 (神奈川工科大学 情報学部 情報メディア), 速水 治夫 (神奈川工科大学 大学院 工学研究科)
Pagepp. 1203 - 1208
Keywordイラストマップ, 現実世界情報, 情報抽出
AbstractWeb上には,地図としては不正確であるが特定の場所に関する有益な情報を含んだイラストマップが多く存在する.そこで,利用者の利用目的に応じて,必要な情報だけを抽出でき,その情報の位置が強調され,他の情報は簡略化された地図の提供ができれば便利であると考える.本論文では,それを実現するために必要となる,イラストマップから位置情報は不正確であるが有益な現実世界情報を抽出し,実地図に対応付ける手法を検討する.


セッション 6H  仮想環境
日時: 2011年7月7日(木) 16:00 - 17:40
部屋: アメジスト
座長: 村尾 和哉 (神戸大学)

6H-1 (時間: 16:00 - 16:25)
題名マーカーを用いた拡張現実感の英単語学習支援システムの試作
著者*間城 裕喜 (神奈川工科大学大学院情報工学専攻), 山内 俊明 (神奈川工科大学情報学部情報メディア学科), 関 靖夫 (神奈川工科大学名誉教授), 服部 哲 (神奈川工科大学情報学部情報メディア学科), 速水 治夫 (神奈川工科大学大学院情報工学専攻)
Pagepp. 1209 - 1214
Keyword拡張現実感, AR, 英語教育

6H-2 (時間: 16:25 - 16:50)
題名遠隔MR協調作業における仮想鏡を用いた実物体と仮想物の重ね合わせ
著者*吉川 誠, 亀井 銀河 (慶應義塾大学大学院理工学研究科), 岡田 謙一 (慶應義塾大学理工学部情報工学科)
Pagepp. 1215 - 1222
Keyword複合現実感, 遠隔協調作業, 仮想鏡
Abstract近年,遠隔協調作業に複合現実感(MR)を取り入れたシステムが研究されてきた.このシステムでは遠隔のユーザが所持している実物体を仮想物として作業空間に表示し,仮想物に自分の実物体を重ね合わせることで遠隔間で物体の位置を合わせることができる.これを利用することで遠隔に対する作業指示が可能となる.しかし,MR 空間では仮想物を3 次元的に認知することは難しく,特に奥行き方向に関して実物体を正確に重ね合わせることはできないという問題があった.そこで本研究では,MR空間における実物体を利用した遠隔協調作業において,実物体と仮想物を正確に重ね合わせるための仮想鏡を提案する.本提案における仮想鏡は鏡面上に鏡像を2 次元で表示する現実の鏡とは異なり,面対称あるいは点対称の位置に3 次元で鏡像を表示する,重ね合わせのための新しい鏡である.この仮想鏡を用いることで,MR 空間における3 次元的な空間認知を支援し,指示に対する実物体の正確な重ね合わせを実現する.提案概念に基づき,対称の種類や鏡の設置角度の異なる3 つの仮想鏡を実装した.そして仮想鏡のない環境との比較実験により,遠隔MR 協調作業における仮想鏡の有効性が明らかになった.

6H-3 (時間: 16:50 - 17:15)
題名ウェアラブル拡張現実感による情報端末の仮想化
著者*加茂 浩之, 田中 二郎 (筑波大学大学院システム情報工学研究科コンピュータサイエンス専攻)
Pagepp. 1223 - 1233
Keyword拡張現実感, 仮想化, ウェアラブルコンピューティング, クラウドコンピューティング, インタフェース
Abstract近年,ネットワークを介したWebアプリケーションが普及しており,ユーザはネットワークに接続可能な情報端末があれば,端末の違いを意識することなく情報端末を使えるようになった.しかし,ユーザは利用場所に合った情報端末を利用するために,複数の情報端末を所有することが多く,常に情報端末の存在を意識している必要がある.そこで,本論文ではユーザがネットワークに接続可能なウェアラブルコンピュータのみを着用することで,情報端末の存在を意識することなく仮想的な情報端末を利用可能にする「情報端末の仮想化」を提案した.そして我々は,仮想的な情報端末を操作するためのインタフェース「AiR surface」を開発した.AiR surfaceとは,ユーザが矩形を描く手の姿勢を作ることによって,自由な場所に自由な大きさの仮想平面を作り出し,この仮想平面をタッチパネルのような入出力デバイスとして扱うことができるインタフェースである.さらに,AiR surfaceを用いて画像の選択・閲覧を行うケーススタディを行い,ユーザから使用感についてのコメントを得た.

6H-4 (時間: 17:15 - 17:40)
題名仮想計算機環境におけるVMイメージファイルの配置に関する一考察
著者*山田 将也, 山口 実靖 (工学院大学 大学院 電気電子工学専攻)
Pagepp. 1234 - 1240
KeywordVM, ファイルシステム
Abstract計算機システムのI/O性能を向上させる手法としてストレージ内のデータの再配置がある.近年急速に普及が進んでいる仮想計算機環境では,ストレージ上に巨大な仮想HDDイメージファイルが複数配置されることが多く,データの再配置によるI/O高速化が特に重要になると考えられる.しかしこれまでの再配置手法はデータが物理ストレージ上に直接配置されることを前提としており,これらの手法をファイルシステムなどが二重構造になる仮想計算機環境に直接適用するのは適切ではないと考えられる. 本稿では複数のVMイメージファイルが格納されているストレージ環境を想定し,各再配置手法の性能の評価と考察を行った.その結果,ホストOSにて再配置を行う手法がゲストOSにて再配置を行う手法よりも優れていることが確認された.また,処理負荷が少ないパーティション型VMイメージファイル構築手法よりも,再配置自由度の高いイメージファイル型構成手法の方が再配置後の性能が高いことが確認された.


セッション NS  ナイトテクニカルセッション
日時: 2011年7月7日(木) 21:00 - 23:00
部屋: 橋立
座長: 砂原 秀樹 (慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)



2011年7月8日(金)

セッション 7A  統一テーマセッション-コンシューマ・デバイス&システム-
日時: 2011年7月8日(金) 8:30 - 10:15
部屋: サファイア
座長: 峰野 博史 (静岡大学)

7A-1 (時間: 8:30 - 9:00)
題名(招待講演) 明るい日本の復活に貢献するコンシューマ向けサービス、技術の展望
著者*石川 憲洋 (駒澤大学)
Pagep. 1241
Keywordコンシューマデバイス, コンシューマシステム
Abstract2010年代になり、コンシューマ向けデバイスおよびサービスは大きな変革期を迎えている。先ず、携帯電話業界では、従来のフィーチャーフォンからスマートフォンへの大きな流れがあり、携帯電話各社及び携帯電話メーカは、スマートフォンへの対応が緊急の課題となっている。また、iPADに代表されるタブレット型デバイスが大きな注目を集め、ユーザにも幅広く受入れられるようになりつつある。コンシューマ向けサービスでは、Facebook、Twitterに代表されるソーシャルメディアが急速に普及しつつあり、単なるコミュニケーションツールを超えて、中東の民主化、東日本大震災などではマスメディアを補完する大きな役割を果たし、また、企業のマーケティングツールとしても幅広く利用が進んでいる。書籍の電子化も大きな注目を集め、アマゾンでは既に電子書籍の販売が、印刷された書籍の販売を上回ったことを発表している。しかしながら、残念なことに、これらの従来は日本が得意とされてきたコンシューマ向け分野において、アップル、グーグルなどに主導権を握られ、日本のIT業界は世界的に見て大きな力を発揮出来ていないのが現状である。 本講演では、上記のコンシューマ向けデバイスおよびサービスの最近の動向について述べた後、再度、日本が主導権を取り戻すために取るべき戦略などについて議論したい。 最後に、このような背景のもとに、学会の活性化及び産業界との連携強化に向けて本年4月に新設された、コンシューマ・デバイス&サービス(CDS)研究会及びトランザクションの設立趣旨、研究分野、活動方針などについて紹介する。

7A-2 (時間: 9:00 - 9:25)
題名コンシューマ機器向けソフトウェア高速書き換え方式
著者*清原 良三, 田中 功一, 寺島 美昭 (三菱電機(株)情報技術総合研究所)
Pagepp. 1242 - 1250
Keywordコンシューマ機器, ダウンロード, 出荷前, 開発環境
Abstract携帯端末などのコンシューマ向けの機器のソフトウェア規模が巨大化し続けている.パソコンなどと違い,不具合があればソフトウェアの更新をすぐに要するなどコストがかかる.そのためなるべく不具合を少なくして出荷する必要性がある.製品の開発においてはクロス環境上のシミュレータを利用することにより効率良くデバッグ試験などを行うこともできるが,各種ネットワークを利用した場合の複合処理などタイミングに依存して起こる障害などもあり,出荷直前には実機での検証は不可欠である.出荷直前にはデバッグ,コード修正,ビルド,ダウンロード,動作確認の繰り返しになる.本論文ではこの繰り返しの中で,既存のダウンロード高速化手法を改良,評価し,効果があることを確認した.、

7A-3 (時間: 9:25 - 9:50)
題名視聴者コメントを用いた動画検索支援のための紹介動画作成手法の提案
著者*齊藤 義仰, 磯貝 佳輝, 村山 優子 (岩手県立大学大学院 ソフトウェア情報学研究科)
Pagepp. 1251 - 1256
Keywordインターネット放送, インタラクティブTV, 視聴者コメント, 紹介動画
Abstract動画投稿サイトには膨大な動画が投稿されており,自分が興味のある動画を探すのは難しく,予想していた動画内容と実際の動画内容が異なることがある.動画共有サービス利用者が見たい内容の動画を適切に選択できるようにするためには,動画の内容がどのようなものか見せるための短時間の紹介動画を参考にして,動画を見るかどうかを判断してもらう方法が考えられる.本稿では,動画のシーン対して視聴者がコメントを時系列データとして投稿できる動画共有サービス上において,動画選択支援のための紹介動画作成手法を提案する.提案手法では,単位時間あたりのコメント数に着目し,コメントの多い箇所が必要なシーンであるという仮説のもと紹介動画の作成を行う.作成アルゴリズムを検討するため,紹介動画に必要なシーンについて調査を行った.その結果,単純にコメント数のみでは紹介動画は作れないことがわかった.そこで,コメントの多い箇所のうち不要なシーンについて,コメントの内容に着目した除外方法について検討を行った.検討結果から得られたいくつかの手法について,単純にコメント数のみを用いた手法と比較し,評価した結果について報告する.

7A-4 (時間: 9:50 - 10:15)
題名Android端末を用いた異種ネットワークデバイス連携システムの開発
著者*田中 剛 (静岡大学情報学部), 伊藤 崇洋 (静岡大学大学院情報学研究科(現在,サーバーエージェント)), 加藤 悠一郎 (静岡大学大学院情報学研究科(現在,住商情報システム)), 峰野 博史 (静岡大学情報学部), 水野 忠則 (静岡大学創造科学技術大学院(現在,愛知工業大学情報科学部))
Pagepp. 1257 - 1264
Keywordデバイス連携, PUCC, Webサーバ, Android
Abstract近年,ホームネットワークやセンサネットワークにおいて,各デバイスのプロトコルの違いによる相互接続性が課題となっている.複数の異種ネットワークが混在する環境で,ネットワークの違いを意識せず,異なるネットワークに接続されたデバイスを相互に接続できなければならない.また,それはいつでもどこでも身近な物を使って様々なデバイスの情報を閲覧できたり,デバイス間の連携設定を行えるようにする必要がある. 本論文では,異なるネットワーク上に点在するセンサデバイスや家電機器などのあらゆるデバイスを統一的に制御する,異種ネットワークデバイス連携システムについて述べる.本システムは,通信プロトコルの異なったネットワーク上のデバイスを相互接続し,連携させることでデバイスを統一的に扱うことができ,Android端末を用いてセンサデータの閲覧や家電機器の操作が可能となる.また,それらはすべてWebを通して通信を行っており,Android端末を用いてあるセンサに対して値を設定し,センサがその値を示した時に特定の家電機器を動作させるといったデバイス連携サービスの実現も可能となっている.


セッション 7B  ユビキタス情報処理(1)
日時: 2011年7月8日(金) 8:30 - 9:20
部屋: トパーズ
座長: 岩井 将行 (東京大学)

7B-1 (時間: 8:30 - 8:55)
題名Twitterのツイートを利用したライフログシステムの提案
著者*小林 拓夢 (神奈川工科大学大学院情報工学専攻), 服部 哲 (神奈川工科大学情報学部情報メディア学科), 速水 治夫 (神奈川工科大学大学院情報工学専攻)
Pagepp. 1265 - 1270
KeywordTwitter, ライフログ

7B-2 (時間: 8:55 - 9:20)
題名Centurion ― 時系列制約を持ったライフログマイニングのための分散処理フレームワーク
著者*名生 貴昭 (立命館大学情報理工学部), 松井 智紀 (立命館大学大学院 理工学研究科), 榎堀 優, 西尾 信彦 (立命館大学情報理工学部)
Pagepp. 1271 - 1278
Keywordライフログ, フレームワーク, 分散処理, 時系列制約
Abstract近年,スマートフォンと呼ばれる高機能携帯端末の普及により,これらスマートフォンから得られるセンサデータを蓄積,解析し,ユーザの行動解析やコンテキスト認識などの様々な研究が行われている. これらセンサデータはユーザの行動と密に関係していると考えられ,人間の行動をデジタルデータとして記録したライフログと呼ばれるものの一種だといえる. 我々もライフログを解析する環境を整え,様々な行動認識を行う研究に取り組んでいる.しかし,一年分のライフログ収集とそのマイニング処理を分析した結果,ライフログの解析アルゴリズム中の時系列制約によってボトルネックが発生することがわかった.本研究では,この課題を解決するために時系列制約を満たしつつ,良好なパフォーマンスを得る処理モデルとして分割インクリメンタル処理モデルとその分散環境における処理系であるCenturionを提案する.本研究の評価として行った,1台のマシンが,データを保持する複数のノードから順にデータを取得し処理する方法と提案手法の処理速度の比較では,分割インクリメンタル処理による分散処理は単一ホストでのみ処理する手法に比べて平均で約4.1倍高速であることを確かめた.


セッション 7C  セキュリティ
日時: 2011年7月8日(金) 8:30 - 10:10
部屋: エメラルド
座長: 竹森 敬祐 (KDDI研究所)

7C-1 (時間: 8:30 - 8:55)
題名ユーザビリティとセキュリティを両立したセキュリティスキャナシステムの開発
著者*吉本 道隆 (清泉女学院大学人間学部), 加藤 貴司, Bhed Bahadur Bista, 高田 豊雄 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
Pagepp. 1279 - 1284
Keywordセキュリティスキャナ, ユーザビリティ, セキュリティ, ユーザ中心設計, ユーザビリティ工学
Abstract今日,セキュリティ専門家らによって,セキュリティの分野においてユーザビリティとセキュリティ(機能性や信頼性など)はトレードオフの関係にあると信じられている.そのため,ユーザビリティ工学に基づいたユーザビリティとセキュリティを両立したセキュリティツールの開発は進んでいなかった.結果として,セキュリティの高いツールにおいてユーザビリティは考慮されておらず,ユーザビリティの高いツールはセキュリティが十分でないという現状である. そこで本研究ではユーザビリティとセキュリティを両立したセキュリティツールの開発を行う.既に筆者らはユーザビリティとセキュリティの両立性について議論している.しかしそれはプロトタイプの作成で留まっており,実運用に耐えるレベルの開発と実装には至っていない.そこで実際に開発と実装を行い,ユーザビリティを考慮したセキュリティツールの開発における,実際の困難性や実現性などについて明らかにする.

7C-2 (時間: 8:55 - 9:20)
題名ActionScriptによるηTペアリング演算ライブラリ
著者*伴 拓也 (名古屋工業大学), 毛利 公美 (岐阜大学), 白石 善明 (名古屋工業大学), 野口 亮司 (豊通シスコム)
Pagepp. 1285 - 1295
Keywordペアリング, Webアプリケーション, ライブラリ, ηTペアリング
AbstractSSL/TLSによる暗号化通信だけでは,遠隔地のサービス提供者やサービスサーバへの侵入者による盗聴や改竄,情報漏洩などの脅威を防ぐことはできない.このようなサービス提供側での脅威への対策に,サービス提供者に送信する前にWebブラウザ上でデータを暗号化することが考えられる.そのような暗号技術の中でも,受信者側のID情報のみで暗号化を実現できるペアリングに基づく暗号技術が注目されている.ペアリング演算ライブラリがあれば,Webブラウザ上でペアリングによる暗号化などを行うような高度な暗号アプリケーションを効率的に開発できる.本稿では,Webアプリケーション開発のためのActionScriptで利用できるペアリング演算ライブラリの実装について述べる.実装したライブラリはJavaScript用ライブラリと同等の演算性能であることと,Webブラウザ上で暗号化/復号するIDベース暗号の実装例を示している.

7C-3 (時間: 9:20 - 9:45)
題名物理特性を用いたLSIの真贋判定法
著者*堀 洋平, 片下 敏宏, 姜 玄浩, 佐藤 証 (産業技術総合研究所 情報セキュリティ研究センター)
Pagepp. 1296 - 1300
Keywordセキュリティ, Physical Unclonable Function (PUF), サイドチャネル, LSI真贋判定, AES
Abstract暗号回路をベースとした発振器の物理情報を利用し,LSIの真贋判定を行う手法を開発した.本手法は,疑似LFSR発振回路の出力をAES回路で暗号化する際のサ イドチャネル情報とデジタル出力値を用いて個々のデバイスを識別する.疑似LFSR発振回路によって抽出されたデバイスのばらつきをAES回路で増幅することで,通常は個体差の出づらいサイドチャネル情報からデバイスを識別することを可能とする.デジタル出力値のみを用いる従来のPhysical Unclonable Function (PUF) では,機械学習によって入出力関係が導出可能であることが報告されているが,本手法ではアナログデータであるサイドチャネル情報を用いるため,安全性の高い真贋判定器を実現できる.FPGA上に提案回路を実装し,サイドチャネル情報の一つである消費電力を用いて本手法を実施し,特定のデバイスが正しく識別可能であることを確認した.

7C-4 (時間: 9:45 - 10:10)
題名ICカードの実装安全性標準評価ボードの開発とサイドチャネル攻撃評価
著者*片下 敏宏, 堀 洋平, 佐藤 証 (産業技術総合研究所情報セキュリティ研究センター)
Pagepp. 1301 - 1307
Keywordサイドチャネル, ICカード, 標準評価ボード, AES, 実装安全性
Abstract情報の秘匿性,完全性,認証などを実現する暗号技術は,そのアルゴリズムが計算量上で理論的に安全であることなど検証がなされている.しかし,暗号アルゴリズムを実装したデバイスや機器の不備を悪用する物理的な攻撃により,秘密鍵など内部の情報が漏洩する危険性が存在する.サイドチャネル攻撃は物理的な攻撃の1つであり,デバイスの消費電力や放射電磁波などの物理量を測定し,非破壊的に秘密情報を解析する手法である.我々はこれまで,サイドチャネル攻撃手法や対策方法の研究,標準策定への貢献を目的に,評価プラットフォームSASEBO(Side-channel Attack Standard Evaluation Board)を開発し,様々な手法や基準を評価するための標準プラットフォームとして普及を進めてきた.本研究では,暗号技術を利用した製品として広く普及しているICカードを対象とした評価・実験を可能とする評価ボードSASEBO-Wを新たに開発した.さらに,攻撃や対策手法の研究向けにソフトウェア暗号を実装したICカードの開発を行い,実製品から研究用途まで幅広い利用を可能としている.本論文では,開発したICカード向け評価ボードSASEBO-W, ICカード,および,ボードを利用したサイドチャネル攻撃評価プラットフォームついて詳解する.さらに,AESソフトウェア暗号を実装したICカードの電力測定を行い,サイドチャネル解析を実施した.その結果,100個以下のわずかな測定波形から128 bitの暗号鍵すべてを正しく推定することが可能であることが分かり,開発した評価プラットフォームがサイドチャネルの測定・解析環境として有効であることが示された.


セッション 7E  Webマイニング
日時: 2011年7月8日(金) 8:30 - 10:10
部屋: ルビー
座長: 金井 敦 (法政大学)

7E-1 (時間: 8:30 - 8:55)
題名マーケット分析のためのTwitter投稿者プロフィール推定手法
著者*池田 和史, 服部 元, 松本 一則, 小野 智弘 (KDDI研究所), 東野 輝夫 (大阪大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 1308 - 1315
KeywordWebマイニング, 放送番組, 評判解析, プロフィール, Twitter
Abstract近年、TwitterのようなブログやWeb掲示板などに投稿された商品やテレビ番組などに対する口コミ情報を分析してマーケティング等に応用する評判解析技術に注目が集まっている。これらは手軽い情報発信が可能なため、新鮮かつ多数の意見を即座に収集するツールとして、その活用は大きな可能性を持っている。一方で、評判は投稿者の年齢や性別、趣味などのプロフィールに応じて異なることが多いが、ブログや掲示板には投稿者の年齢や性別が記載されていない場合が多く、投稿数や平均的な意見などの表面的な情報しか抽出できず、プロフィールごとの意見を抽出できないことが課題であった。この問題を解決するため、著者らはTwitter上の口コミ投稿者の日常的な投稿内容を解析することで、年代、性別、居住地域などのプロフィールを推定する技術を開発した。本技術を利用することで、ネット上の口コミ情報をプロフィールごとに分類、集約することが可能となり、商品の改善やテレビ番組の企画などに生かすことが可能となる。性能評価実験の結果、提案手法の汎用的な推定精度は性別で88.0%、年代で68.0%、居住地域で70.8%であり、視聴率測定などへの応用を想定したプロフィール分布誤差の評価では、分布に偏りがある場合でも性別で8.8%、年代で12.4%、居住地で14.0%と実利用に十分な精度であることが示された。

7E-2 (時間: 8:55 - 9:20)
題名PIATを用いた掲示板まとめサイト作成システム
著者*鄭 文龍, 宇田 隆哉 (東京工科大学大学院)
Pagepp. 1316 - 1322
Keywordネットワーク, 墨塗り署名, ブルームフィルタ
Abstract近年,ネット上で発信された情報をについて日々掲示板上で様々なスレッドがたてられ,盛んに論じられるようになってきた. 特に2ちゃんねるでは毎日500件にも登る数のニュースや情報関連のスレッドが建てられており,さらにそれらのスレッドの内容を分かりやすくまとめて掲載するまとめサイトも増加してきた.これらのまとめサイトでは元のスレッド上にある同じような書き込みや,反応などを削除しているため,スレッド全体の流れが分かりやすくなっている.また,2ちゃんねるを閲覧するための専用ブラウザ等について詳しい知識を持たないユーザでも簡単にまとめサイトを閲覧できるため,開設一年足らずで1000万アクセスを達成するまとめサイトも存在する. しかしながら,まとめサイトでは削除された書き込みが存在するために,元のスレッドと同じ内容であるのかどうかを判断するのが難しく,さらに削除された書き込みにあった言葉で検索を行うことができないという問題点が存在する. そこで, この二つの問題点を解決するためにPIAT署名とブルームフィルタを用いた掲示板まとめサイト作成システムの提案を行う.

7E-3 (時間: 9:20 - 9:45)
題名ネットショッピングユーザのためのユーザレビュー一元管理システムの提案
著者*小林 亮 (神奈川工科大学大学院工学研究科情報工学専攻), 服部 哲 (神奈川工科大学情報学部情報メディア学科), 速水 治夫 (神奈川工科大学情報学部情報メディア学科,神奈川工科大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagepp. 1323 - 1332
Keywordネットショッピング, ユーザレビュー, Twitter, EC, Webアプリケーション
Abstractネットショッピングの普及とともに,ユーザレビューを商品購入の参考にする利用者も増加している.しかし近年はショッピングサイトのほか,価格比較サイトや個人のブログ,掲示板など複数のサイトにユーザレビュー分散し,閲覧する際にサイト間を横断検索しなくてはならないという問題が発生している.この他にも現在のユーザレビューは速報性が欠けるということ,購入者の間違った使用方法によるユーザレビューや,参考にならないレビューが存在するという問題もある.そこで,これらの問題点を解決するために,大手ショッピングサイトからのユーザレビュー収集機能を軸としたユーザレビュー一元管理システムを開発し,評価実験を行った.本システムの目的は,複数サイトに分散したユーザレビューを収集し,ユーザレビュー閲覧者の負担を軽減させる事である.

7E-4 (時間: 9:45 - 10:10)
題名ネットオークションサポートシステムの提案と評価
著者*米丸 剛史 (神奈川工科大学大学院情報工学専攻), 服部 哲, 速水 治夫 (神奈川工科大学情報学部情報メディア学科)
Pagepp. 1333 - 1338
Keywordネットオークション, 商品選別, アラート
Abstractオークションは,個人(ユーザー)が商品を提供でき,「商品を安く買える・珍しい商品を購入することができる」といったメリットがある仕組みである.しかし,オークションに参加するには開催会場へ足を運ばなければならない上,開催日時も限られているというデメリットもある. そういったデメリットを解消するのがネットオークションである,ネットオークションであれば,ユーザーはwebを通して,商品を出品することができ,購入することができる. しかし,ネットオークションを利用する際には,場合によっては多くの時間が必要になる.本システムはそういった障害を取り払い,オークションを利用しやすくすると同時に,長時間オークションに拘束されるといった状況からの脱却を図り,より快適な生活を送れるようにすることを目的としている.それと同時に,より安く商品を買い節約することを支援する. 本システムは,利用者が最も多いといわれているYahooオークションを主なターゲットとしてのサポートを提案する.


セッション 7F  モバイルネットワーク(2)
日時: 2011年7月8日(金) 8:30 - 10:10
部屋: ダイヤモンド
座長: 梶 克彦 (名古屋大学大学院)

7F-1 (時間: 8:30 - 8:55)
題名NTMobileにおける相互接続性の確立手法と実装
著者*鈴木 秀和, 水谷 智大 (名城大学 大学院理工学研究科), 西尾 拓也, 内藤 克浩 (三重大学 大学院工学研究科), 渡邊 晃 (名城大学 大学院理工学研究科)
Pagepp. 1339 - 1348
Keyword移動透過性, NAT, Android, 仮想アドレス, トンネル
AbstractIPv4/IPv6ネットワークが混在した環境において,ネットワークのアドレス空間/アドレス体系に依存することなく,ノードの相互接続性の確立と移動透過性を実現するNTMobileを提案する.NTMobileではノード間にトンネルを構築した上で仮想IPアドレスを用いたコネクションを確立する.本論文ではIPv4ネットワークにおける相互接続性の確立手法と実装方法を示す.提案方式をLinuxに実装することにより,NAT配下のノードに対してコネクションを確立できることを確認した.

7F-2 (時間: 8:55 - 9:20)
題名NTMobileにおける移動透過性の実現と実装
著者*内藤 克浩, 西尾 拓也 (三重大学 大学院工学研究科 電気電子工学専攻), 水谷 智大, 鈴木 秀和, 渡邊 晃 (名城大学大学院 理工学研究科), 森 香津夫, 小林 英雄 (三重大学 大学院工学研究科 電気電子工学専攻)
Pagepp. 1349 - 1359
Keyword移動透過性, NAT, Android, 仮想アドレス, トンネル
Abstract近年の無線端末は複数の無線インタフェースを実装しており, ネットワークにアクセスする際にインタフェースを切り替えて利用可能である. 移動透過技術とはアクセスネットワークが切り替えられた場合にも通信を継続可能な技術である. 既存の移動透過技術に関する多くの研究では, IPv6では端末移動を想定しているためIPv6ネットワークを仮定しており, 既存のIPv4ネットワークは検討されていない. 本稿では, 仮想IPアドレスの採用とエンド端末間でトンネル構築を行うことにより, グローバルIPアドレスを用いるネットワーク及びプライベートIPアドレスを用いるネットワークにおいて, 移動透過性を実現可能なNTMobile (NAT Traversal with Mobility)の提案を行う. NTMobileでは, アプリケーションが仮想IPアドレスを利用することにより, ネットワーク切り替えに伴う物理IPアドレスの変化時にも通信を継続可能である. また, NTMobileの実装では, 高いスループット性能を獲得するために, パケット操作に関する実装をLinuxのカーネルモジュールとして実現している.

7F-3 (時間: 9:20 - 9:45)
題名Right-time Path Switching Method for Proxy Mobile IPv6 Route Optimization
著者*野一色 裕人, 北辻 佳憲, 横田 英俊 (KDDI研究所)
Pagepp. 1360 - 1366
KeywordProxy Mobile IPv6, 経路最適化
AbstractProxy Mobile IPv6 provides IP mobility to a mobile node by the proxy mobility agent called a Local Mobility Anchor and a Mobile Access Gateway without requiring mobile node’s participation in any mobility-related signaling. Increased demand for content-rich mobile data communications is prompting mobile network operators to deploy efficient mobility management including Proxy Mobile IPv6. The route optimization technique is applied to the data path between mobile nodes in the same Proxy Mobile IPv6 domain by bypassing the Local Mobility Anchor(s). However, when switching the data path from the default (non-optimized) route to an optimized one, the delay gap between these paths leads to performance degradation due to out-of-sequence packets, or unnecessary communication disruption. We propose a right-time path switching method for Proxy Mobile IPv6 route optimization. This method enables the Mobile Access Gateway to switch these paths with the accurate timing provided by the designated signaling messages, which prevents out-of-sequence packets as well as minimizing communication disruption during the route optimization procedure. The proposed method is evaluated in an actual testbed to show that the proposed method achieves the seamless path switch.

7F-4 (時間: 9:45 - 10:10)
題名モバイルワイヤレスネットワークに影響を与えるノード移動制約特定手法の提案
著者*廣森 聡仁, 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学 大学院情報科学研究科)
Pagepp. 1367 - 1375
Keywordモバイルワイヤレスネットワーク, モビリティ, シミュレーション, 性能評価, 設計開発支援
Abstractモバイルワイヤレスネットワークにおいては,ノードの移動がプロトコルやアプリ ケーションの性能に大きな影響を与えることが知られており,それらが正しく動作することを確かめるために,様々なノードの移動のもとで網羅的にネットワーク性能を 評価することが望まれる.本研究では,ノードの移動がモバイルワイヤレスネットワー クシステムに与える影響を明らかにするために,モバイルワイヤレスネットワークシ ステムを様々なノード移動の基で網羅的かつ機械的に試験する性能評価手法を提案する.まず,領域内の各セルにおいて,ノードが移動する方向の偏り(移動制約)を再 現可能なモビリティモデルを生成する手法を提案する.この手法を利用し,様々な移 動制約を持ったモビティモデルを生成し,それらのモビリティをテストケースとした 試験を段階的に繰り返すことで,ネットワーク性能へ影響を及ぼすようなノード移動 制約を明らかにする.ケーススタディでは,ルーティングプロトコルを対象に,パケッ トロスに影響をおよぼすような移動制約の集合を導出できることを示す.


セッション 7G  センサネットワーク・省電力化
日時: 2011年7月8日(金) 8:30 - 9:45
部屋: オパール
座長: 寺田 努 (神戸大学)

7G-2 (時間: 8:30 - 8:55)
題名無線センサネットワークにおける隣接ノード集合と残存電力量を考慮した省電力クラスタリング方式の提案と評価
著者*豊田 慎之介 (東邦大学大学院理学研究科情報科学専攻), 佐藤 文明 (東邦大学理学部情報科学科)
Pagepp. 1376 - 1383
Keywordセンサネットワーク, 省電力, ルーティング, クラスタリング
Abstract現在,無線技術を応用した無線センサネットワークの研究が盛んに行われている.様々な分野に応用できると言われているが,センサの電源の多くは電池であり,外部から電源を供給することも困難な場合も多く,電池の交換にもコストがかかる.よって,特に大規模なセンサネットワークにおいて,省電力を考慮したルーティング方式は重要である.本論文では,クラスタヘッドを選ぶ際に隣接ノード集合の重複度と残存電力を評価することで,ノードの残存電力の偏りを抑えたクラスタリング方式を提案する.また,シミュレーションにより従来方式との比較を行い,提案方式の有効性を検証する.

7G-3 (時間: 8:55 - 9:20)
題名無線マルチホップセンサネットワークにおけるタイムスロット割当て方式のトポロジの違いによる性能評価
著者*長井 亮介, 廣瀬 文哉 (千葉大学大学院 融合科学研究科), 川本 良太 (アルファシステムズ), 小室 信喜, 阪田 史郎 (千葉大学大学院 融合科学研究科), 原 誠一郎 (アルファシステムズ)
Pagepp. 1384 - 1390
KeywordIEEE 802.15.4, superframe, マルチホップ, GTS, 省電力
Abstract無線センサネットワークでは,バッテリ駆動で数年の稼働が要求されるため,省電力化が重要な課題である. 省電力化のためにはパケット衝突による再送を削減することが有効である. そこでMAC プロトコルのIEEE 802.15.4 では,ビーコンモードにおいて,CSMA/CA による競争アクセス期間とノードにタイムスロットを割当てて優先的に通信する期間が設けられている. 従来方式では,センサノードからのセンサデータ送信頻度に 応じて,スループットを最大化し消費電力を最小化するためタイムスロット割当てる方式が提案されている. しかし,従来の方式のトポロジはスター型を前提としており,マルチホップには対応していない. マルチホップで構成されることにより,通信距離が増加され大規模なネットワークを構築できるなどの利点があり,応用の幅を広げることができる. 本研究では,クラスタ・ツリー型のマルチホップセンサネットワークにおいて,各ノードのタイムスロットの割当てを順序付けをすることで省電力化するタイムスロット割当て方式を提案する. シミュレーションにより,様々なクラスタ・ツリートポロジのネットワークにおいて行い,トポロジの違いによる評価を比較し,提案方式の有効性を示すとともに考察する.

7G-4 (時間: 9:20 - 9:45)
題名WSNのk重被覆維持時間最大化のための分散計算によるスリープスケジューリング手法
著者*勝間 亮 (奈良先端科学技術大学院大学), 村田 佳洋 (広島市立大学), 柴田 直樹 (滋賀大学), 安本 慶一, 伊藤 実 (奈良先端科学技術大学院大学)
Pagepp. 1391 - 1398
Keyword無線センサネットワーク, k重被覆, 分散アルゴリズム, 省電力化
Abstract本稿では,多数のセンサノードが散布されたデータ収集型無線センサネットワーク (WSN) において,監査対象領域のk 重被覆維持時間を最大化する,各時刻のノードの 動作モード(センシングやスリープなど)およびマルチホップ通信経路を決定する問 題を定式化し,この問題を分散計算により解く手法を提案する.提案手法ではフィー ルドを格子状の小領域に分割し,各格子をk 重被覆することによりフィールド全体を k 重被覆する.WSN の稼働時間を延ばすためには,より少ないノードでk 重被覆を 達成することでバッテリを温存できるノードを増やすことが望ましい.しかし,各格 子で独立にk 重被覆するようセンシングノードを選択すると,格子の境界付近で被覆 度が過剰になりやすいという問題がある.この問題に対し,提案手法では隣接する格 子が同色にならないように各格子を黒と白の2 色に塗り分け,先に各白領域をk 重被 覆するノード集合を決定し,黒領域では,白領域の被覆情報を用いて効率的にk 重被 覆を完成させる.


セッション 7H  組み込みOS
日時: 2011年7月8日(金) 8:30 - 9:45
部屋: アメジスト
座長: 太田 賢 (NTTドコモ)

7H-1 (時間: 8:30 - 8:55)
題名Android OS における演算性能とI/O性能の評価と解析
著者*服部 拓也, 新居 健一, 山口 実靖 (工学院大学)
Pagepp. 1399 - 1406
KeywordAndroid, スマートフォン, 性能評価, オペレーティングシステム, データベース
Abstract近年スマートフォンの普及によりAndroid OS が注目されている.Android OSのカーネルはLinuxカーネルをもとに作成されており,ユーザーアプリケーションはJava言語で構築されDalvik VM 上で動作する.本稿では,Android OS を搭載した携帯端末および計算機(PC)の性能と,Linuxを搭載した計算機の性能の調査を調査し,比較を行った.結果,現状では多くの例においてLinuxが性能において優れていることが確認された.また,Android カーネルのモニタリングシステムを提案,構築し,Androidシステムに対して適用した.結果,カーネル内部の処理時間の観察が可能であることが確認された.

7H-2 (時間: 8:55 - 9:20)
題名カーネルモニタを用いたAndroid端末の無線LAN通信性能の解析と性能向上のための一検討
著者*三木 香央理 (お茶の水女子大学), 山口 実靖 (工学院大学), 小口 正人 (お茶の水女子大学)
Pagepp. 1407 - 1414
KeywordAndroid, 組込み機器, スマートフォン, linuxカーネル, モバイル端末
Abstract近年,スマートフォン市場の成長に伴い,携帯端末で動作する組込み機器のソフトウェアプラットホームとして Google社開発のAndroidが注目されている. アプリケーション開発や柔軟な拡張性において注目度の高いAndroid携帯に対し, 本研究ではそのネットワークコンピューティング能力について評価する. Androidの様な組込み機器は,汎用のPCなどとはアーキテクチャが異なるため, インタフェースやリソースの問題から,通信などの動作時に,組込み機器の中でどのような事が 起こっているのか,正確に把握することは難しく,その通信動作を解析する事は興味深い. 本研究では,組込み機器において,カーネルの中の振舞を把握することができるカーネルモニタ ツールを開発し,Androidのトランスポート層においてこれを動作させた. これを用いて,組込み機器の通信時の内部動作を解析することが可能である事を示し,Androidの通信を評価た. さらに通信性能向上を目指し,TCPのソースコードに手を加えた.

7H-3 (時間: 9:20 - 9:45)
題名無線環境下におけるAndroid端末の通信制御ミドルウェア構築に向けた一検討
著者*平井 弘実, 三木 香央理 (お茶の水女子大学), 山口 実靖 (工学院大学), 小口 正人 (お茶の水女子大学)
Pagepp. 1415 - 1421
Keywordミドルウェア, 通信システム, 輻輳制御, Android, 組み込みデバイス
Abstract近年,携帯電話に代わる端末としてスマートフォンが爆発的に普及している.スマートフォンは移動端末であり,移動先や移動中において様々なアクセスポイントに接続して通信を行うため,一台のアクセスポイントを共有するスマートフォンが多い時,輻輳により通信性能の低下が頻繁に起きている. 本研究では,スマートフォンをより便利な端末にするために通信性能無線LAN 環境下において,実際に同一アクセスポイントの共有端末数を考慮した発信側のTCPパラメータ調節を行い,効率のよい高速無線通信の確立するミドルウェアの開発を目指している. 本稿では既存のシステムの課題を明らかにするため,転送量を様々な大きさに分割して通信実験を行い,通信スループットを測定した.そしてこの実験結果を元に,代表的なBlockSizeでパケット転送を行っているときのTCPの振舞を解析を行った結果,このBlockSizeを環境変えることにより,既存のTCPに手を加えずに,フロー制御を理想的な振舞をさせるようにできることがわかった. 今後は同一アクセスポイント共有ノード数を考慮して,トランスポート層の送り出すセグメント量を最適化するミドルウェアを開発し,より高性能な通信の確立を目指す.


セッション 8A  統一テーマセッション-ITS-
日時: 2011年7月8日(金) 10:30 - 12:15
部屋: サファイア
座長: 奥田 隆史 (愛知県立大学)

8A-1 (時間: 10:30 - 11:00)
題名(招待講演) 安心・安全・快適なドライブを実現するためのITS技術
著者*屋代 智之 (千葉工業大学)
Pagep. 1422
Abstract2011年7月にテレビジョン放送が地上波ディジタル放送になるのに伴い、700MHz帯の一部がITSに割り当てられようとしている。この周波数帯は従来、ITSでの利用が考えられてきた5.8GHz帯に比べると、電波が回折しやすく、見通し外(non Line-of-sight:NLOS)環境で効果を発揮することが予想される。 しかし、具体的にどのような通信システムを用い、どのようなアプリケーションを利用するのが最も効果が高いのか、という点がいまだに明確になっていない。 ここでは、この700MHz帯の利用がITSにおける「安全・安心・快適」を実現するためのキーテクノロジーであると考え、これに関連する技術動向と課題および展望を述べる。

8A-2 (時間: 11:00 - 11:25)
題名携帯プロジェクタを使ったコミュニケーション支援システム
著者*花田 雄一, 馬田 孝博, 守部 峰生, 森 信一郎 (株式会社富士通研究所/ITS研究センター)
Pagepp. 1423 - 1430
Keyword携帯電話, プロジェクタ, コミュニケーション
Abstractコミュニケーション技術はリアルタイム技術とアンタイム技術とにわけられる.前者は電話が相当し,後者はメールやブログなどが相当する.近年では,アンタイム技術に相手の限定性が付加されたSNSが広がりを見せている.アンタイム技術の特徴であった匿名性が変化し,より個人の情報を公開するようになりつつある.限定性がアンタイムコミュニケーションに影響を与えていると言える.従って,今後はより相手が限定されたコミュニケーションが望まれ,それらに対応したコミュニケーション技術が必要とされる.より限定的なコミュニケーションとして,同席者との会話がある.目前の人とのコミュニケーションは現実であり,より限定的であると言える.これまでのコミュニケーションの補間技術が距離を仮想化して実現してきたのに対し,これらの限定的なコミュニケーションを補間する技術は,人と人との理解度を仮想化する技術であると言える.本稿では,理解度を仮想化する技術として,共有画面と共有操作を持つ携帯端末を提案する.携帯電話に搭載されている小型プロジェクタと携帯カメラを使った端末を試作し,モバイル環境の外光の変化に対して正しく動作する事を示す.

8A-3 (時間: 11:25 - 11:50)
題名インターナショナルドライビングシミュレータの開発とそれを用いた車体感覚の学習
著者*斎藤 慎弥, 村田 嘉利, 高山 毅, 佐藤 永欣 (岩手県立大学 ソフトウェア情報学研究科)
Pagepp. 1431 - 1437
KeywordITS, シミュレーション
Abstract海外での自動車運転は,車両仕様や交通法規の違いにより,円滑な運転は困難である.本研究では,海外での自動車運転をサポートするドライビングシミュレータを提案する.シミュレータ作成においては,Googleマップから道路データを抽出し,3D道路生成を行なう.また,基本的な交通法規の正誤判定を実装し,これを用いて,左ハンドルが走行に与える影響を検証した.その結果,シミュレータによっても車体感覚を習得することが可能であり,右ハンドルと比較して左ハンドルでは,円滑な運転を行なうことは難しいと分かった.また,シミュレータによって練習を重ねることで,左ハンドル時における車線からの逸脱や走行位置の改善が可能であると確認した.

8A-4 (時間: 11:50 - 12:15)
題名身障者も操作可能な自動車操縦インタフェースの研究
著者*村田 嘉利 (岩手県立大学 ソフトウェア情報学部), 斎藤 慎弥 (岩手県立大学 ソフトウェア情報学研究科), 吉田 和広 (岩手県立大学 ソフトウェア情報学部), 鈴木 和浩, 高橋 大祐 (株式会社ジェーエフピー CG事業部)
Pagepp. 1438 - 1443
Keyword自動車, 操縦, 障害者, ドライビングシミュレータ, ジャイロセンサー
Abstract障害を持った人の多くが自立して生活したいと望んでいるにもかかわらず,自動車産業におけるこの分野の研究は,進んでいるとは言い難い.ホンダのフランツシステムのオリジナルは1980年代に開発されており,既存の自動車に補助装置を改造付加することで身障者の要望に応えるに留まっている.既存の自動車に補助装置を取り付ける方法では,障害内容によって個別に改造する必用があり,補助装置およびその取り付け工賃は高価になり,柔軟性に欠けるといえる.現在,自動車の制御は油圧から電子技術に移行しつつあり,電気信号によってステアリングやブレーキを含めてほとんど全ての操作は電子制御可能な状況にある.我々は,地磁気センサあるいはジャイロセンサを利用して人の動作を正確にモニタリングする技術,機器をコントロールする技術を開発している.この技術を自動車操縦インタフェースに応用することにより,障害内容に柔軟に対応可能な自動車操縦インタフェースを開発する.本論文では,上肢障害者向けの操縦インタフェースについて述べる.


セッション 8B  ユビキタス情報処理(2)
日時: 2011年7月8日(金) 10:30 - 11:45
部屋: トパーズ
座長: 井上 創造 (九州工業大学)

8B-1 (時間: 10:30 - 10:55)
題名ライフログとライフストリームサービスの連携によるコミュニケーション手法の提案と実現
著者*長田 伊織 (和歌山大学大学院システム工学研究科), 吉野 孝 (和歌山大学システム工学部)
Pagepp. 1444 - 1452
Keywordライフログ, コミュニケーション, モチベーション, WEBサービス, スマートフォン
Abstract現在,ユーザ自身が情報を発信する,WeblogやSNSなどのソーシャルメディアが発達してきている. しかし,多くのユーザは情報発信を継続することができていない. そこで,ライフログデータをもとに自動でブログ記事を生成するシステム``BlogWear''を開発した. これまでの実験の結果,BlogWearは記事作成者と閲覧者間のコミュニケーションのきっかけを与えられることがわかった. しかし,記事作成者が記事に対する閲覧者の行動を知ることや,閲覧者がほかの閲覧者の行動を知ることができなかった. このため,記事作成者および閲覧者のBlogWear利用のモチベーションを維持できなかった. そこで本研究では,ライフストリームサービスを通じて利用者の行動を配信する機能を開発し,実験を行った.本稿の貢献は以下の4つである. (1)ライフログシステムにおいて,ライフログの記録者および閲覧者の行動概要の配信を,ライフストリームサービスを用いることにより,閲覧者にとって少ない負担で実現した. (2)ライフログシステムにおいて,閲覧者の行動をライフストリーム上で配信することは,記録者のライフログの記録および公開を促すことを示した. (3)ライフログシステムにおいて,閲覧者の行動を提示することで,他の閲覧者にライフログ閲覧のきっかけを与えられることを示した. (4)ライフログシステムにおいて,ライフログにコメントが寄せられたことを閲覧者に知らせることは,記事作成者と閲覧者および閲覧者間のメッセージのやりとりを促進することを示した.

8B-2 (時間: 10:55 - 11:20)
題名なぜダイエットに成功する人としない人がいるのか? 行動ログに基づく要因の分析
著者*飯尾 淳, 鵜戸口 志郎 (三菱総合研究所), 小山 欣泰, 長谷川 祐子 (Eat Smart)
Pagepp. 1453 - 1460
Keywordダイエット, 食事ログ, 運動ログ, 日記, テキスト分析
Abstract健康維持を支援するウェブアプリケーション「イートスマート」は,会員(ユーザ)のダイエット活動をサポートする機能として食事や運動の記録はもとより日記やコメントといったユーザ同士のコミュニケーション機能を提供する.これらの機能はダイエットに効果的な影響を及ぼす.しかし同コミュニティに参加しているユーザの間でも,ダイエットに成功したユーザと成功していないユーザに分かれているという状況が見られる.そこで本研究では,それぞれのユーザによる情報の記録内容を分析することによって,効果的にダイエットを成功させるためには何が重要かを明らかにすることを試みた.その結果,やはりダイエットをするという意識や意欲の発露が重要であること,ただ漫然と記録するだけでは効果がないことなどが明らかになった.

8B-3 (時間: 11:20 - 11:45)
題名行動推薦システムにおけるシナリオに基づいたフィードバック情報収集アーキテクチャ
著者*山崎 健太郎, 渡部 正文, 野村 崇志, 小林 佑嗣, 喜田 弘司 (NECサービスプラットフォーム研究所)
Pagepp. 1461 - 1466
Keywordレコメンド, ライフログ, コンテクストアウェアネス, フィードバック, 最適化
Abstractライフログサービスなどで利用される行動推薦システムでは,推薦成功率および推薦成功数を向上させるために,推薦条件の最適化が不可欠である.従来の研究では,ユーザが期待した行動を取った際のコンテキストを元に推薦条件の最適化を行ってきた.本稿では,ユーザに対して推薦を行った際のコンテキストが推薦条件の最適化に有効であると考え,推薦時のコンテキストを含んだフィードバック情報である推薦履歴を定義すると共に,その推薦履歴を自動収集するフィードバック情報収集アーキテクチャを提案する.フィールド実験にて,本提案のアーキテクチャにより収集した推薦履歴を利用することで、行動推薦システムの推薦成功率、推薦成功数が増加することを示し、推薦履歴の利用およびフィードバック情報収集アーキテクチャの有効性を示した.


セッション 8C  トラストとヒューマンインタフェース
日時: 2011年7月8日(金) 10:30 - 12:10
部屋: エメラルド
座長: 野秋 浩三 (NTT ドコモ)

8C-1 (時間: 10:30 - 10:55)
題名一般ドライバの安心に関する質問紙調査
著者*藤原 康宏 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部), 永吉 孝行, 西山 義孝 (UDトラックス), 村山 優子 (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)
Pagepp. 1476 - 1481
Keyword安心, トラスト, 安全運転, 質問紙調査
Abstract安全運転を支援するために,様々な安全技術やそれを実装した車両が開発されている.しかし,安全な車社会を実現するためは,安全技術のみで解決できない人間的な要因があると考えられる.本研究では,その人間的な要因をトラストの概念から明らかにするために,安全運転に対してトラックドライバと一般のドライバが感じる安心感の要因について調べるための質問紙調査を実施した.その結果,トラックドライバは,安心して運転するためには,安全確認を最も重視しており,ついで車両や走行環境を重視していたが,一般のドライバは,車両の状態をより重視していることが分かった.また,安心の要因に対しては,トラックドライバは,一般ドライバに比べて,車両そのものだけでなく,「運転環境」,「リスクのある状況での確認」,「運転前の初期状態」を重視していることが分かった.

8C-2 (時間: 10:55 - 11:20)
題名テキスト系CGM利用における不安調査結果に対する一考察
著者*山本 太郎, 植田 広樹, 高橋 克巳, 平田 真一 (日本電信電話株式会社 NTT情報流通プラットフォーム研究所), 関谷 直也, 中村 功 (東洋大学 社会学部), 小笠原 盛浩 (関西大学 社会学部), 橋元 良明 (東京大学大学院 情報学環)
Pagepp. 1482 - 1489
Keyword安心, 不安, インターネット, アンケート調査
Abstract我々はネットワーク利用における「安心」について,最終的にはその獲得ソリューションの確立を目指し,主に社会科学的アプロ―チからの研究に取り組んでいる.我々は,これまで様々な形で,ネットワーク,特にインターネット利用時の不安に関する調査を行ってきたが,具体的な個別サービスに特化した不安に関する調査は行っていなかった.そこで,我々はテキスト系CGM(Consumer Generated Media) における特定サービスを利用する際の不安について,男女50 票ずつを目標として,Web 上で自由回答を中心としたアンケートを実施した.本論文では,スクリーニング結果と9 つのサービスに対する本調査のうち,Twitter 利用者について分析した結果について紹介する.

8C-3 (時間: 11:20 - 11:45)
題名メール誤送信を防止する不快なインタフェースの評価システムの実装
著者*向井 未来, 藤原 康宏, 村山 優子 (岩手県立大学大学院 ソフトウェア情報学研究科)
Pagepp. 1490 - 1497
Keyword不快なインタフェース, メール誤送信, 警告インタフェース, 実験システム, ヒューマンファクタ
Abstract近年,メールの誤送信が情報漏洩の原因になるなど,問題となっている.本研究では,特に宛先アドレス間違いによる誤送信の問題を解決するため,不快感を与えてユーザに危険な状態であることに気づかせ,自発的な危険回避を支援する不快なインタフェースを用いることにした.先行研究では,メール誤送信防止システムの実装と評価を行ったが,ユーザの誤送信回避が,不快なインタフェースの提示によるものかを実証できなかった.本研究では,先行研究でデータの不足により証明できなかった不快なインタフェースの有効性の評価を目的とした,ユーザ動作のログ取得を行う実験システムを構築した.また,実装した不快なインタフェースの提示によって誤送信を防止できたかを検証する実験を行った.

8C-4 (時間: 11:45 - 12:10)
題名対人コミュニケーションの特性を支える温度情報をやり取りするモデルの研究
著者*田口 聖久, 三末 和男, 田中 二郎 (筑波大学大学院 システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻)
Pagepp. 1498 - 1506
Keyword対人コミュニケーション, 温度メディア, 温度感覚, 双方向性, 対面性
Abstract対人コミュニケーションの機会は身の回りにあふれており,その支援は生活をより豊かなものにする.対人コミュニケーション支援にコンピュータ・ネットワークを用いる研究は多数あり,その中でも,数は少ないが,温度に関係するやり取りを行う手法を採用するものがある. それら先行研究におけるコミュニケーションのための温度情報の利用は,対人コミュニケーションのメディアとしては改善の余地がある.例えば,メッセージの送り手がボタンを押すことやデバイスに力を加えることで遠隔地にいる受け手を温める/冷やすというものがある.しかし,受け手を温めたいとする送り手は,受け手がどの程度温められているかを知ることができない.情報の流れが一方的となり,対人コミュニケーションの本質的特徴とされる双方向性が欠如している. そこで本研究では,双方向性を支えるモデルとなる「双方向的加熱/冷却モデル」を構築した.さらに,このモデルを実現するために,プロトタイプシステム「Thermo-net」を開発した.送り手を温めよう/冷やそうとする意思の強さに応じて,送り手自身へも同様の,あるいは反対の温度提示をさせる機構を実装した. また,メッセージ伝達タスクにおける難易度について実験を行った.提案モデルでポジティブなコメントを得て,提案モデルの双方向性の実現によって送り手が意図したメッセージが作りやすくなることが分かった.


セッション 8E  WEBサービス
日時: 2011年7月8日(金) 10:30 - 12:10
部屋: ルビー
座長: 梶 克彦 (名古屋大学大学院)

8E-1 (時間: 10:30 - 10:55)
題名話題範囲に着目したWeb閲覧履歴の空間的把握手法の提案
著者*枝 隼也 (筑波大学図書館情報メディア研究科), 福原 知宏 (産業技術総合研究所サービス工学研究センター), 佐藤 哲司 (筑波大学大学院図書館情報メディア研究科)
Pagepp. 1507 - 1512
KeywordWeb閲覧履歴, 可視化, 探索履歴分析, 自己組織化マップ
Abstractこれまで図書館や書籍を用いて調べていた授業やゼミでのレポート課題も,複数のWebページやサイトを巡回することで,短時間に必要な情報を収集することが可能となった. 本論文では、筆者らが提案している,閲覧したページの探索履歴を話題の遷移として可視化する手法を,自己組織化マップ(SOM: Self-Organizing Map) を用いて実装し,話題遷移の網羅度や,話題の拡がりを評価する. 提案法を用いることで,提出されたレポートだけでは分からない,ページ閲覧の順序やレポート課題に対する調査範囲を空間的に把握することが出来ることを明らかにする.

8E-2 (時間: 10:55 - 11:20)
題名就職情報一元管理システムの提案
著者*古谷 脩 (神奈川工科大学大学院情報工学専攻), 服部 哲 (神奈川工科大学情報学部情報メディア学科), 速水 治夫 (神奈川工科大学大学院情報工学専攻)
Pagepp. 1513 - 1517
Keyword就職情報, 一元管理, スケジュール, メール, Web Database
Abstract就職活動は,就職情報サイトを介してエントリーなどが行われスタートする.学生は入社試験を受けるために志望企業が登録をしている就職情報サイトに登録し,エントリーを行い説明会に参加し,入社試験へと入る. このような状況で以下のような3つの点が問題点として考えられる.(1)就職情報サイトにおける情報管理の問題,(2)説明会などの日程管理の問題,(3)就職情報サイトや企業から来るメール管理の問題である. 本研究では,以上のような問題点を解決するため,就職活動を行う学生のために就職活動で利用される情報をスケジュールやメールなどと連動させそれらの機能を一元管理することにより就職活動を行う学生の負担軽減を目的としたシステムを構築し,評価実験を行なった.

8E-3 (時間: 11:20 - 11:45)
題名アモーダル補完を利用した動画CAPTCHAの提案
著者*森 拓真, 宇田 隆哉, 菊池 眞之 (東京工科大学コンピュータサイエンス学部)
Pagepp. 1518 - 1525
KeywordCAPTCHA, 視覚補完
Abstract近年,ボットプログラムよるWEBサービスのアカウントが自動で大量取得され悪用されることが大きな問題となっている.これを防ぐ手法としてCAPTCHAを導入するのが一般的となっている.CAPTCHAとは,人間と機械を判別するための認証テストである.現在で最も多く利用されている方式は,文字列CAPTCHAであるが,OCR技術の進歩により高い確率で解析されてしまうことがわかっている.また,文字に歪みを加えて読みにくくしたCAPTCHAも提案されているが,ユーザより機械の正解率のほうが高いというジレンマを生み出している.これに対し,本稿では,人間の視覚補完能力であるアモーダル補完を動画に応用することで,人間のみ正解できる実用的なCAPTCHAを提案する

8E-4 (時間: 11:45 - 12:10)
題名位置情報を含むツイートを効率的に発掘するための基本方式の検討
著者*服部 哲, 速水 治夫 (神奈川工科大学情報学部情報メディア学科)
Pagepp. 1526 - 1530
Keywordtwitter, ツイート, 位置情報, ジオタグ, 分析
Abstract近年,twitterが急激に普及し毎日膨大な数のツイートが投稿されている.本研究の目的は,ツイートの連続性や関連性を考慮して,ある特定の場所や地域の有益な情報を抽出することを目指す.そのため本論文では,本研究の目的を達成するための第一歩として,膨大な数のツイートの中から位置情報を含むツイートを効率的に発掘するための方法を検討する.具体的には,ジオタグ(ツイートに付加可能な緯度経度データからなる位置情報)を含むツイートと,著者のひとりとフレンド関係(お互いにフォローしている関係)のユーザのツイートを分析し,それらのツイートの特徴を明らかにする.また,位置情報サービスから自動的に投稿されるツイートの特徴も整理する.そして,それらの分析結果を踏まえて位置情報を含むツイートを見つけ出す方法を提案する.提案手法は,位置情報サービスからのツイートをほぼ問題なく発掘することができる.


セッション 8F  位置依存情報
日時: 2011年7月8日(金) 10:30 - 12:10
部屋: ダイヤモンド
座長: 荒川 豊 (九州大学)

8F-1 (時間: 10:30 - 10:55)
題名すれ違い広告配信システムを用いた地下街での位置推定法
著者*山口 貴広, 高見 一正 (創価大学/工学部)
Pagepp. 1531 - 1536
Keyword位置推定, Android, Bluetooth, オポチュニスティックネットワーク, すれ違い通信
Abstract近年,様々な環境でのナビゲーションのための位置推定法が数多く提案され,サービス提供されている.しかし,地下街を含めた屋内ショッピングモールなどのナビゲーションサービスは研究段階であり,未だ提供されていない.本稿では,地下街をショッピングする人々がすれ違いネットワーキング機能を有する携帯端末を利用した広告配信サービスとそのシステム(OPportunistic Advertisement delivery System : OPAS)構成を考案した.また,本システムを利用した位置推定法を提案した.さらに,OPASをAndroid端末とMANET(Mobile Ad Hoc Network)エミュレータを使って試作し,位置推定アルゴリズムの効果を評価した.

8F-2 (時間: 10:55 - 11:20)
題名モバイルユーザの状況を考慮した位置依存コンテンツ検索支援システム
著者*岩田 麻佑, 原 隆浩, 嶋谷 健太郎 (大阪大学大学院情報科学研究科), 間下 以大, 清川 清 (大阪大学大学院情報科学研究科,大阪大学サイバーメディアセンター), 西尾 章治郎 (大阪大学大学院情報科学研究科), 竹村 治雄 (大阪大学大学院情報科学研究科,大阪大学サイバーメディアセンター)
Pagepp. 1537 - 1544
Keyword検索, モバイル, コンテキストアウェア, スマートフォン
Abstractモバイル端末は,画面サイズや入力インタフェースに制限があるため,コンテンツ検索の際の検索キーワードの入力やページ遷移という操作が煩わしい.コンテンツ検索を行う状況は様々であり,ユーザの必要とするコンテンツは,ユーザの行動や周辺情報などの状況によって変化する.そのため,ユーザに提供する情報をユーザの状況に応じて変えることが有効であると考えられる. そこで,本稿では,ユーザが簡潔な操作で目的のコンテンツを取得できることを目的とし,ユーザの状況を考慮して,マップとメニュー上に情報を提示する位置依存コンテンツ検索支援システムを提案する.特に,ユーザが静止しており,画面にある程度集中できる状況を対象とする.提案システムでは,ユーザの状況に基づいて,重要度の高い情報を優先的に提示する.ユーザは,自分の目的に該当するメニューやマップ上のマーカーを選択することで,位置 依存コンテンツを取得できる. 11人の被験者による評価実験を行った結果,提案システムの方が,Web 検索システムやマップ検索システムよりも,簡潔な操作で位置依存コンテンツを取得できることを確認した.

8F-3 (時間: 11:20 - 11:45)
題名モバイルユーザの状況を考慮した候補提示型コンテンツ検索支援システム
著者*宮本 大樹, 小牧 大治郎, 原 隆浩 (大阪大学大学院情報科学研究科マルチメディア工学専攻), 嶋谷 健太郎, 間下 以大, 清川 清 (大阪大学大学院情報科学研究科情報システム工学専攻), 上向 俊晃 (KDDI研究所), 西尾 章治郎 (大阪大学大学院情報科学研究科マルチメディア工学専攻), 竹村 治雄 (大阪大学大学院情報科学研究科情報システム工学専攻)
Pagepp. 1545 - 1551
Keywordモバイル端末, コンテクストアウェアネス, コンテンツ検索
Abstract近年,モバイル端末を用いて,Web コンテンツを検索することが一般的になっている.モバイル端末はどこへでも持ち運べるため,ユーザは歩いている,立ち止まっているなど様々な状況でコンテンツを検索できる.特に,歩いている場合には,ユー ザは端末の操作に十分に集中することができず,文字入力のような煩雑な操作を行うことは難しい.さらに,時間や場所によってユーザの検索目的も変化する.そこで本研究では,そのような状況におけるコンテンツ検索を支援するために,ユーザの状況 を考慮して,容易な操作で必要なコンテンツを取得可能な候補提示型コンテンツ検索支援システムを提案する.提案システムでは,センサデータに基づいてユーザのおかれている状況を推定し,推定された状況に応じた選択肢を提示する.ユーザ実験によ り,提案システムを用いることで,被験者が容易な操作で必要な情報を得られたことと,状況に応じて適応的に選択肢を提示することの有効性を確認した.

8F-4 (時間: 11:45 - 12:10)
題名スマートフォンを用いたコンテンツ検索支援のためのモバイルコンテキスト認識
著者*嶋谷 健太郎, 間下 以大, 宮本 大樹, 岩田 麻佑, 原 隆浩, 清川 清, 竹村 治雄, 西尾 章治郎 (大阪大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 1552 - 1559
Keywordスマートフォン, コンテキスト認識, 加速度センサ, サポートベクターマシン
Abstract近年スマートフォンが普及し,いつでもどこでも情報を得ることが可能になった. 例えば移動中に周辺施設の情報や目的地までの経路を調べることが一般的になっ ている.しかし,移動中の検索は画面の注視が難しく,利用者自ら文字サイズを 拡大したり,立ち止まっての確認が必要となる.本論文では,利用者の移動中の 状況の変化に応じて表示方法を切り替えるコンテキストアウェアシステムを本シ ステムではスマートフォン内蔵のセンサのみを用いてユーザとスマートフォンの 状況を認識する.短時間フーリエ変換によって得られたパワースペクトルを特徴 量とし,サポートベクターマシンで利用者のコンテキストを認識する.実験では, 実際の移動中の状況で,表示方法の切り替えに成功した割合を調べ,64.4%以上 の認識率を示した.


セッション 8G  位置情報システム(2)
日時: 2011年7月8日(金) 10:30 - 12:10
部屋: オパール
座長: 岩井 将行 (東京大学)

8G-1 (時間: 10:30 - 10:55)
題名きときと写真を用いた現場情報提示方法の設計
著者*福原 遼, 福本 駿 (東京電機大学未来科学部), 石塚 宏紀, 岩井 将行 (東京大学生産技術研究所), 瀬崎 薫 (東京大学空間情報科学研究センター), 戸辺 義人 (東京電機大学未来科学部)
Pagepp. 1560 - 1565
Keywordスマートフォン, 写真, GPS
Abstract近年,高性能カメラ,GPS受信機,地磁気センサ等を搭載する携帯電話が普及し,人々は,撮影時の位置情報や方向情報を伴った写真をいつでも容易に撮影可能となった.また,携帯電話網の発展により,撮影された写真は,ネットワークを通して瞬時に共有可能となった.浅草など観光地の状況や災害発生時の状況などといった特定の現場に関する情報収集を目的とした場合,不特定多数の人々から携帯電話で撮影された膨大な数の写真から如何に有用な写真を選択するかが大きな課題となる.そこで我々は,携帯電話を用いて多人数によって撮影された膨大な写真から特定の現場の状況を的確に把握可能なシステムを提案する.本稿は提案システムの設計及びプロトタイプの実装について述べる.

8G-2 (時間: 10:55 - 11:20)
題名旅先での観光地選び支援のためのブログを用いた観光地の印象抽出手法
著者*伊達 賢志, 北須賀 輝明 (熊本大学大学院自然科学研究科), 糸川 剛 (熊本県立技術短期大学校), 有次 正義 (熊本大学大学院自然科学研究科)
Pagepp. 1566 - 1579
Keywordブログ, 観光地, 印象, 観光地選び, 特徴語
Abstract本論文では,ブログから観光地の印象を抽出し,その印象により観光地を提案することを目的とする.ユーザが過去に訪れたことのある観光地や気に入っている観光地と印象の似ている観光地をユーザに推薦する.印象を表す語として,名詞と形容詞,動詞を用いる.まず,観光地に関するブログを集める. そのブログを形態素解析し,それぞれの語を抽出し,TF-IDF 法を基にしたTDF-IDF 法を用いてそれぞれの語のTDF-IDF 値を求める. その値を用いて,ピアソンの積率相関係数により,観光地同士の類似度を算出する.類似度の高い観光地同士を印象の似ている観光地とする.実験では,どの品詞を用いると理想の類似度を算出するのかを確認するために,それぞれの品詞を単独で用いる場合と組み合わせた場合の類似度を比較した.同じカテゴリの観光地の類似度が上位3 つに入っているものを成功としてカウントし,成功数の数で評価した.その結果,名詞だけを使った場合の成功数が18 中6 で最も良くなった.また,名詞,形容詞と動詞それぞれ良い点があることが分かった.

8G-3 (時間: 11:20 - 11:45)
題名位置に基づく会話のデータベース化による状況依存情報提示システムの設計と実装
著者*寺田 努 (神戸大学大学院工学研究科/科学技術振興機構さきがけ), 栗田 雄介, 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科)
Pagepp. 1580 - 1587
Keyword情報提示, 会話, 匿名化
Abstract近年,コンピュータの小型化により,博物館における展示物解説や観光地での案内を行う情報提示システムが注目を集めている.一般に,このような情報提示システムは提示内容をあらかじめ用意するため,最新の情報を取り入れたり,口コミ等の有用な情報を含めることが難しい.そこで本研究では,人々の会話内容をデータベース化し,位置やカメラ画像と会話内容とを結びつけてユーザに提示するシステムを提案する.会話は個人の行動などプライバシ情報を含むため,提案システムは会話内容の自動匿名化機能をもつ.具体的には会話中の単語に対して匿名化の必要性を判別し,プライバシ情報は匿名化してからデータベースに格納する.実際の観光地における会話データを用いて評価した結果,匿名化精度はF値が0.28となった.また,実際に提案システムのプロトタイプとして,会話情報や位置情報に基づき関連情報を提示するアプリケーションを作成し,ユーザが適切な情報を得られることを確認した.

8G-4 (時間: 11:45 - 12:10)
題名位置情報を用いた範囲限定コミュニケーション支援システムの提案
著者*山田 晃輔, 伊藤 淳子, 宗森 純 (和歌山大学)
Pagepp. 1588 - 1594
Keyword位置情報, iPhone, 仮想環境, コミュニケーション支援, サービス
Abstract国内ではSNSに匿名や匿住所で登録する利用者が多い.匿名・匿住所では,対面でのコミュニケーションを行う際,日常の活動範囲や活動時間などの物理的,時間的制約により,積極的なコミュニケーションをとることができない可能性がある. 本研究では位置情報をもとに活動範囲内で情報発信・取得を行うための場の作成や編集,閲覧が可能な機能を提供すると共に,ユーザ同士の双方向コミュニケーションを支援するシステム「LACom」を提案する. この提案システムは,対面コミュニケーションへ至った際に物理的・時間的制約が少ない人とのコミュニケーションの輪を広げる事を目的とする.


セッション 8H  クラウドコンピューティング(2)
日時: 2011年7月8日(金) 10:30 - 11:45
部屋: アメジスト
座長: 金井 敦 (法政大学)

8H-1 (時間: 10:30 - 10:55)
題名クラウドコンピューティング環境でのマルチコアプロセッサの停止故障を考慮したタスクスケジューリング
著者*後藤田 祥平 (奈良先端科学技術大学院大学), 柴田 直樹 (滋賀大学), 山内 由紀子 (九州大学), 伊藤 実 (奈良先端科学技術大学院大学)
Pagepp. 1595 - 1603
Keywordクラウドコンピューティング, マルチコア, スケジューリング, 停止故障
Abstract本稿では,データセンタの計算機の多くがマルチコアプロセッサを搭載している環境において,停止故障を考慮したタスクスケジューリング手法を提案する.提案手法では,ネットワークコンテンションを考慮し,停止故障発生時には回復処理を行った上でのタスク終了までの時間を目標実行終了時間内に抑えた上で,停止故障が発生しない場合のタスク処理時間を最小化する.本手法を実現するため,ネットワークコンテンションを考慮した既存のタスクスケジューリングを拡張した.提案手法をシミュレーションにより既存手法と比較し,本手法の有効性を示す.実験の結果,停止故障発生時のレイテンシを含む処理時間を既存手法の約半分に減少させることができ,停止故障非発生時の処理時間増加もわずかにとどまることが確認できた.

8H-2 (時間: 10:55 - 11:20)
題名天気予報を用いた太陽光発電によるグリッドの運用の検討
著者*藤井 賢一 (東洋大学大学院工学研究科情報システム専攻), 山際 基 (東洋大学総合情報学部), 上原 稔 (東洋大学大学院工学研究科情報システム専攻)
Pagepp. 1604 - 1610
KeywordグリーンIT, グリッド, 太陽電池, リユースPC
AbstractグリーンITの観点から,使用されなくなった旧型モデルPCを再利用する手段としてグリッドを考えた. しかし,旧型PCを再利用する場合,グリッドは常に電力を消費するので計算処理に対するエネルギー効率が悪い場合があり,省エネルギーではない.その点はグリーンITとしては好ましくないといえる.そこで,自然界に存在する太陽光エネルギーの様なCO2の発生を伴わないエネルギー,クリーンエネルギーを用いることでこの難点を克服する事を考えた.そこで本研究では,クリーンエネルギーである太陽光発電によって電力を確保する事でデメリットを解決し,CO2排出量削減効果と資源の再利用を結び付けて実現することを目的としている. 本論文では,システムが外部から天気予報のデータを得る事で,そのデータに基づいてバッテリーマージンを動的に変化させる事で,システムの継続的な稼働,かつ効率の良い運用を目的とした,天気予報を用いたシステムの動的な動作条件変化における運用を提案し,評価としてシミュレーションを行った.

8H-3 (時間: 11:20 - 11:45)
題名ライブマイグレーション中の仮想計算機上のプロセスの性能に関する考察
著者*久野 陽介, 新居 健一, 山口 実靖 (工学院大学大学院電気・電子工学専攻)
Pagepp. 1611 - 1620
Keywordクラウド, VM, Xen
Abstractクラウドコンピューティングや,仮想化技術を用いたサーバ統合の普及により,VMのマイグレーションが広く行われるようになった.ライブ型マイグレーションはVM上のプロセスを停止することなくVMを移動させることができるため特に注目されているが,ライブ型マイグレーション実行中は移動中VM上のプロセスの性能や,移動元ホストにて稼働中のVM上のプロセスの性能,移動先ホストにて稼働中のVM上のプロセスの性能などが大きく低下してしまうことが予想され,詳細な調査が重要であると考えられる. 本稿では,ライブマイグレーション実行中のVMの性能に注目し,その性能に関する考察を行った.調査の結果,移動中VM上におけるCPU演算性能の劣化は小さいがI/O処理の性能劣化は大きいこと,ネットワーク速度が低い場合は性能劣化が小さいこと,移動元ホストにおける性能劣化が移動先ホストにおける性能劣化よりも大きいことが確認された.



2011年7月7日(木)

セッション DS  デモセッション/企業展示
日時: 2011年7月7日(木) 17:45 - 19:20
部屋: グランドホール
座長: 今野 将 (千葉工業大学)

DS-1
題名地図製作意図に基づいた現在地認識支援システムの実現方式
著者*中澤 優一郎, 山田 祐介, 細川 宜秀 (群馬大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagepp. 1621 - 1630
Keywordモバイル, GIS, 空間認知
Abstract1 はじめに モバイルツールにおける周辺情報獲得の難しさは,近周辺情報(代表的なものとして,現在地から視認可能なランドマーク),ならびに,遠周辺情報(代表的なものとして,直近で利用した可能性の高いランドマーク)の3空間的(位相,方向,距離)関係を全て画面内に収めることにある.なお,3空間的関係の認識は,モバイルユーザが周辺情報の重要度判定基準を与える本質的項目として位置づけられる.これは, 周辺情報の重要度が近さに依存することが多いことによる.つまり,モバイルユーザは,目的となる遠周辺情報,ならびに,近周辺情報と現在地の空間的関係認識を伴って,周辺情報の重要度判定を行う.ここで,モバイルユーザが現在地を認識する行為を「現在地認識」と定義する.また,本稿が対象とする周辺情報をランドマークの位置情報とする. 現在の主要な地図情報システムは近周辺ランドマーク,ならびに,遠近周辺ランドマークの3空間的関係を正確に表現するものである.しかしながら,距離関係の正確な表現は,近周辺情報,ならびに,遠周辺情報の一括提示の妨げとなっている.すなはち,その地理情報システムは,拡大・縮小などの地図操作をモバイルユーザに強要することによって,それらの空間的関係を認識させる.この地図操作は一般に大変な労力を有するものであり,モバイルユーザの地図利用の動機低減をもたらす. 本稿では,モバイルユーザの現在地から視認可能なランドマーク,ならびに,直近で利用した可能性の高いランドマークを一括提示する現在地認識支援システムを提案する.提案方式の特徴は,与えられたランドマーク集合から,近さと地図製作意図(地図製作者の定める「ランドマークの強さ」)に基づき,両ランドマークを一括検索する機能を実現することにある.ここで,ランドマークの強さとは,異なる縮尺を持つ地図の集合が与えられた時,そのランドマークを含む地図の数と定義する.例えば,多くの人が利用する駅,市役所等など,多くの人が利用するランドマークは,異なる縮尺の地図に出現することが多い,すなはち,これらは強いランドマークとみなされる. 近周辺ランドマーク,ならびに,遠周辺ランドマークを一括提示することにより,提案システムはモバイルユーザの現在地認識支援を可能にする.また,実験により提案方式の妥当性を明らかにする. 2 提案システムの実現方式 本節では提案システムの定式化,すなはち,データ構造とデータ構造に対する機能の構成方式を示す. 2.1 データ構造 提案システムは,地図製作者が定めるランドマークの強さを保持するデータベース(地理的専門知識データベース)に基づく.そのデータベースを(ランドマークID,ランドマーク名,緯度経度,スケール1の地図における出現有無,スケール2の地図における出現有無,・・・,スケールMの地図における出現有無)からなるM+3対の集合として定義する.ここで,ランドマークIDとはランドマークの識別子を表す.ランドマーク名はランドマークの名称を表す.緯度経度はランドマークに関連付けられた地点の緯度経度を表す.スケールj( j = 1 〜 M )の地図におけるランドマーク出現有無は,0(未出現)または1(出現)により表現される. 2.2 提示ランドマーク選択機能 提案システムは,次の式に基づいて提示ランドマークを選択する. W LM =(α×m(i) / ( M + (1−α) ) × ( (r−d(i,c)) / (r+1) ) l ここで,M は地理的専門知識データベースを構成する地図のスケールの個数を表す.m(i) はそのデータベースに固辞されるi 番目のランドマークが出現する地図数を返す関数を表す.rは現在地を中心とする円の半径を表す.提案システムはその円内に存在するランドマークを遠周辺ランドマークと認識する.d(i,c) はi番目のランドマーク現在地c間の距離を返す関数を表す.lは遠周辺ランドマークに対する近周辺ランドマークの提示優先度合いを表す.なお,lは1以上の実数をとる.例えば,lを大きくすると,遠周辺ランドマークに対して近周辺ランドマークが画面内に優先的に提示される.αは,強いランドマークと近いランドマークの提示優先度を表す.この値は0から1の間の値をとる. 本式の第1項は強いランドマーク選択に寄与し,第2項は現在地から近いランドマーク選択に寄与する.すなはち,本式は強く,現在地から近いランドマークを画面提示に最もふさわしいものとして認識する. 3 実験 3.1 実験目的 提案提示ランドマーク選択機能を有する地図生成システムの妥当性評価を行った.この評価を,次の2システムを用いた被験者の現在地認識精度による定量的比較によって実施した. (S1)提案システム (S2)提案機能を持たない現在の主要な地図情報システム さらに,インタビューにより,提案システムに対する定性的評価を行った. 3.2 実験方法 53名の被験者に両システムを用いた現在地認識を実施させた.実施期間は,2010年7月26日〜2011年8月17日である.各被験者に対し桐生市内9現在地の現在地認識を行わせた.地理的専門知識データベースはGoogleMapから4カ月かけて桐生市内のランドマーク4377件を人手で抽出し実装した. 3.3 結論 提案システムの平均精度は約0.56であった.また,提案機能を持たない現在の主要な地図情報システムの平均精度は約0.39であり,提案システムの約17%の性能向上を達成した.また,正解者が参考にした一人当たりの遠周辺ランドマーク数は1.24個であった.さらに,被験者が参考にしたランドマークの多くは,群馬大学,JR桐生駅,上毛電鉄西桐生駅などの強いランドマークであった.これらより,遠周辺ランドマークを画面内に提示する提案システムの妥当性が明らかとなった.なお,実験データの根拠と詳細は本論文に示す.

DS-2
題名スマートフォンを用いた行動情報共有システム「ALKAN2」
著者*服部 祐一, 中村 優斗, 井上 創造 (九州工業大学), 平川 剛 (株式会社ネットワーク応用技術研究所)
Pagepp. 1631 - 1637
Keywordスマートフォン, 行動情報, 3軸加速度センサ
Abstract本稿では,行動解析のための行動情報を収集する目的として開発した行動情報共有 システム「ALKAN2」について述べる.ALKAN2 では,ユーザが行った行動のセ ンサデータと動画像を収集し,それらを閲覧できる環境をユーザに提供する.また, ユーザは他のユーザが行った行動をまねすることができ,まねした際のデータをサー バに送信することにより,どの程度似ているかなどを判定することができる.また, 他のユーザが行ったデータに対して評価することができる.それにより,ユーザのモ チベーションの維持につながり,より多くの行動情報が収集できることが期待できる.

DS-3
題名EVANS2:拡張現実感技術を利用した家電機器操作システム
著者*坂本 陽, 三原 進也 (同志社大学大学院工学研究科), 島田 秀輝 (同志社大学理工学部), 佐藤 健哉 (同志社大学大学院工学研究科)
Pagepp. 1638 - 1645
Keyword情報家電, 拡張現実感, 可視光マーカ
Abstract近年,テレビやHDD/DVD レコーダ,オーディオ機器など,ネットワークに接続可能な家電機器が普及しつつあり,近い将来,あらゆる家電機器がホームネットワークに接続され,ネットワーク経由でそれらの機器を制御するようになる. しかし,ネットワークに接続された機器は,ネットワーク経由でそのIDや名称を判別することができるが,家電機器の設置場所を識別するための情報を含まれていない.そのため,ホームネットワークに接続される家電機器が増えることによって,それぞれの家電機器がどの場所に設置されているかを容易に判断できなくなり,その結果,利用者が操作を行いたい対象の家電機器を目で見て特定し直接操作することは困難となり,操作したい機器とは異なる家電機器を操作してしまうといった誤操作が発生する可能性がある. 本研究では,拡張現実感技術における可視光マーカを検討し,これを利用することでホームネットワークに接続された複数の家電機器を直感的に操作し協調させるシステムを提案するとともに,その実現可能性を示す.

DS-4
題名ゲーム性を取り入れた施設公開型イベント支援システム
著者*小林 亮 (神奈川工科大学大学院工学研究科情報工学専攻), 佐藤 仁美 (アシアル), 服部 哲 (神奈川工科大学情報学部情報メディア学科), 速水 治夫 (神奈川工科大学情報学部情報メディア学科,神奈川工科大学大学院工学研究科情報工学専攻)
Pagepp. 1646 - 1651
Keywordイベント支援, スタンプラリー, ビンゴゲーム, QRコード, Twitter
Abstract大学や研究機関などの施設公開型イベントでは,参加者に各公開場所へ訪問してもらうためにさまざまな工夫がなされ,スタンプラリーはその一手段である.スタンプラリーでは,指定された場所で専用の用紙にスタンプを押し,その数に応じて景品を獲得したりすることができる.しかし,紙媒体のスタンプラリーではスタンプ設置場所の柔軟な変更や実施コストなど,さまざまな問題が存在する.本論文では,携帯端末で QR コードを読み取ることによりスタンプを押し,ビンゴを成立させるというゲーム性を取り入れた施設公開型イベント支援システムを提案する.本システムは Twitter を利用してリアルタイムにゲームの進行状況を発信する.試作したシステムを本学の新入生ガイダンスで実使用し評価した.

DS-5
題名コンテキストアウェアな端末クラウド協調制御
著者*西原 康介, 辻 聡, 狩野 秀一, 酒井 淳嗣 (NEC システムIPコア研究所)
Pagepp. 1652 - 1657
Keywordコンテキストアウェア, 端末クラウド協調制御, ネットワーク制御, サービス構築
Abstract開発コスト削減や開発期間短縮のため,複数のサービス機能単位を組み合わせてサービス提供できる技術が注目されている.近年携帯端末の高機能化により,従来サーバで動作していた上記のようなサービスの一部も,携帯端末上で十分動作するようになっている.このため,端末及びサーバの限られたリソース利用を最適化には,端末やサーバ上で動作する上記機能単位の構成を連携して制御する必要がある.さらに,ユーザ個別にサービスをカスタマイズするため,機能単位の構成をユーザコンテキストに応じて端末側で最適化する必要がある.そこで本稿では,コンテキスト状況に応じて,端末側でサービスやリソース利用を最適化し,低コストでサービスを構築できる仕組みを提案する.提案手法を評価するため,端末で撮影した画像を共有するサービスを構築することで,エンドユーザに高度なカスタマイズ性やユーザビリティ,システム設計者に低コストなサービス構築や容易なリソース最適化を実現する手法を提供できることを確認した.

DS-6
題名広域センサネットワーク統合環境におけるデータの障害検知システム
著者*山内 正人 (慶應義塾大学), 松浦 知史 (奈良先端科学技術大学院大学), 石 芳正, 寺西 裕一 (大阪大学), 砂原 秀樹 (慶應義塾大学)
Pagepp. 1658 - 1663
Keywordセンサネットワーク, 障害検知, 安心・安全, 分散処理, P2P
Abstract大規模なセンサネットワークを運用し、安心・安全にセンサデータを活用するために はセンサデータの異常検知が重要となる。本稿ではこれまで筆者らが提案してきた大規 模なセンサネットワークにおいて障害検知を行うフレームワークを分散環境(PIAX) 上に実装した。障害検知結果を表示する障害通知アプリケーションの作成も行った。 また、障害検知に際して行う通信等をX-Sensor 2.0 を用いて可視化も行った。それ ぞれのシステムが適切に連携し、障害検知フレームワークが動作することを確認した。

DS-8
題名SAMTK-3Dを用いた多地点間仮想空間コミュニケーションとその応用
著者*浅井 俊晴, 中山 裕美, 梶 克彦, 河口 信夫 (名古屋大学工学研究科計算理工学専攻)
Pagepp. 1664 - 1671
KeywordSAMTK, 仮想空間, 遠隔コミュニケーション, 多地点, テレビ会議
Abstractネットワーク,PCの発達に伴い,プレゼンテーションなどのネットワークを通した中継が広く普及しつつあり,それには動画配信,ビデオコミュニケーションシステム,3次元仮想空間上でのコミュニケーションサービスなどが用いられる.しかし,それらの既存のシステムでは,展示会やポスターセッション,学会などへの複数の参加者間での相互コミュニケーションを伴う遠隔参加を実現することは難しい.これに対し,我々は,3次元仮想空間コミュニケーションシステムSAMTK-3Dの開発を行っている.このシステムでは,仮想空間上に実空間で行われているイベントを再現し,実空間と仮想空間の間での相互のコミュニケーションが可能な遠隔参加を目指している.本稿では,SAMTK-3Dを用いたイベントへの遠隔参加の実験を行い,その可能性と,問題点を検証する.実験はポスターセッションと研究ミーティングへの遠隔参加の2つを行い,利用者が感じるストレスなどに関する知見を得られた.

DS-9
題名単一の鍵で多重帰属できるグループファイル共有システム
著者*佐々木 啓, 長澤 悠貴, 脇田 知彦 (名古屋工業大学), 毛利 公美 (岐阜大学), 白石 善明 (名古屋工業大学), 野口 亮司 (豊通シスコム)
Pagepp. 1672 - 1681
Keywordファイル共有, 秘密分散, 閾値復号, 鍵管理
Abstractグループウェアの代表的な機能にグループファイル共有があるが,ファイルをサービス提供者のサーバに保管するため,サービス提供者の不正が懸念される.利用者側でファイルを暗号化することでサービス提供者が閲覧できないようにできるが,利用者は所属するグループが増えるほど鍵管理の負担が大きくなる.我々は既に,グループメンバの変更が容易で,利用者が単一の鍵で複数グループに所属して暗号化ファイルを復号できるプロトコルを提案している.本論文では,我々が提案しているグループファイル共有プロトコルの実装について述べる.まず,プロトコルを組み込んだシステムの機能と,鍵構造を管理するためのデータベースについて示す.次に,実装したグループファイル共有システムの各主体の操作画面について説明する.実装したシステムで,サービス提供者及びグループに所属しない利用者は共有ファイルを閲覧できないことを確認した.

DS-10
題名aroots:野菜育成を促進させるコミュニケーションシステムの提案
著者*藤枝 慶, 芝原 隼人, 西條 鉄太郎, 安澤 太郎, 廣井 慧, 山内 正人, 砂原 秀樹 (慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)
Pagepp. 1682 - 1689
Keyword農業情報, ソーシャルネットワーク, センサネットワーク
Abstract本研究では、野菜の育成を行っているユーザー同士が「野菜を育てる楽しさ」を共有できるコミュニケーションシステムを提案する。近年、食の安全問題、健康志向、環境問題への意識の高まりにより、個人で野菜を育成する家庭菜園の人気が高まりつつある。しかし、家庭菜園は手間がかかる割に、達成感が得にくく、継続が困難である。達成感は、目的を達成することで感じる楽しさであるが、家庭菜園は環境が千差 万別でノウハウが少ないなど、目的達成が難しい。 そこで、本稿では野菜の育成を行うユーザーに対し、家庭菜園を継続でき達成感が得られるコミュニケーションシステムを提案する。提案システムを試作し、動作する ことを確認した。

DS-11
題名複数拠点統合型センサネットワークにおけるデータ収集用モバイルエージェントの開発支援システム
著者*濱口 雄人, 義久 智樹, 石 芳正, 寺西 裕一, 原 隆浩, 西尾 章治郎 (大阪大学大学院情報科学研究科マルチメディア工学専攻)
Pagepp. 1690 - 1697
Keywordセンサネットワーク, モバイルエージェント, P2P
Abstract近年のセンサネットワークの普及に伴い,複数のセンサネットワーク拠点を連携させて統合的に利用する複数拠点統合型センサネットワークへの注目が高まっている.複数拠点統合型センサネットワークにおける通信量を削減するために,センサネットワーク拠点間を移動可能なプログラムであるモバイルエージェントを利用してデータ収集するシステムが研究開発されている.モバイルエージェントによるデータ収集機能の開発においては,その移動先の選択や処理中の状態,データ収集結果の確認が煩雑となる.そこで本研究では,モバイルエージェントの開発支援システムの設計と実装を行った.本システムでは,モバイルエージェントの可視化,移動指定,実行制御を開発者の端末上のWebブラウザ経由で行うことを可能とした.本システムにより,工数を削減した上でデータ収集を行うモバイルエージェントの開発が可能となった.

DS-12
題名センサネットワークを用いたモバイル型住環境データ収集表示システムの開発
著者*橋詰 葵 (静岡大学大学院自然科学系教育部), 松野 智明, 鈴木 誠二 (静岡大学大学院情報学研究科), 安部 惠一 (静岡大学大学院自然科学系教育部), 峰野 博史 (静岡大学情報学部), 水野 忠則 (愛知工業大学情報科学部)
Pagepp. 1698 - 1704
Keywordセンサネットワーク, 見える化, 省エネルギー
Abstract本論文では,表示系 HEMS を低い導入コストで実現するシステムを提案する.提案システムではセンサネットワークを用い,温度や照度,消費電力などの環境データを収集して見える化を行う.データの収集および表示には小型のセンサノードとノート PC を用いるため,既存家屋や家電に対して大きな変更を加えずに導入することが可能である.可視化されたデータをもとに,システム導入前には気付かなかったエネルギー消費の無駄を発見することで,利用者に省エネを意識した行動を促すことができる.既存 HEMS の多くは建物や部局を対象単位としていたが,本稿で提案するシステムではより粒度の細かい個人単位や家電単位での分析を可能とする.

DS-13
題名循環型多言語医療用例対訳収集環境の構築
著者*吉野 孝 (和歌山大学), 宮部 真衣 (東京大学), 福島 拓, 尾崎 俊, 東 拓央 (和歌山大学)
Pagepp. 1705 - 1712
Keyword循環型, 多言語間コミュニケーション, 医療支援, 用例対訳, 機械翻訳
Abstract近年,在日外国人数の増加に伴い,日本における多言語間コミュニケーションの機会が増加している.コミュニケーションを行う際,言語の違いは大きな障壁となる.特に医療の現場では,診療における外国人患者との対話に大きな課題を抱えている.現在は,医療通訳者による対応が行われているが,その需要は急速に増大しており,24時間対応や緊急時対応などが困難である.情報技術による支援への期待が大きいものの,多言語対応に利用可能な技術の一つである機械翻訳は医療分野において常に利用できるほど高精度ではなく,翻訳精度の保障された支援が状況に応じて必要となる.翻訳精度を保障するためには,予め精度が確認された用例対訳の利用が有用である.しかし,用例対訳は事前に用意する必要があるため,自分の伝えたい内容の用例対訳が存在しない場合は,コミュニケーションができない.コミュニケーションの実現可能性を向上させるためには,様々な状況で利用可能な多数の用例対訳が必要である.しかし,実際の現場で必要とされる用例対訳を収集するためには,医療現場の会話の情報が不可欠である.我々はこれまでに,医療分野における多言語間コミュニケーション支援のために,複数の多言語対応のコミュニケーション支援システムの開発を行ってきた.今回,用例対訳を用いた対話の実現可能性を高めるために,これまで開発してきた多言語間コミュニケーション支援システムを連携させた環境として,循環型多言語医療用例対訳収集環境を提案し,その構築を行った.循環型多言語医療用例対訳収集環境は,用例対訳の不足が発生した場合に,用例対訳の収集・共有を行うシステムへとその状況を連絡し,必要な用例対訳が作成されると,支援システムへ提供するという仕組みを持つ.

KS-1
題名(企業展示) Webインタラクション分析支援環境ITR-Recorder & Player
著者中道 上 (南山大学), 木浦 幹雄 (キヤノン株式会社), 山田 俊哉 (総合研究大学院大学), 栗山 進 (株式会社ミツエーリンクス), 上野 秀剛 (奈良工業高等専門学校)
Pagep. 1713

KS-2
題名(企業展示) ITS通信アプリケーション評価用統合シミュレータ
著者吉岡 顕 (トヨタIT開発センター 研究開発部), 大西 亮吉 (トヨタIT開発センター)
Pagep. 1714

KS-3
題名(企業展示) Scenargie(シナジー)による大規模モビリティシミュレーション
著者金田 茂, 前野 誉 (スペースタイムエンジニアリング)
Pagep. 1715

KS-4
題名(企業展示) らくらくホンベーシック3向け「つながりほっとサポート」サービス
著者土井 千章, 中川 智尋, 木南 克規, 吉川 貴, 太田 賢, 稲村 浩 ((株)NTTドコモ)
Pagep. 1716

KS-5
題名(企業展示) AndroidTM端末のアプリ管理 〜ホワイトリスト方式による端末保護〜
著者竹森 敬祐, 川端 秀明, 磯原 隆将, 窪田 歩 (KDDI研究所), 池野 潤一 (KDDI)
Pagep. 1717

KS-6
題名(企業展示) ICカードの実装安全性標準評価ボードSASEBO-W −サイドチャネル解析のデモンストレーション−
著者片下 敏宏, 堀 洋平, 佐藤 証 (産業技術総合研究所)
Pagep. 1718



2011年7月6日(水)

セッション SS  基調講演
日時: 2011年7月6日(水) 13:20 - 13:50
部屋: クリスタルホール
座長: 小花 貞夫 (国際電気通信基礎技術研究所 適応コミュニケーション研究所)

SS-1 (時間: 13:20 - 13:50)
題名(基調講演) 東日本大震災とICT研究開発の今後の展望 ― 人の暮らしと文明のあり方―
著者*白鳥 則郎 (東北大学/公立はこだて未来大学)
Pagep. 1719
KeywordICT, グリーン(省エネルギー), 大震災, 高齢化社会, 経済システム
Abstract情報処理学会の新たな50年へ向けた最初の年に、1000年に一度と言われる大震災に遭遇した今、一人ひとりの生き方が問われている。科学技術も例外ではない。21世紀の科学技術は「地球環境」の変化、「社会構造」の変化といかに向き合うかが問われている。キーワードで言えば、前者はグリーンと大震災であり、後者の変化は高齢化と経済モデルで示される。 本講演では、始めに東日本大震災についてICTの状況を含めて概観する。大震災からの復旧、再生、新生へ向けた地域活動の一端を紹介する。次に「地球環境」についてまずグリーンに関するICTの取り組みの事例を取り上げる。次に、大震災に関するICTシステムのあり方について今回の震災の経験を踏まえ、期待される方向について言及する。また、「社会構造」については、高齢化社会におけるICTの目指すべき方向と経済モデルの方向を人の暮らしと自然が調和し共生する持続可能な社会へ向けた議論を展開する。 最後に、持続可能な社会を実現するために科学技術、特に情報に関する科学技術への期待と役割を述べ、地球規模の観点に立ち、今後の人の暮らしと文明のあり方を展望する。



2011年7月7日(木)

セッション SP  特別講演
日時: 2011年7月7日(木) 14:50 - 15:50
部屋: クリスタルホール
座長: 小花 貞夫 (国際電気通信基礎技術研究所 適応コミュニケーション研究所)

SP-1 (時間: 14:50 - 15:50)
題名(特別招待講演) 小惑星探査への挑戦 − 「はやぶさ」から「はやぶさ2」へ −
著者*吉川 真 (JAXA)
Pagep. 1720
Keyword惑星探査, 小惑星, サンプルリターン, はやぶさ
Abstract小惑星探査機「はやぶさ」は、7年間余りの宇宙の旅を経て、2010年6月、地球に帰還しました。自分自身は燃え尽きながら、カプセルを地球に届けるという使命を果たした「はやぶさ」。数々の世界初に挑戦した「はやぶさ」は、まさに波瀾万丈という言葉がぴったりのミッションでした。このミッションによって、技術や科学において大きな成果を挙げましたが、我々はそれ以上のものを獲得したと言ってよいと思います。そして、今、「はやぶさ」に続くミッションとして「はやぶさ2」が本格的にスタートしました。「はやぶさ」が試みた技術をより確実なものとし、更なる世界初や新しい科学に挑戦するミッションが「はやぶさ2」です。ここでは、「はやぶさ」ミッションの7年間の軌跡とその成果について報告し、そして、「はやぶさ2」として計画されていることについて紹介します。