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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2009)シンポジウム

セッション 1G  ウェアラブルとライフログ (UBI)
日時: 2009年7月8日(水) 13:40 - 15:20
部屋: コスモス
座長: 井上 創造 (九州工業大学)

1G-1 (時間: 13:40 - 14:05)
題名ライフログにおけるコンテキストインデックスへのビットマップスキャンの適用
著者*森下 慎次, 綱川 光明, 鷲崎 誠司 (日本電信電話株式会社 NTTサイバースペース研究所 OSSコンピューティングプロジェクト)
Pagepp. 156 - 161
Keywordライフログ, ユビキタス情報処理, インデックス, 情報構造化
Abstract近年のデバイスの発達と普及により、さまざまなライフログをより容易に獲得することが可能となり、それらを利用したレコメンドサービスなども増加してきている。そういう背景の中で、我々は利用者の行動履歴を時間と位置という2つの軸上にマッピングすることで、利用者のコンテキストに依存した情報整理/提示する情報構造化技術を研究している。 前述の研究において我々は利用者の情報を、スケジューラに登録された予定をはじめとするユーザの意識に近い物語コンテキスト(イベント)と、センサーデータをはじめとする事実コンテキスト(シーン)という大きく2種類に分けられると仮定し、事実コンテキストをルールにより自動抽出し、利用者が指定する物語コンテキストと関連付けて提示するプロトタイプを作成した。本稿では、基本的に追記型である、カーディナリティが低いというライフログを構成するコンテンツのもつ2つの特徴に着目し、ビットマップスキャンの手法を取り入れた柔軟性と高速性を併せ持つコンテキストインデックス方式を提案する。まずは、実際の行動履歴をもとに、滞在、同行といった絶対/相対位置に基づいたインデックスを生成し、本方式の評価を行った。

1G-2 (時間: 14:05 - 14:30)
題名ウェアラブルセンサを用いた動作認識による周辺機器操作の提案と実証
著者*木村 竜, 牧野 真也, 岡村 将志, 五百蔵 重典, 田中 博 (神奈川工科大学 情報学部)
Pagepp. 162 - 169
Keywordセンサネットワーク, 加速度センサ, 動作認識, 機器操作, ワイヤレス伝送
Abstract家電等の操作に関して,リモコンの普及に伴う家庭内でのリモコン数の増大や,各家電製品の高機能化に伴うリモコン操作の複雑性など,生活に不便な現状がある.本報告ではこれらの問題を解消するため,リモコンを用いずに周辺機器操作を行うことを目的に,無線伝送の加速度センサを用いた人間動作の認識による周辺機器操作に関する提案と実験を行う.動作認識には画像認識等に用いられるテンプレートマッチング手法を用いて行う.今回0 から9 までの10 種類の数字に対して実験を行った結果,98.6%の認識率を得ることができた.ここでは周辺機器の一例としてテレビを取り上げ,実際にテレビのチャンネル操作が行えることを確認した結果を述べる.

1G-3 (時間: 14:30 - 14:55)
題名ウェアラブルダンシング演奏システムのための動作認識手法
著者*藤本 実, 藤田 直生 (神戸大学大学院/工学研究科電気電子工学専攻), 竹川 佳成 (神戸大学/自然科学系先端融合研究環), 寺田 努, 塚本 昌彦 (神戸大学大学院/工学研究科電気電子工学専攻)
Pagepp. 170 - 180
Keywordウェアラブルコンピューティング, ダンス, 演奏システム, 動作認識, エンターテイメント
Abstract近年,コンピュータを利用して音楽とダンスを結びつける新しい音楽エンタテインメントが登場し,新しいインタラクションの方向性に注目が集まっている. しかし,従来のシステムの多くは,身体の生データをそのまま音に変換したり,簡単な閾値を用いて音の制御を行っており, ダンサーのステップを認識して演奏を制御することが難しいという問題があった. そこで本研究では,ダンスを踊りながら音楽の演奏を制御するウェアラブルダンシング演奏システムを提案する. 提案システムでは,靴に無線加速度センサを取り付け,ダンサーの動きのセンサ情報を解析して音楽を演奏する. 提案システムを用いることで,自らのダンスで音楽を作り出す新しいエンタテインメントが実現できる. また,提案システムのために,ダンスの動きのタイミングに遅れずにステップの認識が行える新たな動作認識手法を提案する.提案手法により,認識の早さと精度の高さを兼ね備えたシステムが構築できたことを評価により確認した.

1G-4 (時間: 14:55 - 15:20)
題名デバイス間バイパスによるウェアラブルコンピューティングの信頼性確保
著者*田中 聡 (神戸大学大学院工学研究科電気電子工学専攻), 柳沢 豊 (NTTコミュニケーション科学基礎研究所), 寺田 努, 塚本 昌彦 (神戸大学大学院工学研究科電気電子工学専攻)
Pagepp. 181 - 187
Keywordウェアラブルコンピューティング, ディペンダビリティ, マルチモーダル・インターフェース
Abstract近年,ウェアラブルコンピューティングへの注目の高まりを受けて,ウェアラブルコンピューティングに適したインターフェースやアプリケーションに関する研究が活発に行われている.ウェアラブルコンピューティングは,医療や航空などの専門的な職業現場から浸透しており,その信頼性を確保することは必要不可欠である.入出力デバイス間をバイパスできる中間デバイスを用いた安全性の高いウェアラブルシステムの枠組みを提案する.提案する枠組みでは,ウェアラブルコンピュータがダウンした際,デバイス間バイパスを用いることでユーザに最低限の情報を提示し続けられる. 本研究では,提案したシステムに基づいたプロトタイプシステムを実装し,その有効性を確認した.