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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2010)シンポジウム

セッション 5B  アドホックネットワーク(3)
日時: 2010年7月8日(木) 10:20 - 12:00
部屋: 朝陽の間1
座長: 石原 進 (静岡大学)

5B-1 (時間: 10:20 - 10:45)
題名アドホックネットワークのスループットの低下を防ぐ方式の検討
著者*後藤 秀暢 (名城大学大学院理工学研究科), 渡邊 晃 (名城大学理工学部)
Pagepp. 1108 - 1113
Keywordアドホックネットワーク, RTS/CTS, ビジートーン
Abstractアドホックネットワークで実現されるマルチホップ通信では,隠れ端末問題の影響で,大幅にスループットが低下することが知られている.隠れ端末問題を解決するためにIEEE802.11ではRTS/CTS方式を採用している.しかし,RTS/CTS方式だけではトラフィック負荷が高くなるとパケットの衝突が発生しやすい.これまで単一周波数の信号からなるビジートーンを用いた衝突回避策が提案されている.しかし,既存技術では,送信端末と隠れ端末のRTS同士の衝突については十分に検討されていない.そこで本論文では,ビジートーンの到達範囲を拡大させることで,周辺端末とのRTSの衝突を大幅に減少させる方式を提案する.

5B-2 (時間: 10:45 - 11:10)
題名アドホックネットワークにおける周辺情報配布のためのack-carry方式を用いたフラッディング制御について
著者*藤井 俊充 (大阪大学大学院情報科学研究科), 加治 充 (パナソニック株式会社), 佐々木 勇和, 萩原 亮, 原 隆浩, 西尾 章治郎 (大阪大学大学院情報科学研究科)
Pagepp. 1114 - 1120
Keywordアドホックネットワーク, フラッディング制御, Time To Live (TTL), ack-carry
Abstractアドホックネットワークにおいて周辺に情報を配布するためのアプローチの一つに,フラッディングを用いる方法がある. フラッディングの効率化に関する研究は多いが,密な環境での冗長なメッセージを抑制しつつ全域にメッセージを行き渡らせることを目的としており,周辺情報の配布に用いた場合には情報を配布する必要のない範囲のメッセージは削除されない. そこで本稿では,少数の固定端末が存在する環境を想定し,情報の発生地点を通過する移動端末がほとんど存在しない範囲へのフラッディングを抑制する手法を提案する. 提案手法では,受信した情報の配布元に直接通信できる地点に到達した移動端末が,中継経路の固定端末の識別子を記載した受信確認(ack)を返信し,ackで通知された固定端末がフラッディング範囲を拡張していく. これにより,情報の発生地点を通過する可能性の高い移動端末に効率的に周辺情報を配布可能にする. 提案手法の評価はシミュレーションにより行い,有効性を確認した.

5B-3 (時間: 11:10 - 11:35)
題名アドホックネットワークにおけるデータ数と値を考慮したTop-k検索
著者*佐々木 勇和, 原 隆浩, 西尾 章治郎 (大阪大学大学院情報科学研究科マルチメディア工学専攻)
Pagepp. 1121 - 1128
Keywordアドホックネットワーク, Top-k検索, スコア分布, ヒストグラム
Abstractアドホックネットワークでは,膨大なデータの中から必要なデータのみを効率 的に取得するため,端末が何らかの値(スコア)によって順序付けられたデー タの上位k個のものを検索するTop-k検索を用いることが有効である.筆者ら はこれまでに,アドホックネットワークにおける効率的なTop-k 検索手法を提 案している. しかし,この手法では,ネットワーク全体のデータ数,スコアの下限値,上限値が既知であるという,非現実的な環境を想定していた. そこで,本稿では,ネットワーク全体のデータ数,スコアの下限値,上限値は未知である現実的な環境を想定し, 従来手法と同様に,検索結果の取得精度の維持しつつ,検索のためのトラヒックをさらに削減する手法を提案する.

5B-4 (時間: 11:35 - 12:00)
題名無線マルチホップネットワークにおけるチャネル利得を用いた送信電力制御による同時通信
著者*滝澤 慎也, 小室 信喜, 阪田 史郎 (千葉大学大学院融合科学研究科)
Pagepp. 1129 - 1135
KeywordMANET, マルチホップ, 送信電力制御, チャネル利得, 同時通信
Abstractモバイルアドホックネットワーク(MANET)において,IEEE 802.11 DCFではRTS/CTSにより隠れ端末問題を回避しているが, 通信の抑制によりネットワークの性能を十分に発揮できない場合がある. そこで性能を劣化させない一つの方法として,受信端末が信号を復調出来る最小の電力で送信を行うことにより複数の端末が データフレームを同時に送信する方法が研究されている. 本研究では,制御フレーム受信時のチャネル利得 (受信電力と送信電力の比)により送信電力を決定し, データフレームの同時送信を実現するIEEE 802.11 DCFベースのMACプロトコルを提案する. また,シミュレーションによりIEEE 802.11 DCFとシングルホップ,マルチホップにおける諸性能を比較し,提案手法の有効性を示す.