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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2011)シンポジウム

セッション 6H  仮想環境
日時: 2011年7月7日(木) 16:00 - 17:40
部屋: アメジスト
座長: 村尾 和哉 (神戸大学)

6H-1 (時間: 16:00 - 16:25)
題名マーカーを用いた拡張現実感の英単語学習支援システムの試作
著者*間城 裕喜 (神奈川工科大学大学院情報工学専攻), 山内 俊明 (神奈川工科大学情報学部情報メディア学科), 関 靖夫 (神奈川工科大学名誉教授), 服部 哲 (神奈川工科大学情報学部情報メディア学科), 速水 治夫 (神奈川工科大学大学院情報工学専攻)
Pagepp. 1209 - 1214
Keyword拡張現実感, AR, 英語教育

6H-2 (時間: 16:25 - 16:50)
題名遠隔MR協調作業における仮想鏡を用いた実物体と仮想物の重ね合わせ
著者*吉川 誠, 亀井 銀河 (慶應義塾大学大学院理工学研究科), 岡田 謙一 (慶應義塾大学理工学部情報工学科)
Pagepp. 1215 - 1222
Keyword複合現実感, 遠隔協調作業, 仮想鏡
Abstract近年,遠隔協調作業に複合現実感(MR)を取り入れたシステムが研究されてきた.このシステムでは遠隔のユーザが所持している実物体を仮想物として作業空間に表示し,仮想物に自分の実物体を重ね合わせることで遠隔間で物体の位置を合わせることができる.これを利用することで遠隔に対する作業指示が可能となる.しかし,MR 空間では仮想物を3 次元的に認知することは難しく,特に奥行き方向に関して実物体を正確に重ね合わせることはできないという問題があった.そこで本研究では,MR空間における実物体を利用した遠隔協調作業において,実物体と仮想物を正確に重ね合わせるための仮想鏡を提案する.本提案における仮想鏡は鏡面上に鏡像を2 次元で表示する現実の鏡とは異なり,面対称あるいは点対称の位置に3 次元で鏡像を表示する,重ね合わせのための新しい鏡である.この仮想鏡を用いることで,MR 空間における3 次元的な空間認知を支援し,指示に対する実物体の正確な重ね合わせを実現する.提案概念に基づき,対称の種類や鏡の設置角度の異なる3 つの仮想鏡を実装した.そして仮想鏡のない環境との比較実験により,遠隔MR 協調作業における仮想鏡の有効性が明らかになった.

6H-3 (時間: 16:50 - 17:15)
題名ウェアラブル拡張現実感による情報端末の仮想化
著者*加茂 浩之, 田中 二郎 (筑波大学大学院システム情報工学研究科コンピュータサイエンス専攻)
Pagepp. 1223 - 1233
Keyword拡張現実感, 仮想化, ウェアラブルコンピューティング, クラウドコンピューティング, インタフェース
Abstract近年,ネットワークを介したWebアプリケーションが普及しており,ユーザはネットワークに接続可能な情報端末があれば,端末の違いを意識することなく情報端末を使えるようになった.しかし,ユーザは利用場所に合った情報端末を利用するために,複数の情報端末を所有することが多く,常に情報端末の存在を意識している必要がある.そこで,本論文ではユーザがネットワークに接続可能なウェアラブルコンピュータのみを着用することで,情報端末の存在を意識することなく仮想的な情報端末を利用可能にする「情報端末の仮想化」を提案した.そして我々は,仮想的な情報端末を操作するためのインタフェース「AiR surface」を開発した.AiR surfaceとは,ユーザが矩形を描く手の姿勢を作ることによって,自由な場所に自由な大きさの仮想平面を作り出し,この仮想平面をタッチパネルのような入出力デバイスとして扱うことができるインタフェースである.さらに,AiR surfaceを用いて画像の選択・閲覧を行うケーススタディを行い,ユーザから使用感についてのコメントを得た.

6H-4 (時間: 17:15 - 17:40)
題名仮想計算機環境におけるVMイメージファイルの配置に関する一考察
著者*山田 将也, 山口 実靖 (工学院大学 大学院 電気電子工学専攻)
Pagepp. 1234 - 1240
KeywordVM, ファイルシステム
Abstract計算機システムのI/O性能を向上させる手法としてストレージ内のデータの再配置がある.近年急速に普及が進んでいる仮想計算機環境では,ストレージ上に巨大な仮想HDDイメージファイルが複数配置されることが多く,データの再配置によるI/O高速化が特に重要になると考えられる.しかしこれまでの再配置手法はデータが物理ストレージ上に直接配置されることを前提としており,これらの手法をファイルシステムなどが二重構造になる仮想計算機環境に直接適用するのは適切ではないと考えられる. 本稿では複数のVMイメージファイルが格納されているストレージ環境を想定し,各再配置手法の性能の評価と考察を行った.その結果,ホストOSにて再配置を行う手法がゲストOSにて再配置を行う手法よりも優れていることが確認された.また,処理負荷が少ないパーティション型VMイメージファイル構築手法よりも,再配置自由度の高いイメージファイル型構成手法の方が再配置後の性能が高いことが確認された.