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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2011)シンポジウム

セッション 7F  モバイルネットワーク(2)
日時: 2011年7月8日(金) 8:30 - 10:10
部屋: ダイヤモンド
座長: 梶 克彦 (名古屋大学大学院)

7F-1 (時間: 8:30 - 8:55)
題名NTMobileにおける相互接続性の確立手法と実装
著者*鈴木 秀和, 水谷 智大 (名城大学 大学院理工学研究科), 西尾 拓也, 内藤 克浩 (三重大学 大学院工学研究科), 渡邊 晃 (名城大学 大学院理工学研究科)
Pagepp. 1339 - 1348
Keyword移動透過性, NAT, Android, 仮想アドレス, トンネル
AbstractIPv4/IPv6ネットワークが混在した環境において,ネットワークのアドレス空間/アドレス体系に依存することなく,ノードの相互接続性の確立と移動透過性を実現するNTMobileを提案する.NTMobileではノード間にトンネルを構築した上で仮想IPアドレスを用いたコネクションを確立する.本論文ではIPv4ネットワークにおける相互接続性の確立手法と実装方法を示す.提案方式をLinuxに実装することにより,NAT配下のノードに対してコネクションを確立できることを確認した.

7F-2 (時間: 8:55 - 9:20)
題名NTMobileにおける移動透過性の実現と実装
著者*内藤 克浩, 西尾 拓也 (三重大学 大学院工学研究科 電気電子工学専攻), 水谷 智大, 鈴木 秀和, 渡邊 晃 (名城大学大学院 理工学研究科), 森 香津夫, 小林 英雄 (三重大学 大学院工学研究科 電気電子工学専攻)
Pagepp. 1349 - 1359
Keyword移動透過性, NAT, Android, 仮想アドレス, トンネル
Abstract近年の無線端末は複数の無線インタフェースを実装しており, ネットワークにアクセスする際にインタフェースを切り替えて利用可能である. 移動透過技術とはアクセスネットワークが切り替えられた場合にも通信を継続可能な技術である. 既存の移動透過技術に関する多くの研究では, IPv6では端末移動を想定しているためIPv6ネットワークを仮定しており, 既存のIPv4ネットワークは検討されていない. 本稿では, 仮想IPアドレスの採用とエンド端末間でトンネル構築を行うことにより, グローバルIPアドレスを用いるネットワーク及びプライベートIPアドレスを用いるネットワークにおいて, 移動透過性を実現可能なNTMobile (NAT Traversal with Mobility)の提案を行う. NTMobileでは, アプリケーションが仮想IPアドレスを利用することにより, ネットワーク切り替えに伴う物理IPアドレスの変化時にも通信を継続可能である. また, NTMobileの実装では, 高いスループット性能を獲得するために, パケット操作に関する実装をLinuxのカーネルモジュールとして実現している.

7F-3 (時間: 9:20 - 9:45)
題名Right-time Path Switching Method for Proxy Mobile IPv6 Route Optimization
著者*野一色 裕人, 北辻 佳憲, 横田 英俊 (KDDI研究所)
Pagepp. 1360 - 1366
KeywordProxy Mobile IPv6, 経路最適化
AbstractProxy Mobile IPv6 provides IP mobility to a mobile node by the proxy mobility agent called a Local Mobility Anchor and a Mobile Access Gateway without requiring mobile node’s participation in any mobility-related signaling. Increased demand for content-rich mobile data communications is prompting mobile network operators to deploy efficient mobility management including Proxy Mobile IPv6. The route optimization technique is applied to the data path between mobile nodes in the same Proxy Mobile IPv6 domain by bypassing the Local Mobility Anchor(s). However, when switching the data path from the default (non-optimized) route to an optimized one, the delay gap between these paths leads to performance degradation due to out-of-sequence packets, or unnecessary communication disruption. We propose a right-time path switching method for Proxy Mobile IPv6 route optimization. This method enables the Mobile Access Gateway to switch these paths with the accurate timing provided by the designated signaling messages, which prevents out-of-sequence packets as well as minimizing communication disruption during the route optimization procedure. The proposed method is evaluated in an actual testbed to show that the proposed method achieves the seamless path switch.

7F-4 (時間: 9:45 - 10:10)
題名モバイルワイヤレスネットワークに影響を与えるノード移動制約特定手法の提案
著者*廣森 聡仁, 山口 弘純, 東野 輝夫 (大阪大学 大学院情報科学研究科)
Pagepp. 1367 - 1375
Keywordモバイルワイヤレスネットワーク, モビリティ, シミュレーション, 性能評価, 設計開発支援
Abstractモバイルワイヤレスネットワークにおいては,ノードの移動がプロトコルやアプリ ケーションの性能に大きな影響を与えることが知られており,それらが正しく動作することを確かめるために,様々なノードの移動のもとで網羅的にネットワーク性能を 評価することが望まれる.本研究では,ノードの移動がモバイルワイヤレスネットワー クシステムに与える影響を明らかにするために,モバイルワイヤレスネットワークシ ステムを様々なノード移動の基で網羅的かつ機械的に試験する性能評価手法を提案する.まず,領域内の各セルにおいて,ノードが移動する方向の偏り(移動制約)を再 現可能なモビリティモデルを生成する手法を提案する.この手法を利用し,様々な移 動制約を持ったモビティモデルを生成し,それらのモビリティをテストケースとした 試験を段階的に繰り返すことで,ネットワーク性能へ影響を及ぼすようなノード移動 制約を明らかにする.ケーススタディでは,ルーティングプロトコルを対象に,パケッ トロスに影響をおよぼすような移動制約の集合を導出できることを示す.