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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2012)シンポジウム

セッション 1A  統一テーマセッション-ナビゲーション-
日時: 2012年7月4日(水) 12:45 - 14:55
部屋: 雷鳥の3
座長: 屋代 智之 (千葉工業大学)

1A-1 (時間: 12:45 - 13:15)
題名(招待講演) 安心・安全なクルマ社会の実現に向けた車載カメラ応用技術
著者*川股 幸博 ((株)日立製作所日立研究所スマートシステム研究部)
Pagepp. 1 - 7
KeywordITS, 予防安全, 画像認識, ステレオカメラ

1A-2 (時間: 13:15 - 13:40)
題名充電時間を考慮した電気自動車向け最短経路探索手法
著者*木山 昇, 小林 雄一, 青島 弘和 ((株)日立製作所 横浜研究所), 白井 啓介, 柏山 正守 (日立オートモティブシステムズ(株))
Pagepp. 8 - 15
Keyword電気自動車, 充電スタンド, 経路探索, 航続可能距離
Abstract本稿では,適切な充電スタンドを経由し充電することで,バッテリー切れを起こさずに目的地に到達可能なルートを探索する,電気自動車向けのルート探索手法を提案する.提案手法では,電気自動車の航続可能距離と充電スタンドの位置関係を基に,充電スタンドを頂点とする重み付きグラフを作成する.各辺の重みには,各頂点間の移動時間に加えて,充電スタンドを出発する時の最適な充電時間を算出し用いる.この重み付きグラフに対してダイクストラ法に基づく最短経路探索を実行することで,充電スタンドを経由する複数のルートの中で,充電時間を含む移動時間が最短となるルートを導出する.提案手法による移動時間の短縮効果を確認するために,提案手法に基づくルート探索システムを実装し,複数のルート探索結果について充電時間を考慮しないルート探索手法と比較した.その結果,提案手法では移動時間は増加するが,充電時間は大きく減少しており,充電時間を含む移動時間が約64%削減されたルートを導出していることが確認できた.

1A-3 (時間: 13:40 - 14:05)
題名可視グラフによる屋内環境モデル化に基づく屋内環境向けナビゲーションシステム
著者*町田 直哉 (早稲田大学大学院 基幹理工学研究科 情報理工学専攻), 柳澤 政生 (早稲田大学大学院 基幹理工学研究科 電子光システム学専攻), 戸川 望 (早稲田大学大学院 基幹理工学研究科 情報理工学専攻)
Pagepp. 16 - 27
Keywordナビゲーションシステム, 屋内環境, 歩行者, 経路探索, 経路誘導
Abstract現在,移動通信網の発展や計算機の小型化・高性能化により携帯通信サービスが急激に成長している. 特に屋内環境である大きな駅などではバリアフリーを目的としエレベータを後から改装するなどしたため複雑になっており,歩行者は屋内環境で迷うことが多々あり,屋内歩行者ナビゲーションシステムの必要性は高まっている. しかしながら屋内環境における歩行者向けナビゲーションは位置追跡システムが難しい点や屋外環境と異なり道路ネットワークが存在しない点が問題となり停滞している. 本稿では屋内空間を対象とした歩行者ナビゲーションシステムに関するモデル化手法を示し,それを用いた経路探索, 経路案内を含めたトータルナビゲーションを提案する.提案手法の有効性を示すため実環境での運用実験を実施した.

1A-4 (時間: 14:05 - 14:30)
題名空間認知を利用した歩行者のための屋内ナビゲーションシステム設計
著者*杉岡 基行, 柳澤 政生, 戸川 望 (早稲田大学大学院 基幹理工学研究科 情報理工学専攻), 石川 知夏 (成城大学大学院 社会イノベーション研究科 社会イノベーション専攻), 新垣 紀子 (成城大学 社会イノベーション学部 心理社会学科), 小野澤 晃 (NTT マイクロシステムインテグレーション研究所)
Pagepp. 28 - 36
Keyword歩行者ナビゲーション, 屋内環境, 空間認知, ヒューマン・エラー, 表示システム
Abstract近年,大型ショッピングモールなどの屋内環境は巨大迷路のように複雑化し続ける一方,屋内環境での空間認知に関する研究は少なく,屋内環境特有の行動や思考が一般化されていない.本稿では,空間認知能力の低い歩行者がナビゲーションに基づき移動する際,道に迷ったり,不安やストレスを感じたりするという問題の原因を明確にする.まず,空間認知に対する既存研究の成果を整理する.既存研究の成果として,ナビゲーションにおけるランドマークや方位といった外的資源の価値の高さが明らかとなった.ただし,屋外で通用する成果が屋内でも適用する保証はなく,正確性に欠ける.そのため,歩行によるアンケート調査と歩行無しでのアンケート調査から成り立つ2 種を実施した.アンケート調査によって得られたデータを統計的に分析することで,一般化された屋内に特有な空間認知情報を得る.例えば,理想とする屋内ナビゲーションの自由記述により,83.3% が「曲がり角をわかりやすく表示して欲しい」,72.2% が「地図が自動で回転して欲しい」等の意見が得られた.また,ランドマークは知名度が高ければナビゲーションにおける利用率が高いという訳ではないと明らかになった.以上のアンケート分析によって得られたデータから考えられるインタフェースは,1) ランドマーク強調表示,2) ヘディングアップ表示,3) 階層移動表示,4) レビュー表示である.1),2) を屋内ナビゲーションに実装した結果,被験者の75% に視認性の向上が認められた.

1A-5 (時間: 14:30 - 14:55)
題名位置情報を利用したスマートフォンのインターネット接続環境調査
著者*北口 善明 (金沢大学 総合メディア基盤センター), 永見 健一 (株式会社インテック 先端技術研究所), 菊池 豊 (高知工科大学 地域連携機構)
Pagepp. 37 - 42
Keywordスマートフォン, ネットワーク計測, 位置情報, 3G, Wi-Fi
Abstractスマートフォンの急速な需要拡大に伴い,通信キャリアが提供するWi-Fiスポットの整備が進んでいる.これにより,ユーザが複数のアクセス回線を選択して利用できる環境となっている.しかし,Wi-Fiスポットでも接続環境が悪い場合があるため,どの回線が現時点においてより良いものであるかの判断が難しい.通信キャリアが提供する自動切り替えアプリケーションでは,通信環境が悪くてもWi-Fi利用を優先するものとなっているため,ユーザがWi-Fi機能を無効にして利用する場合がある.このような状況下では,整備されたWi-Fiスポットが有効に利用されず,通信キャリアが実施したい通信のオフロードが有効に機能しないこととなる. 本研究では,スマートフォンが有する位置情報を基に,ユーザに対して周辺に存在するアクセス回線情報を提供し,ユーザが最適なアクセス回線を利用できる環境を構築することを目指している.提供する情報には,ネットワーク計測により収集した個々のアクセス回線における通信品質情報を含んでいる. 本稿では,スマートフォンアプリケーションによるデータ収集を実施し評価を行った結果を報告する.