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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2012)シンポジウム

セッション 4C  デジタルコミュニケーション
日時: 2012年7月5日(木) 8:15 - 9:55
部屋: 長流の1
座長: 小川 剛史 (東京大学)

4C-1 (時間: 8:15 - 8:40)
題名字幕放送を利用したテレビ放送への香り付加
著者*多々良 樹, 吉川 誠 (慶應義塾大学理工学研究科開放環境科学専攻岡田研究室), 岡田 謙一 (慶応義塾大学理工学部情報工学科)
Pagepp. 941 - 949
Keywordテレビ, 香りコンテンツ, 嗅覚ディスプレイ, 字幕放送
Abstract本論文では字幕放送を利用したテレビ放送への容易な香り付加手法を提案する.現在臨場感や誘目性の向上を目的に,香り付き映像の研究が盛んに行われている.しかしこれらの香り付き映像は映画や広告など限られたシーンでしか利用されておらず,一般の人々が楽しめる香り付き映像はまだ少なく,多くの人は香り付き映像の魅力を知らない.そこで香り付き映像を一般の人も楽しめるように,テレビ放送に香りをつけることを考えた.しかし既存手法ではテレビ放送に香りを付加することは香り情報の送受信の面で難しかった.本論文では,字幕放送を利用してテレビ放送に香りを付加することを提案する.既存のインフラを利用することで香り情報の製作,編集,送受信を容易に行い,テレビ放送に香りを付加することが可能となった.本論文では提案手法を実装し,またその動作が実際に利用可能なものかを検証した.

4C-2 (時間: 8:40 - 9:05)
題名デジタルコミュニケーションによる情報空間の心理構造
著者*高橋 光輝 (デジタルハリウッド大学大学院)
Pagepp. 950 - 957
Keywordデジタルコミュニケーション, SNS, 電磁融合
Abstract本論文では,デジタルコミュニケーション論の主題である情報融合(デジタルトランジティビ ティー)を応用し,現実世界において情報が具体的にどのように人間認識に影響を与えているのか を探る.その上で,今日新情報空間として台頭しているソーシャルネットワーキングサービス (SNS)が人間に与える影響を認知面より考察する.SNSはWeb1.0からWeb2.0の時代の到来によっ て,登場したユーザー双方間がインタラクティブに情報を共有する新情報空間である.またSNSで 発生する情報はテレビやラジオなどの伝統メディア内で起きるものより高速かつ広範囲に創作さ れ,伝達されることから高い情報流動率があると言える.これは,昨年3月に起きた東日本大震災 においてSNSの果たした情報に対する役割を見ても明らかである.情報の流動が激しいソーシャル メディアの人間に対する影響は他の情報媒体よりも強い傾向があるのは事実である.こうした情報 空間において,デジタルコミュニケーションはどう機能し,人間の知識や行動に貢献しているのか 探る.

4C-3 (時間: 9:05 - 9:30)
題名マイクロブログの書き込み内容に基づく都市空間リアルタイム擬人化表現の研究
著者*奥野 淳也 (東京大学大学院新領域創成科学研究科社会文化環境学専攻), 石塚 宏紀, 岩井 将行 (東京大学 生産技術研究所), 瀬崎 薫 (東京大学 空間情報科学研究センター)
Pagepp. 958 - 964
Keywordマイクロブログ, 可視化, アバター
Abstract現在,ソーシャルメディアの普及によって,ネットワーク上にはリアルタイムでユーザの投稿が蓄積されている.このなかには,個人の行動履歴として,テキスト形式のものから,写真,動画といったものまで様々な形式のものが見てとれる.これらのデータを用いることで従来の調査では得ることができなかった、ユーザの意見を得ることが可能になる。同時に、その意見をもとに都市空間を擬人化することで、ユーザに自身の生活する街への愛着を持たせることが狙いである。自身の投稿により都市の表情が変化していく様子をリアルタイムで可視化する手法を提案する。

4C-4 (時間: 9:30 - 9:55)
題名ARを利用したインテリアコーディネートシステムの提案
著者*古谷 脩, 鈴木 浩, 服部 哲, 速水 治夫 (神奈川工科大学)
Pagepp. 965 - 968
KeywordAR, 3DCG, 3D変換, インテリアコーディネート, スマートフォンアプリ
Abstract現在,インテリアコーディネート行う手法として,紙などの2次元上の媒体にイメージを書き込む手法,パソコン上で部屋画像と家具画像のイメージ合成する手法,家具の小型模型や3Dオブジェクトを作成し同じく模型上で配置検討を行う手法の三つが考えられる. しかし2次元上でのものや画像合成では家具同士のバランスや立体感などの判断が難しく,小型の模型や3Dオブジェクトを利用した場合でも,用意されている小型模型や3Dオブジェクトに限りがあり個人で作成するのは難しい,パソコン上と実空間では部屋のイメージが異なるなどの問題点がある. 以上のような問題点を解決するためにARを利用したインテリアコーディネートシステムを提案する. ARとはAugmented Realityの略であり,拡張現実感のことを指す.ARを利用することで実空間上に電子情報を付加し,3Dオブジェクトなどをディスプレイ上に提示するものである. 本研究では複数の写真から3Dオブジェクトを作成し,スマートフォンのカメラを通して実空間上に表示することで立体的なインテリアコーディネートを実現する.