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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2013)シンポジウム

セッション 4H  Web・応用システム
日時: 2013年7月11日(木) 8:45 - 10:25
部屋: エトワール
座長: 井上 亮文 (東京工科大学)

4H-1 (時間: 8:45 - 9:05)
題名センサーデータマッシュアップのためのウェブアーキテクチャ
著者*清水 智可良, 沼尾 雅之 (電気通信大学大学院 情報理工学研究科 情報・通信工学専攻)
Pagepp. 1065 - 1070
Keywordセンサーウェブ, マッシュアップ, メタデータ, RDF, RSS
Abstract近年様々なセンサーデバイスが登場しており、様々なセンサーデータを取得可能な環境が取得可能な環境が整いつつあり、センサーから様々なストリームデータが得られると考えられる. しかし、センサーデバイスには様々な種類のものが存在し、使用可能なプロトコルやデータフォーマットに差異が存在する. 加えて、ユーザーの用途も多種多様であり,複数のセンサーデータを一つのグラフに表示する, 地図の上にセンサーデータを重ねて表示を行う等様々な要求が存在する. ユーザーがリソースを自由に組み合わせて、新たなサービスを作り出すためのマッシュアップ基盤を提供する事でユーザーの多種多様な要求を満たす事ができると考えられる. マッシュアップを行う際にはデバイスの差異の吸収方法や、他のウェブサービスとの連携方法を検討する必要がある. 本研究では、センサーデータ向けのマッシュアップ基盤のアーキテクチャの検討を行い、実際にマッシュアップを行う事で有効性の検証を行った.

4H-2 (時間: 9:05 - 9:25)
題名イベント会場を自由に視聴できるライブ映像配信システムの一検討
著者*山口 好江, 田中 康暁, 深澤 勝彦 (NTTメディアインテリジェンス研究所), 佐藤 啓之, 土川 仁 (NTTサービスエボリューション研究所), 木全 英明 (NTTメディアインテリジェンス研究所), 下村 道夫 (NTTサービスエボリューション研究所), 小島 明 (NTTメディアインテリジェンス研究所)
Pagepp. 1071 - 1076
Keyword自由, 選択, 拡大, カメラ, 視聴
Abstractイベント会場を自由に視聴できる「インタラクティブ・ライブ映像配信」のプロトタイプシステムを開発した.カメラ1台カメラワーク固定の映像は,人の視覚に比べて視聴範囲が狭いという問題がある.本システムは,ユーザが視聴位置を操作することで視聴範囲を仮想的に広くする機能を有する.この機能の有効性を確認するため,講演会のライブステージ全体の中から見たいところを選択,拡大する視聴について主観評価を行った.視聴対象物の移動範囲が少なくカメラ1台の画角に収まる講演会に対しては,本システムが十分に適用可能であることを確認した.また,本システムでは,イベント会場の複数個所にカメラを設置し,自由にカメラを選択した視聴が可能である.このカメラ選択方法について主観評価を行ったので,その結果についても報告する.

4H-3 (時間: 9:25 - 9:45)
題名遠隔作業支援システムのためのアノテーション自動生成機能の方式検討
著者*大多和 均 (静岡県立大学大学院経営情報イノベーション研究科), 佐野 良樹, 長沼 晶子, 古澤 昌也 (静岡県立大学経営情報学部), 湯瀬 裕昭, 渡邉 貴之 (静岡県立大学大学院経営情報イノベーション研究科)
Pagepp. 1077 - 1082
Keyword遠隔作業支援, 画像認識, マルチメディアシステム, 電子会議, コンテクストウェアネス
Abstract本研究では,遠隔作業支援システムでの作業者⇒指導者型のAR活用について検討を行う.具体的には,作業者が撮影した映像から物体検出によって作業対象物を特定し,あらかじめマーカとラベル番号によるアノテーションを書き込んだ上で,指導者に提示する.これにより,指導者は映像に自らアノテーションを書き込むことも可能だが,あらかじめ書き込まれたアノテーションを活用して音声のみで作業者に指示することも可能となる.一方,物体検出処理は計算負荷が高く,作業者側の機器としてパーソナルコンピュータと比較して性能の低いスマートフォンを用いた場合,システムの動作速度が大幅に低下する可能性がある.筆者らの遠隔作業支援システムでは,作業者のスマートフォンで撮影した映像は中継サーバを介して指導者側に送信される.そこで,物体検出処理をスマートフォン内で行う場合と,中継サーバで行う場合の性能比較を実施する.中継サーバで処理を行うことにより,物体検出処理の速度向上が期待できる.一方,スマートフォンと中継サーバ間のネットワーク遅延等により,作業者側のスマートフォンにおいて表示している映像と,中継サーバから返送されたアノテーションにはタイムラグが生じる.結果的に,作業者側のスマートフォンにおいて作業対象物とアノテーションの表示位置にずれが生じる可能性がある.表示位置のずれは,指示された作業対象物の誤認につながるため,どの程度のタイムラグが生じるかを定量的にモデル化し,評価実験を行う.

4H-4 (時間: 9:45 - 10:05)
題名定番度に基づくレシピ推薦システムの提案
著者*中岡 義貴, 佐藤 哲司 (筑波大学大学院図書館情報メディア研究科)
Pagepp. 1083 - 1089
Keywordレシピ推薦, HITSアルゴリズム, 調理履歴
Abstractインターネット上には多くのレシピサイトが存在し,料理のジャンルや使用する食材などを,様々な条件を指定してレシピを検索できる.しかし,百万件を超えるレシピの中から所望のレシピを検索するのは困難なだけでなく,検索の都度ごとに様々な条件を組み合わせて検索しなければならない.本論文では,レシピを継続的に推薦し,自らが調理できる料理である"レパートリー"を拡大していくレシピ推薦システムを提案する.お薦めのレシピを単体で提示するだけでなく,これまでの調理経験や,扱える食材の種類を増やしたいなどの調理者の要求に応じて,戦略的に"レパートリー"を拡大できるレシピ推薦を目指す.調理者の調理履歴から調理経験値を推定し,調理経験値と調理者の要求とから推薦するレシピを決定する手法を詳述し,実装したプロトタイプの概要を報告する.

4H-5 (時間: 10:05 - 10:25)
題名アニメーションARマーカを用いたアドホック通信の提案
著者*山本 眞也 (山口東京理科大学 工学部 電気工学科), 柴田 直樹 (奈良先端科学技術大学院大学 ソフトウェア基礎学講座)
Pagepp. 1090 - 1096
Keywordアドホック通信, アニメーションARマーカ, GPGPU画像処理
Abstractデータをモザイク状の画像マーカにエンコードし,携帯電話に搭載されたカメラで読み取ることのできるQRコードが普及している.QRコードのような二次元バーコードで大きなデータを扱おうとすると,画像マーカが大きくなってしまい,読み取るために高解像度のカメラと大きなCPU資源が必要になる.また,Micro paymentなどの目的で,目の前にある2つの端末を確実に指定して,その間で暗号による通信を行いたい場合,無線電波通信ではなく,ディスプレイからカメラにデータ送信ができれば有用である.そこで,我々はARマーカの読み取り手法を応用し,送信端末がディスプレイにARマーカをアニメーションさせ,受信端末がカメラを用いてそのアニメーションするARマーカを撮影し,読み取ることによってデータ通信を行うようなアドホック通信を提案する.また,CPU負荷をGPUに分散し,デバイス全体として高いパフォーマンスを実現するための,GPGPUを用いた画像処理アルゴリズムについても合わせて提案する.