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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2013)シンポジウム

セッション 8A  統一テーマセッション-マルチメディアシステム
日時: 2013年7月12日(金) 10:30 - 12:10
部屋: ハルニレ・アカシア
座長: 小川 剛史 (東京大学)

8A-1 (時間: 10:30 - 11:10)
題名(招待講演) 高能率映像符号化技術HEVC/H.265とその応用
著者*村上 篤道 (三菱電機株式会社 開発本部 役員技監)
Pagepp. 1794 - 1795
KeywordHEVC, H.265, 映像符号化, 国際標準
Abstractディジタル映像符号化技術は、圧縮率が倍増すればメモリーの容量を半減させたり、2倍の高品質映像を伝送することが可能となるため、通信・放送やパッケージメディアにおけるコンテンツサービスを支える基幹技術である。技術が国際標準化されディジタル放送やDVDに採用されると同時に、携帯電話やインターネットストリーミングにも活用されている。次世代映像符号化国際標準化技術たるHEVC(High Efficiency Video Coding)/H.265は、4K/8K のUHDTVサービスを実現できる符号化性能を有しており、世界市場における映像メディア活用の共通化を目的とした国際標準 である。これは、学術的研究開発と国際的技術標準化の場における共同作業・オープンイノベーションの継続的努力の結晶である。本稿ではISO/MPEGとITU-Tが共同で開発した次世代HEVC国際標準化技術を体系的に解説することを主眼としている。初めに、ディジタル映像符号化の基礎技術を解説、映像符号化技術に関する国際標準化組織と勧告および知財権の扱いを紹介する。続いて、次世代HEVC技術の詳細を解説し、HEVC標準の性能と実装実現性の分析評価結果を報告する。最後に、HEVC標準の実用化が期待されるスマートフォンやディジタル放送等への応用を展望する。

8A-2 (時間: 11:10 - 11:30)
題名音声対話エージェントのためのWebブラウザを用いたシナリオエディタの開発
著者*西村 良太, 山本 大介, 打矢 隆弘, 内匠 逸 (名古屋工業大学)
Pagepp. 1796 - 1799
Keywordシナリオエディタ, 音声対話エージェント, Webサービス, マルチメディアシステム, コンシューマシステム
Abstract本論文では,音声対話エージェントのシナリオ構築環境を改善するべく,シナリオエディタの開発を行う.このシナリオエディタを用いることで,対話シナリオを見やすくし,編集しやすくして,より簡単に扱うことができるようにするのが目的である.開発したシナリオエディタには,大きく3つの特徴がある.1つ目の特徴は,様々なプラットフォームでの動作が可能ということである.MMDAgent自体も,PC(windows,mac,Linux)や,スマートフォン(android)など様々なプラットフォームに移植されており,シナリオエディタについても,同様の環境での需要が考えられる.これらの環境で広く動作させる為,webブラウザベースでの開発を行なっている.

8A-3 (時間: 11:30 - 11:50)
題名フードエンターテイメントシステムのための嗜好構成要素の検討と考察
著者*小林 真実, 山内 正人, 加藤 朗, 砂原 秀樹 (慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科)
Pagepp. 1800 - 1805
Keyword嗜好, 味付け, 食履歴, 分子調理法, 栄養学
Abstract家庭において食は家族のコミュニケーションを円滑するための重要な要素である。しかし、作り手と食べ手の味付けの相違があることも多い。 そこで、本研究では作り手に対して食べ手の嗜好を知った上で、栄養学や分子調理法などを用い、 苦手な食材や新しい観点も含めたメニューを推薦するフードエンターテイメントシステムの構築を目的とする。 本稿ではフードエンターテイメントシステムを構築するために必要となる食べ手の嗜好構成要素及びそれを基にしたレシピ検索手法について検討を行った。 検討の結果食べ手の個人の嗜好性を管理するために、必要な情報は5種類の要素で構成出来ることがわかった。また、食べ手の嗜好構成要素と比較演算子等の計算を行うことでレシピ検索にも 適用可能であると考えられる。

8A-4 (時間: 11:50 - 12:10)
題名SUNDIAL:モバイルプロジェクタを用いた投映面適応型3次元モデル提示システム
著者*岡田 昌浩 (東京工科大学大学院バイオ・情報メディア研究科), 井上 亮文, 星 徹 (東京工科大学コンピュータサイエンス学部)
Pagepp. 1806 - 1811
Keywordプロジェクション, エンターテインメント, モバイルプロジェクタ
Abstract近年,プロジェクタの小型化が進み,持ち運びが可能となったことでエンターテイメント分野への 応用が期待され研究も行なわれている.モバイルプロジェクタを利用した研究では投映コンテンツ同士や 投映コンテンツと実物体が接触するとインタラクションが発生するシステムがある.しかし,既存研究で は投映先を単一平面であることを前提としているため,床面や壁面に投映したときにも,コンテンツ表現 が変化することはない.本稿では,ユーザが自由に動かすモバイルプロジェクタの投映先を検出し,投映 位置に対応した 3 次元モデルをリアルタイムで提示するシステムを提案する.提案システムは,モバイル プロジェクタ・深度センサ・ジャイロセンサ・画像生成部から構成される.これらセンサの値を用いて, 投映位置を判別し,空間的特性に対応したモデルの提示および視点切り替えを行う.このシステムを応用 することでユーザは室内全体を利用したゲームなどを体感することができるようになる.評価の結果,本 システムの投映位置判別精度は約 90%であることを確認した.