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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2014)シンポジウム

セッション 6D  ユビキタスインタフェース
日時: 2014年7月10日(木) 14:10 - 15:50
部屋: 朝日
座長: 岩井 将行 (東京電機大学)

6D-1 (時間: 14:10 - 14:30)
題名スマートフォンを用いた行動記録を支援するテキスト入力システム
著者*鈴木 孝宏 (公立はこだて未来大学大学院 システム情報科学研究科), 角 康之, 美馬 義亮 (公立はこだて未来大学 システム情報科学部)
Pagepp. 1378 - 1381
Keywordテキスト入力, モバイルコンピューティング, コンテクストアウェアネス
Abstractスマートフォンを使用してTwitterにつぶやきを投稿するために掛かるステップを簡略化するために,予め登録した文章やフレーズを手軽な操作で投稿出来るアプリケーションを開発した.アプリケーションでは,現在のファイルシステムのような階層構造,階層に含まれるコンテンツを示すアイコンを用いることで,目的となるテキストにたどり着きやすいよう工夫した.アイコンなしのリスト,アイコンのみのリストを用いたアプリケーションを開発し,ユーザテストを実施した.これらの開発とユーザテストから,アプリケーションを改善するフィードバックを得た.

6D-2 (時間: 14:30 - 14:50)
題名タブレットUIをセンシング対象とした色光制御システムの提案
著者*奥西 亮賀 (同志社大学大学院), 間 博人 (同志社大学理工学部), 本谷 陽 (同志社大学大学院理工学研究科), 富吉 佑季, 三木 光範 (同志社大学理工学部)
Pagepp. 1382 - 1385
Keyword色光制御, UI, センシング, タブレット, 照明制御
Abstract近年,情報技術の爆発的な普及によるユビキタス社会の発展に伴い,個人にあった環境を個別制御する技術に注目が集まっている.その中でも照明環境に着目し,任意の環境に任意の照明環境を提供する技術について考える.照明環境を制御する際には大きく分けて明るさを制御するものと色光を制御するものの2つが考えられる.我々は色光を制御することで様々な場面・場所に,任意の色光を提供する色光制御システムを考える.色には足し合わすと黒に近づく補色と呼ばれる特性があり,この補色特性を利用することによって色光を制御を行う.我々は入力した色光とともに補色の色が出力されるタブレットUIを設計し,そのUIを印刷した用紙をビジョンセンサでセンシングすることで任意の色光を制御する色光制御システムを提案する.本研究では,提案システムのUIを設計・開発し,提案システムを構築した.提案システムにおける精度検証を行うため,目標の色光環境が実現可能かどうかの検証を行った.

6D-3 (時間: 14:50 - 15:10)
題名着ぐるみ装着者のための拡張現実感を用いたオブジェクト拡大提示に基づく障害物回避手法
著者*寺田 努 (神戸大学/科学技術振興機構 さきがけ), 岡崎 辰彦, 塚本 昌彦 (神戸大学)
Pagepp. 1386 - 1393
Keyword着ぐるみ, AR, 情報提示, ナビゲーション, 身体性
Abstract現在,着ぐるみはテーマパークや様々なイベントで頻繁に利用されている.着ぐるみは仮想キャラクタを現実世界に登場させる役割をもつため,着ぐるみ装着者は扮したキャラクタらしく振る舞うことが重要となる.しかし,着ぐるみは体の大きさが人間と異なっていることが多いため,着ぐるみ装着者が周囲にある障害物を避ける際に装着者自身と着ぐるみの大きさの違いを意識しなければならず,直観的に障害物を避けることが困難である.そこで本研究では,着ぐるみ装着者のための拡張現実感を用いたオブジェクト拡大提示に基づく障害物回避手法を提案する.この手法を用いることで,装着者は装着者自身と着ぐるみの大きさの違いを意識せずに周囲にある障害物を自然に回避できる.評価実験の結果から着ぐるみ装着者が障害物を避ける際に提案システムは有効であると確認できた.

6D-4 (時間: 15:10 - 15:30)
題名展示空間における体験共有を促すロボットガイド
著者*角 康之 (はこだて未来大学), 松村 耕平 (立命館大学), 権瓶 匠 (野村総合研究所)
Pagepp. 1394 - 1399
Keywordロボットガイド, 体験共有, 会話
Abstract本研究は、博物館や学会における展示見学者同士の気づきや興味の共有を促すことを目的とする。本研究の特徴は、見学者同士の何気ない会話の中から得られる、展示に対する気づきや面白さを、展示会場に常駐するロボットが収集し、新たな見学者に提示することで、展示空間内での気づきや知識を流通させることである。見学者の気づきや見学者同士の会話の収集には、PhotoChatと呼ばれる、写真撮影とその上への書き込みによって他のユーザと気軽に「会話」できるモバイル端末システムを利用した。PhotoChatシステムは、本来、コミュニケーション促進を目的として人同士が利用することを想定しているが、今回は、展示空間に常駐するロボットが見学者の興味対象や見学者同士のコミュニケーションの様子をセンシングする手段としても利用した。具体的には、ユーザの滞在場所をセンシングし、写真や書き込みデータを展示エリアと紐づける仕組みを開発した。また、蓄積された写真データを、書き込みの量や写真間のリンク数などの特徴から自動的に分類する枠組みを開発した。見学者への情報提示を行うロボットについては、見学者の行動状況、つまり、特定の展示エリアでの滞在時間やPhotoChat写真の撮影数に応じて、過去のPhotoChat上の会話シーンを提示する仕組みを開発した。さらに、見学者への語りかけのシーン(他の展示エリアを推薦する等)に応じて、ロボットの発話や身ぶり動作を設計・実装した。展示会ワークショップにおける提案システムの動作実験を行い、ロボットの身ぶりによる空間情報提示の効果を確認した。また、ロボットの語りかけによる見学者同士の会話の発生など、興味深い現象が観察された。これらの観察から得られた知見を基に、ロボットの社会的メディアとしての価値について議論する。

6D-5 (時間: 15:30 - 15:50)
題名オンラインソーシャルネットワークからのオフラインコミュニティ形成支援システム
著者*三村 洸揮, 松川 大仁 (同志社大学大学院理工学研究科), 島田 秀輝 (同志社大学研究開発推進機構), 佐藤 健哉 (同志社大学大学院理工学研究科)
Pagepp. 1400 - 1407
Keyword位置情報サービス, コミュニケーション支援, SNS
Abstractスマートフォンやタブレット端末などの情報端末が普及してきており,いつでもインターネットを利用することが可能となった. それに伴いSNS(Social Networking Service)が発展してきた. その結果,オンラインのつながりが増え,コミュニティ形成の幅が広がり,様々な形態のコミュニティが存在するようになった. しかし,新たなオンラインのコミュニティが形成される機会は増えたが,それはオンライン上だけにとどまり,現実世界と関連することは少ない. そこで,位置情報サービスをもとに友人候補をレコメンドし,オフラインを考慮したオンラインのコミュニティを形成することで, オンラインからオフラインへのコミュニティの発展を支援するシステムを提案し,プロトタイプの実装とアンケート調査による評価を行った. プロトタイプの動作結果とアンケート評価の結果より,オンラインのコミュニティをオフラインへと発展させる際に提案システムは有効であると示すことができた.