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マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2014)シンポジウム

セッション 6F  コンテンツ制作
日時: 2014年7月10日(木) 14:10 - 15:50
部屋: 末広
座長: 小川 剛史 (東京大学)

6F-1 (時間: 14:10 - 14:30)
題名自閉症の早期発見を目的とした子供向けの嗅覚測定アプリケーションの構築
著者*松浦 絵理, 鈴木 理沙, 本間 秀太郎 (慶應義塾大学大学院理工学研究科), 岡田 謙一 (慶應義塾大学理工学部)
Pagepp. 1428 - 1435
Keyword自閉症, 嗅覚, スクリーニング検査, アプリケーション
Abstract自閉症は脳の発達障害の一種であり,人と上手くコミュニケーションを取ることが出来ないといった症状が見られる.このような症状は,障害度や個人の症状に合わせた支援を行うことで和らげることが可能であるため,子供のころに診断を受け早期から療育を受けることが重要である.しかし,自閉症の検査は費用や待機期間の問題から受診することが容易でない.近年,自閉症患者の嗅覚特性に注目した研究が進められており,自閉症患者と非自閉症患者との間に検知能力や同定能力の違いが見られることがわかってきている.そこで,本研究では自閉症のスクリーニング検査を目的とした子供向けの嗅覚測定アプリケーションを構築し,実験,アプリケーションの改良を行った.実験では子供の自閉症患者と非自閉症患者に対して検知能力と同定能力の検査を行った.その結果,検知能力に差が認められ,子供の自閉症患者は検知能力が低下していることがわかった.また,改良後のアプリケーションの操作性に関するアンケートでは高評価を得ることができた.本アプリケーションを用いて子供の嗅覚特性を測定していくことで自閉症のスクリーニング検査の構築に貢献できると期待される.

6F-2 (時間: 14:30 - 14:50)
題名新たな形状生成手法とインタラクションによる"不思議なスケッチブック"の拡張
著者*近藤 菜々子, 水野 慎士 (愛知工業大学大学院 経営情報科学研究科)
Pagepp. 1436 - 1442
Keyword三次元CG, お絵描き, インタラクション, デジタルコンテンツ
Abstract「不思議なスケッチブック」は,普通のスケッチブックに普通のカラーペンでお絵描きをするだけで三次元CGを生成できるデジタル映像ツールである.この映像ツールは単にお絵描きから三次元CGを生成するだけでなく,スケッチブック上の絵に触れることにより,生成した三次元CGとのインタラクションも可能である.このように,現実世界のアナログ的なツールや操作を通じてデジタル空間との対話を行うことができるため,子供からお年寄りまで活用できる映像ツールへの展開が期待できる.そこで,本論文では「不思議なスケッチブック」の三次元形状生成技法およびインタラクションについての拡張を行う.ここでは,スケッチブックに描いた物体からの三次元形状生成手法を追加するとともに,物体形状に適した三次元形状生成手法を自動的に適用する手法を開発する.また,スケッチブックの絵に触れるだけでなく,スケッチブックを揺らすことなどによるインタラクションを新たに実現する.この拡張により「不思議なスケッチブック」による表現とインタラクションがより多彩になり,教育,芸術,エンターテインメント分野での活用が期待できる.

6F-3 (時間: 14:50 - 15:10)
題名画像共有APIを利用した絵コンテの自動生成システムに関する検討
著者*原 拓海, 鈴木 貴博, 澤野 弘明 (愛知工業大学), 土屋 健 (諏訪東京理科大学), 小柳 惠一 (早稲田大学)
Pagepp. 1443 - 1446
Keyword絵コンテ, 画像処理, 自動生成, 画像共有API
Abstract映像作品を制作する場合,撮影前に絵コンテという下書きを制作することが多い.絵コンテは撮影される場面を絵で示すため完成作品の構想が伝わり易いが,イラストの作画に作業時間の多くを費やすという課題がある.そこで画像共有サイトFlickrのAPI を用いて絵コンテの自動生成を行うシステムを提案する.小説や台本などのテキストを入力し,画像共有APIを用いてテキストに関連する画像を取得・配置することで絵コンテの自動生成を行う.``みにくいアヒルの子''と``三匹の仔ブタ''の英文の一部を入力とした実験を行った結果,手作業に比べ大幅に作業時間が短縮され,偶然性を利用した新しいアイディアの提供ができる絵コンテが生成された. 提案システムの評価をするために映像制作の経験がある11名,ない3名に対して評価実験を行い,自動生成された絵コンテから新しいアイディアが生まれると回答した被験者が93%であった.実験結果に基いて,本システムを実装するための問題点をまとめ,今後の課題を示す.

6F-4 (時間: 15:10 - 15:30)
題名人気ロールプレイングゲームのシーンを基とした プロット作成システムの提案
著者*小林 右京, 伊藤 淳子, 宗森 純 (和歌山大学)
Pagepp. 1447 - 1454
Keywordロールプレイングゲーム, プロット, シナリオ, シーン, Webアプリ
Abstract個人,グループにおいてロールプレイングゲーム (以下 RPG) の制作が数多く行われている.その中で,シナリオの制作の支援を行うソフトウェアはあまりない.そこで,人気 RPG のシナリオを登場人物の行動をもとに 20 程度のシーンに分割し,行動の種類やそこから受ける印象などについて分類を行い,その結果を元に,入力されたストーリーの印象や結末の種類などの内容に沿って,RPG のプロットを自動生成するソフトウェア(RPG プロットメイカー)の開発を行った.